梓の死は、優希にとって、とてつもなく大きな衝撃だった。湊も、梓とは何度か顔を合わせたことがあった。だから二人が実の姉妹のように、とても仲が良かったことも知っている。海外留学に旅立ち、これから輝かしい未来が待っているはずだったのに。まさか飛行機事故に遭うなんて、誰も想像していなかっただろう。まだ19歳だったのに、その若い命はあまりにも突然、奪われてしまった。湊は、考えただけでも、たまらなく残念な気持ちになった。ましてや、梓と姉妹のように仲の良かった優希の悲しみは、どれほどのものだろうか。優希の心は、どれほど痛むことだろう。湊は、その痛みを本当の意味で分かってあげることはできないと知りながらも、ただ彼女を慰めることしかできなかった。優希は人前ではなんとか感情を抑えていた。湊のなぐさめの言葉に、彼女は真っ青な唇をかすかに動かし、ありがとうとだけ言った。そんな彼女を湊は、心配そうに眉をひそめて見つめた。そして病院から出てきた優希は、湊に言った。「先輩、申し訳ないんですけど、リーダーにしばらく休むって伝えてもらえませんか。数日間、北城に帰らないといけなくて」「安心して、帰りな。志音には俺が話しておくから」優希はうなずくと、くるりと背を向けて歩き出した。すると湊は、足早に彼女を追いかけた。「今から帰るの?」「先生に休みをもらって、家に帰って荷物をまとめます。それで、一番早い便で北城に戻ります」優希の声はか細く、泣いた後で少ししゃがれていた。湊は彼女を心配して言った。「もし今日中に発つなら、俺が空港まで送るよ」だが、優希は首を振った。「先輩、一人で大丈夫ですから」「こんな時に強がらないで」湊は彼女の青白い顔を見つめた。「君のことが心配なんだよ。もし途中で何かあったら、今度は俺が後悔することになる」その言葉に、優希は唇をきゅっと結んだ。「行こう。無事に空港まで送るだけだよ。君がセキュリティーチェックを通るのを見たら、俺も安心できるから」湊がそこまで言うので、優希はもう断らなかった。今の彼女は、たしかに頭が混乱していた。心の奥底から湧き上がるつらい気持ちを、無理やり押し殺していたのだ。とても悲しかったけれど、こうなってしまった今は、一刻も早く北城へ戻ることが一番大事だと分かっていた。梓が突然、飛行
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