とはいえ、声を掛けようと思っていた相手が自分から来てくれたのは、有難い。 約束通り午後二時に冴鳥が理玖の研究室にやってきた。 事前に事情を把握していた國好が冴鳥を室内まで案内してくれた。 ソファに座った冴鳥に、晴翔がコーヒーを出す。 「ありがとう」 短く礼を言って、冴鳥がじっと理玖を見詰めた。 あまりに見詰められるので、どうしたらいいか、わからない。 「えっと、冴鳥先生。それで、御用向きの方は?」 耐えかねた晴翔が冴鳥に声を掛けた。 冴鳥が、ちらりと晴翔に視線を向けたがすぐに理玖に向き直った。 またじっと見詰められた。 「……何から」 長い沈黙を経て、冴鳥がようやく口を開いた。 「何から、話せばいいのか。向井先生に相談するようにと勧められて、ずっと声を掛けるきっかけを、探して、いたのですが」 冴鳥が視線を落として俯いた。 理玖は晴翔と顔を見合わせた。 「誰に勧められたんですか?」 一先ず、確認してみる。 「……折笠先生に。それと、折笠先生の助手だった佐藤さんにも、お勧めだと言われました」 佐藤の録音データの中で、そんなような話はしていた。 冴鳥は折笠と仲が良かったらしいから、相談の中でそんな話もしていたんだろう。 「折笠先生と佐藤さんに僕を勧められたということは、WO関連の相談ですね」 冴鳥が口を引き結んで頷いた。 「……うまく言葉に出来なくて、すみません。ただ、助けてほし
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-08-12 อ่านเพิ่มเติม