Beranda / BL / 僕の推し様 / Bab 11 - Bab 20

Semua Bab 僕の推し様: Bab 11 - Bab 20

72 Bab

監視

15話監視 沈んだ意識はなかなか現実を見れない。今の自分が何処にいるのかも分からない。それでも動く体は生きようと必死だ。 「体調悪いんだね。俺がお薬をあげるよ」 誰かが囁く、悪魔のような日常が幕を開ける合図でもある。その事をよく知っている僕は、抵抗する事を諦めるしか出来なかった。 「視界を自由にしてあげる。君の瞳は凄く美しいから、俺だけを見る恐怖に塗れたその瞳を……」 真っ黒に染まっていた視界が急に開けていくと、そこには僕の知っている「あの人」がそこにいた。 「優しくするから、俺を愛して」 「やぁ……」 「その声、可愛い」 ギリギリと締め付けてくる両手両足を縛った縄が赤い跡をくっきりとつけていく。 あの日を思い出しながら、僕と彼は交わり続けた。勿論、逃げる事は出来ないんだ。 誰を愛するか 誰を受け入れるか 誰を信用するか 全てを間違えた僕を 天使は嘲裏ながら見ている 夢から覚めた虚な僕を抱き抱えると病院に連れていく。笑いもしない、答えもしない、ただの人形のように固まってしまった僕を戻す為に、医者の力が必要と思った杉田は、すぐに動き出す。 「大丈夫だ、俺が側にいるから」 いつもの僕なら大丈夫と心配かけないようにするはずだ。僕を後部座席に置くと、車に乗り込む。冷静に見えて、内心は相当焦っているのだろう。それでも、少しでも支えになれるように、自分を抑えている。 「一人で溜め込みすぎだ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-04
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ルール

 16話ルール  遠くから見る事しか出来ない。僕の側に行こうと覚悟を決めても、体が動かない。罪悪感からくるものか、恐怖からくるものなのか、それは彼にしか分からない。「いいのですか、社長」「いいんだ。ここで」 ゲンは秘書にそう伝えると、それ以上踏み込んでこないように、一線を張った。仕事上、プライベートに口出しするつもりはなかった。しかしタミキの兄であり、ゲンの息子でもある、カケルからしたら、昔の事を振り返すのではないのかと心配でたまらなかった。仕事の話は家には、持ち込まない。そしてプライベートの詮索も同様。ミナモト家はそうやって切り分けながら、立ち回る事で個々を大切にしようとしている。そのルールを破ろうとしたカケルに対して、失望とやるせなさが顔を出し始めた。「話は終わりだ。お前から連絡があって、何かと思えば、昔の事を掘り返すつもりなのか?」 苛立ちを隠せないのだろう、口調が少しずつ厳しくなっていた。落ち着いた空間も、僕の姿を見た瞬間に、ピリついた空気感が纏い、支配しようとしている。「そんなつもりは……申し訳ありません」 何も知らないままで、時が過ぎていく前に、対策は必要だ。その事を誰よりも知っている二人の複雑な思考が絡みあっていく。 それ以上、言葉は必要ない。全てはタミキの将来の為。僕があの時の事を覚えていない事を知っているゲンからしたら、好都合だった。だからこそ、これ以上、揺さぶってはいけない。「行くぞ」 簡潔に話を終わらすと、プレッシャーを放ちながら、その場を立ち去っていく。  複数の糸が絡みつきながら 二度と解けないパズルのように 複雑に組み合わさっていく それを阻止する事も なかった事にするのも もう遅いんだ   病室でスマホを触れない。僕の状態が通常ではないのもあるが、杉田が医者に告げ口したからだった。タミキに通じる通信網は、全て遮断させたかった。いつもの日常に戻る前に、杉田の知っている僕に戻す為でもあったのだろう。そんな気持ち
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-05
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映像の彼と本当の彼

 17話 映像の彼と本当の彼  久しぶりに帰宅してきた家は、長い間開けているような感じがした。自分の家なのに、自分の知らない世界がそこには広がっている。 テレビをつけると、タミキの出ているチャンネルに合わせ、タバコを吸いながら、見始める。彼の顔を見ると、何か重要な事を忘れているような気がしてソワソワしてしまう。その理由は何度探しても、出てきてはくれない。「タミキくん、恋人いるって話題になったけど、あれって本当?」 タミキのテレビでのキャラはストレートに物を言うたいぷに変更されていた。配信の時とは違う雰囲気の彼を見ていると、置いてけぼりにされたような感覚に陥ってしまう。二度会っただけなのに、自分が特別になれるなんて思っていないけど、どうしても夢を見てしまうんだ。「本当ですよ、彼は凄く魅力的で可愛いから、心配しちゃってます」 堂々とそう告げるタミキの顔は自信に満ちている。僕がタミキの立場なら、同じ事はいえなかったに違いない。「すごいなぁ、タミキ」 彼には届かない本心を滲ませると、何だか自分も同じステージに立っている気分になってしまう。そうやって妄想しながら楽しんでいると、スマホが震えた。「もしもし」 見た事のない番号からの着信は出ないようにしているが、その時は反射的にとってしまった。もしもしと言っておきながら、切りたい衝動が走る。「切らないでよ、退院おめでとう」「タミキ?」「ははっ。俺の声、忘れちゃった?」 テレビの音が僕たちの会話を遮ろうとしている。タミキにも聞こえたのだろう。嬉しそうに「見てくれてるんだね」と声を大にして言った。「最近、俺の配信見れてなかっただろう?前ほどは配信してないんだけど、時間ある時はするからね」「本当?」「うん。庵専属の配信をするから、逃げるなよ」 僕の返事を聞く前に通話が切れた。言うだけ言って、逃げるなんて、タミキらしいと思いながら、唇を緩ませていく。「杉田には内緒にしなくちゃ」 
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-06
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疑念

18話 疑念 今まで以上に配信の回数は少なくなっていった。以前までは、毎日配信していたのに、今は他の仕事を優先しているようで、毎週土曜日に固定されている。時間は今までと変わらない。夜十時から朝方までの時間だ。 「前みたいに配信回数減っちゃったね」 「そうだね。でも他の仕事が入ってるから、有難いかな」 爽やかな笑顔を見せるタミキにときめいてしまう自分がいる。個人的にビデオ通話をしていると優しさをより感じるようになった。時間は決まっていない、急に仕事が入る可能性もあるから、決めない事にしている。僕の休みの日は比較的に合わせてくれるので、助かるけど、これ以上甘えてはいられない。 「そういや仕事慣れた?」 「だいぶ慣れたよ。でも場違いな気がして……」 最近やっとカウンターに一人で立たせてもらえるようになったが、なかなか会話をつ売り出す事が出来ずに、頭を抱える毎日を送っている。今までこの職種の経験がないのも要因の一つだけど、一番は外見に気を使っている人ばかり。それがプレッシャーになっているんだと思っている。 「だいぶ垢抜けたよね、髪色俺と同じだし」 「そうかな。タミキが好きだから同じにしちゃった……迷惑かな」 申し訳なさそうに聞くと、目元がクシャッとなった。画面の向こうにいた彼は、作り笑顔をしていたんだけど、僕の前では本当の笑顔を見せてくれる。その顔が可愛くもかっこよくも見える。 「見つめられると、照れる」 「ふぇっ」 「無意識かな。そういうとこも好きなんだけどね」 話を逸らされてしまった。好きの一言が莫大な破壊力を創造していく。きっと男女問わずタミキに見惚れる人は多いだろう。 「意地悪」 「ははっ。ごめんごめん。迷惑じゃないむしろもっと見つめていいんだよ」 からかっているのか、本気で言っているのか判
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-07
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対立

19話 対立 たまたま立ち寄った居酒屋で見覚えのある顔を見た。 「庵?」 忙しそうに客の対応に追われている僕を見ているなんて思わない僕は、目の前の事で精一杯。そんな姿を眩しそうに見つめている杉田は、ずっと探し続けていた存在の出没に歓喜した。何日も何日も店に通うようになると、次第に顔を覚えられていく。昔と見た目がだいぶ変わった杉田に気付けない僕に、痺れを切らせた杉田は、たまらず声をかけた。 「庵だよな、久しぶりだな杉田だ。覚えているか?」 何度も接触をしようとネットを利用していた杉田からしたら、リアルでまた会えるなんて思いもしなかったみたいだ。急にいなくなった僕の事情を汲み取りながら、二度目のチャンスを形作っていく。そう決めた。 SNSで偶然見つけ、リアルでも。杉田は全て計算を弾きながら、一番いいタイミングを狙っていた。 「久しぶりだね、って言ってもSNSで話してるけど」 お互い笑い合いながら、ゆっくりと穏やかな空気感が作られていく。杉田は僕の存在を自分の目で確認しながら、酔いしれていた。 全ては僕の為だった。長い間、会わない選択をしたのも、ある程度の事件の内容を知っていたからだ。僕を中心に知らない事実が動いていたんだ。 昨日の出来事のように、思い出しながらタミキの声が杉田の意識を現実へと引き戻す。 「何、ボーっとしてんの? 話の途中だろ」 「なんでもねぇよ」 僕の事を考えていたなんて言うはずがない。杉田にとってタミキは要注意人物に昇格していた。少し前なら、きっと違った目線で見ていただろう。それなのに、二人の間に僕が現れたせいで、亀裂が生じていた。 「お前、庵に何か言ったか?」 遠回しに聞く事はしなかった。二人とも限られた時間の中で話しているのもあるけど、それ以上
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-08
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願いと人形

20話 願いと人形 何もかも知られていることに気づいたタミキは真っ暗な部屋の中で今日一日の事を考えていた。杉田は利用価値がある。友人として付き合うのが一番いいと思い、今まではプライベートな付き合いもしていたが、引き際なのかもしれない。うまく手駒に出来れば、思い通りに動かすのに、打ってつけだと考えていたタミキからしたら誤算だ。 「一応会長だからな、あいつ」 杉田の一言で、今の人望、仕事、富、名声を失う率が高いのは、変わらない。もう少し力をつけて、切り捨てるつもりだった。それが僕の事で狂っていく。 「手を打たないとな、父さんに相談するか」 いつもならこういう類の話を父親にする事はない。なるべく干渉されたくないのは勿論、これ以上好き勝手すると、自分の父親でさえも敵に回してしまうと結論づけたタミキだった。 「もうあれはいらないんだ。庵が戻ってくるんだから、その為には……」 言葉にするとたまりにたまった野望が獣のように暴れてしまう。まだ人間の皮を被る必要があるタミキは、じっとその瞬間を待つ。 ガチャガチャ、と隣の部屋の音が耳障りだ。コレクション達は、まだ人間としての意志を持ち続けているようで、その苛立ちと憎しみを発散する為に、部屋を後にした。 「抵抗してくれた方が楽しいよ、壊し甲斐がある」 包丁を取ると、淡い光に照らされて輝いて威見えるその光景に惚けてしまう。この刃が僕の体を突き刺すのも、時間の問題なのかもしれない。 「庵、庵、早く俺のものになって、身も心も」 今日も斬撃は始まる。手に入りそうで入らない新しいおもちゃを求めるように、ボロボロになった存在達を切り刻んでいく。床には大量の血に塗れ、硫黄のような匂いが染み付いている。時間がたったまま、沢山の血潮を吸い込んだ床は、もうやめてと叫び声をあげた。 「後片付けは兄さんがしてくれるから、それまで俺と遊ぼうか」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-09
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悪魔な少年

21話 悪魔な少年 僕の境遇を一番知っているのは、タミキ本人だった。本人はただ僕に依存して、取り巻く環境全てを管理しないと気がすまないようになっていく。友達は勿論、家族、学校、近所、全てを把握しないと情緒不安定になっていたんだ。最初は、一緒にいるのが楽しくて、いつも僕の隣にはタミキがいた。空いていた距離感も生まれた時から一緒のように、互いが互いを求め合うようになっていったんだ。それが度を超えてきたのは、僕と父さんが喧嘩した時だった。家に帰りたくなかった僕は、タミキに誘われるままに、彼の家に招待された時間は六時を回っている。いつもなら、この時間は家族の時間なのに、今日に限っては違っていた。 些細な事、蟲の居心が悪かった僕に原因があった。父さんが大切にしていたカメラを壊してしまった。すぐに謝ればよかったのかもしれない。でも怒られるのが、嫌われるのが怖くて、人のせいにした。自分は関係ないと嘘をついた。 素直に言えばよかったと今なら、そう思える。あの時は意地を張って、なかなか言えなかった。 「そんな事で怒られるの? 庵、僕のうちの子になろうよ。それがいい」 「でも……」 いつも以上に怒りを露わにしているタミキに圧倒されながら、口篭ってしまった。こう言う時でも、きちんと自分の意見を伝える事が出来なかった僕は、弱虫だ。 「大丈夫、庵は何も心配しなくていいから」 その言葉の意味が、どんなものを含んでいるのか、何を指し示しているのかを理解できずに、ただただ頷く事しか出来なかった。 炎はゴウゴウと音を立てながら 全てを消滅させていく 逃げ場を無くした 男女は互いに抱き合いながら 一人息子の事を思い出していた 見たくない現実は目の前にある。今まで住んでいた家は跡形もなく消えていた。微かに残る煤の匂いに耐えれず、吐
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-10
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悪役になる覚悟

22話 悪役になる覚悟 今の状況を伝えるまで、異様に時間がかかってしまう。すぐに言えばいいのに、だらだらと世間話で時間が過ぎていった。 「庵、なんか話があるんじゃないのか?」 杉田にはお見通し。勇気を振り絞って、自分が今どんな状態なのかを伝えた。辿々しく話を続けると、うんうんと聞いてくれている。側から見たら、遅過ぎてイライラするのかもしれないけど、杉田は違う。 「そんなに体調悪いのか……食べ物が無理なら、ゼリーとかは試したか?」 「まだ試してない。体調悪くて、買い物行くのもしんどいんだ。仕事は気合いでどうにか、続けれてるけど」 無理するなと言われても仕方ない。それでも無理をしないと生活が出来ないのが現状だ。生きる為には、割り切る事も必要だと思った。 「今、家?」 「うん」 「ちょっと待ってろ」 そう言うと、プツッと電話が切れた。メッセージが一通入ってきたのを確認して、杉田を待つことにする。 一人の空間が心地よかったはずなのに いつの間にか 寂しさと切なさが 心にどっしりと落ちていく はぁはぁと息を切らしている彼を見ると、可愛く見えて、なんだか笑いが込み上げてくる。安心したのもあるのだろう。思い詰めていた感情の線がバグを起こしながら、違う感情を作り出していった。 「こっちは急いで来たんだぞ。笑うな」 余程、急いだのだろう。服は乱れて、髪はくしゃくしゃだ。いつもの大人の雰囲気の杉田はいない。見る影がなかった。 「ごめんごめん。なんだか可愛くて」 「は?」 可愛いと言われて、度肝を抜かれたようだった。杉田は髪をくしゃっとかくと、よりボサボサになっていく。そんな姿
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-11
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否定したくなかった

 23話 否定したくなかった  抱きしめられていると杉田の心臓の音が聞こえてくる。どうしたらいいのか、分からない僕はただ固まるしか出来なかった。振り払う事も出来る、だけどそれは杉田の気持ち自体を否定してしまうんじゃないかと怖くなっていく。「もう少し、このままでいさせてくれ」 耳元に息がかかる。全ての思考をストップさせていく。こんな時でも、タミキの事を考えてしまう僕は、いけない奴なのかもしれない。親友同士でも抱き合う事ってあるのかもしれないと、自分に言い聞かせながら、杉田が落ち着くのを待った。「すぎ……」 彼の名前を口にしようとすると、より力が入っていく。数分の出来事が、何時間も経過しているような錯覚を覚えながら、背中を刺すった。「落ち着いた?」「悪い、お前の気持ちもあるのに」 気持ちに応える事は出来ない。僕は杉田を信用しているから、これ以上はしてこないと踏んでいた。何かしら異変が起きると、その時はその時で対処する事にする。 僕と杉田は、そんな事で崩れる関係なんかじゃない。同じ時間を共有しながら、友人として歩いていた奇跡は、誰にも否定は出来ない。それは僕自身も——  大切な存在は 簡単に切り離す事は出来ない 相手を信じる気持ちを 信じていたかったのかもしれない  少し落ち着いたみたいだった。ゆっくりと手を緩めると、簡単に僕を手放していく。自分のした事が、信じれないと言った表情を見せながら、頭を抱え込んだ。「俺はお前の気持ちを無視したくない。だけどこの気持ちを捨てる事も出来ない」 ゆっくりとしっかりと自分の気持ちに向き合いながらも、僕の事を考えようとしてくれている。一方的に押し付ける事は、愛情とは呼ばない。逆に、僕が離れていくきっかけになってしまうと考えたのだろう。 逃げ場のなかった僕の体は、すんなり自由を手にする。少しの距離を取りながら、隙を見せない方がいい。それが二人の関係を取り持つ事にも繋がる。 ため息を吐くと、ソファーへと
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-12
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思い知れ

 24話 思い知れ  杉田との事をタミキに言うのは避けたい。変な誤解をされたくないのもあるけど、二人が険悪な関係になってしまいそうで、自分の心の中で消化する事にした。 僕はいつも卑怯だ。一番のきっかけは僕が杉田の事を相談した事から、始まった。自分で考えて、対処をしていたら、こんな事にはならなかったのかもしれない。 その様子を、会話をタミキが全て把握している事に、気づかずに。  大家と繋がっていたタミキは、多額の報酬を払うと、きちんと設置されているかを確認していた。盗聴器は勿論、小型の監視カメラも作動している。「……うまくやったみたいだな。庵は気づかないだろう」 杉田が変な気を回さなきゃ、どうにか言い逃れする事は簡単だと思いながら、二人の様子を見つめている。杉田が抱えていた気持ちを放出すると、今まで感じた事のない殺意が湧き上がっていく。どうしようもない、怒りを抱えながら、拳に力を入れた。「あいつ。好き勝手しやがって……俺のなのに」 口調がどんどん荒くなっていくタミキ。目は充血し、血ばしっている。 これ以上、庵の心を揺さぶらないように、対策を考える必要がある。スマホを取り出すと、一通のメールをある人物に送信する。「思い知れ」 悪魔に魂を売った彼は、誰も知らない化け物の表情を手にした。決して、表には出さないその姿は、誰も想像する事がない。  悪意は人の夢も希望も全てを 壊していく 身近な存在なら何が弱点なのか より深く把握しているから 壊す事は簡単に出来たのだろう  事前に仕込んでいた情報は大きく、世間に羽ばたいていく。杉田を守る為に、抑えていた力も虚しく、もう一つの勢力に飲み込まれようとしていた。その事に気づいた時は、もう遅い。 週刊誌から連絡があったのは、夜中の事だった。全ての作業を終え、事後報告で杉田に連絡を寄越した。止める事も、何も出来ない杉田とその周囲の人達は、険しい表情で明日発売する週刊誌の内容を見ている。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-13
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