All Chapters of 仄暗い灯が迷子の二人を包むまで: Chapter 51 - Chapter 60

68 Chapters

第50話 13課の生きる伝説

 剣人の手を握ってみて、呪具である刀そのものに憑りつかれているのだとすぐに分かった。 (でも、不思議だ。白雪も健人も、刀に守られている? いや、まるで刀が相棒みたいに、二人に悪さしてない。これってやっぱり)  忍に視線を送る。 白雪の時と同じように頷いて、微笑まれた。 (忍は13課の仲間を、すごく大事にしてるんだな。自分で自分を守れる強さを教えているんだ)  怪異に関わる以上、他者に守ってもらうだけでは限界がある。結局のところ、自分を一番に守れるのは自分だ。 そのためには自分が強くならねばならない。忍が直桜に施した訓練もそういう類のものだった。 改めて忍の優しさを垣間見た気分だった。 「そろそろ飯にせんかのぅ。腹が減った。化野も、いい加減に回復したじゃろ」  梛木がサラダを食みながら声を掛けた。 「もう食べてるだろ。神様ってご飯食べなくても平気なはずだけど」  呆れながら、席に着く。 「惟神の神と違うて、質量のある顕現は疲労がたまる。神でも腹は減る」  梛木が卵焼きを頬張って至福の顔をした。 食事を始めながら、直桜は先ほど剣人が呟いた名前が気になっていた。 「ねぇ、さっき剣人が話していた紗月って、どんな人? 13課の人?」  陽人からもあまり聞いたことがない名前だ。 不意に視線を感じて、剣人を振り返る。感動した顔で、直桜を見詰めいている。 「あ、ごめん。呼び捨て、早かった? 白雪が白雪だから、つい」  言い訳すると、剣人がぶんぶんと首を振った。 「いいです、そのま
last updateLast Updated : 2025-07-14
Read more

第51話 【R18】約束

 忍たちと最終的な打ち合わせを行い、警察庁を出た頃には外は既に暗かった。 律が送るというのを断って、護の運転で岩槻の自宅まで車で帰ってきた。久々に戻った事務所は、大して長くも住んでいないのに、懐かしささえ覚えた。「やっと帰ってきたって感じですね」 護の腕が伸びてきて、直桜を抱き寄せた。「二週間も直桜に触れられないのは、拷問でした」「ん……、俺も」 言いかけた言葉を飲み込む。 代わりに護の匂いを思いっきり吸い込んだ。 唇を指がなぞって、舌が誘うように舐め挙げる。無意識に口付けを受け入れて、口内が犯される。「んっ……、ふ……」 久しぶりの刺激が甘くて、声が否応なしに洩れる。(やばい、このままだと、流される) 名残惜しい唇を押しのけて、体を離した。「とりあえず、シャワー、浴びよ。俺、汗だくだから」「そうですね。今日は久しぶりに二人でゆっくり過ごしたいですし」 残念そうにしながらも、護が納得してくれた。 申し訳ない気持ちを抱きながらも、直桜は護を風呂に押し込んだ。〇●〇●〇「訓練、お疲れさまでした」 互いにシャワーを浴びてすっきりしたところで、乾杯する。 とはいえ、酒が入ると記憶が飛んでしまう直桜はノンアルコールで我慢する。「護、なんで眼鏡しているの? 視力、回復したんだよね?」 護は今現在も鬼の常態化を維持している。完全なる鬼化とは異なり、鬼の力を右手だけに集中する方法なのだという。その副産物として視力が戻り、体躯が少しだけ大きくなっている。「伊達眼鏡ですよ。その、眼鏡をかけていたほうが、直桜は見慣れているでしょうから」「眼鏡かけてる方が、俺の好みだからってこと?」  護の顔が赤らんでいるのは、酒のせいではなさそうだ。 直桜は息を吸い、静かに吐き出した。 立ち上がって
last updateLast Updated : 2025-07-15
Read more

第52話 【R18】結び

 直桜の匂いが充満する部屋の中で、護は愛しい恋人の両腕を拘束しながら見下ろしていた。 自分に可愛い悪戯を仕掛けてきた意図は、知れている。 似たような話を梛木から既にされていたからだ。『鬼神が守るべき誓いは三つじゃ。惟神に他者の死の穢れを浴びせるな。直桜の血を奪われるな。直桜がもし、我を忘れて暴走したら直桜ごと枉津日神を殺せ。神殺しの鬼の手であれば、人である直桜自身は死なぬ。案ずるな』 聞いた直後は驚愕したし、受け入れられなかった。(鬼神が惟神を殺す、それ自体が神事なのだろうか? 本当に、直桜を殺さずに禍津日神《荒魂》だけを封印できるのか?) 直桜の悲壮な表情を垣間見て、一抹の不安が過った。(もし違っていたら、俺が本当に直桜を殺してしまうかもしれない。それでも、直桜がそれを望むなら、信じるしかない) もし本当に直桜が死んでしまったらと考えると、反魂香を使う人間の気持ちがわかるなと思う。(せめて今くらいは、俺の直桜で、俺に抱かれていて欲しい) 何も考えずに、ただ同じ快楽を貪るだけの獣でいい。 護はベッドの上に置きっぱなしにしていた手枷を取った。直桜の手を頭の上に持ち挙げて、手枷をかける。「久しぶりに使いましょうか。この前も悦さそうだったし、直桜、手枷好きですよね?」 耳を舐めながら囁く。 さっき達したばかりの体は、敏感に背中から脈打った。「好き、だけど、後ろは、嫌だ」 後ろ手にすると抱き付けないから嫌だと言われたことを思い出す。 そんな発言も可愛らしくて愛おしい。「大丈夫、今日はちゃんと前にしますよ」 そう言いながらも、頭の上でかけた手枷をそのままベッドの上に固定する。「まもる、これじゃ、腕、うごかせなっ……ぁっ」 服を捲って、芯を持った突起を吸い上げる。 緩い刺激で焦らされた肌は簡単に快楽を跳ね上げる。舌で舐め挙げ、反対側を指で強めに摘まむと、背中が大きく反った。「乳首まで敏感。こっちも、一回イっ
last updateLast Updated : 2025-07-16
Read more

第53話 巫蠱の子

 九月になったとはいっても、まだ熱さが卦ぶる季節だ。エアコンがきいた部屋に慣れてしまうと、外に出るのが億劫になる。 そんな真昼間に、直桜は待ち合わせのため、外出していた。 久伊豆神社の境内は木が生い茂り、木陰は割と涼しい。そういう場所にベンチが置いてあったりするので、涼むには良い場所だ。 真夏の昼間は人も少ないので、境内に放し飼いにされている鶏や孔雀の観察がのんびりとできる。 「直桜、お待たせ」  アイスコーヒーを片手にベンチに座る直桜に楓が駆け寄った。 直桜も手を上げて楓に応える。 「呼び出したのに待たせて、ごめんね」  直桜の隣に腰掛けて、楓が申し訳なさそうな顔をする。 「こっちこそ、セミナー蹴って、ごめん。連絡もしなかったし」  忍の所に籠りっきりだったから、すっかり忘れていた。 「本当だよ。来ないし連絡つかないし、心配したんだよ。はいこれ、教授がくれた資料、預かってたんだ」  分厚い紙の束を渡されて、げんなりする。 「これって、レポートとか、無いよね」「ないよ。俺たち、もう卒論も出来上がってるし、今更宿題とか出ないよ」  ほっと、安堵の息を吐く。 楓がおかしそうに笑った。 「最近の直桜はバイトで忙しそうだって陽介も心配してたよ。俺も直桜のこと誘えなくなって詰まんないしさ。夏休み終わったら、バイトも辞めるの?」「んー。続けるかな。夏休み終わっても、大学あんまり行かないで済みそうだし」「まぁね。単位ほとんど取っちゃってるし卒論終わってるし、やることないかもね」  夏には珍しい爽やかな風が吹き流れる。 暦の上では秋なのだと
last updateLast Updated : 2025-07-17
Read more

第54話 お迎え

 直桜が捕らわれた報せはすぐに13課に入った。勿論、護の元にも報せが来た。だが、その報せよりわかり易い迎えが来ていた。 「俺の顔を見ても驚かないんだね。来るのがわかってて待ってましたって顔だ」  八張槐が目の前に立っている。 内心を言い当てられて、護は身構えた。 「直桜が捕らえられたと報せを受けましたから。私の所にも来るだろうと思っていました。まさか貴方が自ら来るとは思いませんでしたが」  一歩だけ、後退る。 槐が、くっくと笑った。 「優秀な13課が抵抗もせずに直桜を引き渡したんだ。俺たちの作戦に乗っかる気満々だね。笑える。で、お前も乗るの? 護」  顎を上げ指をさす姿は、明らかにこちらを挑発している。 ごくりと唾を飲み込んで、頷いた。 「私も、13課の人間ですから」「俺たちは13課の成果になる儀式なんか、してやる気は無いけど。まさか無事に帰れるなんて、思っていないだろ」「帰りますよ。貴方方が思う以上の成果を持ち帰ります」  槐が口の端をいやらしく上げて、ニタリと笑んだ。 「いいね、面白くなってきた。付いておいで。直桜がいる場所に案内してやるから」  くるりと振り返り、槐が歩き出す。 スマホで簡単なメッセージを送ると、護は歩き出した。その仕草に槐が気が付いているのは折り込み済みだ。 「別れた頃から変わらないねぇ、護。直桜とはタチ? ネコ?」「貴方に答える義理はありません」  並んで歩こうとする槐から距離を取る。 「ネコの護は可愛かったもんなぁ。相手が直桜ならタチっぽいけど、攻めてる姿が想像できないな」
last updateLast Updated : 2025-07-18
Read more

第55話 【R18】神降ろしの儀式①

 ぴちゃりくちゃりと卑猥な水音が聞こえる。「ぁ……、んぁ……」 漏れ聞こえる声が自分だと気が付いた瞬間、強い快楽が体を襲って身が仰け反った。 上手く体が動かないのは、腕が鎖で拘束されているからだ。頭上に回された手が降ろせない。 やけに甘い香りの香が焚きしめられている。「あぁ、直桜、やっと起きてくれた」 声の方に顔を向けると、蝋燭の明かりに照らされた楓の顔がぼんやりと見えた。 真っ白いシーツの上で、服を剥がされ四肢を拘束されている。 強い快楽は楓が体を動かす度に増していく。 自分の中に楓が入っているのだとわかった。「何で、こんな……」 口も頭も回らなくて、上手く話せない。 周囲の状況から反魂香と神蝋が使われているのは、わかる。神降ろしの儀式のためだろう。 だが、楓にハメられている状況が、わからない。「直桜には少しぼんやりしていて欲しいんだよ。頭が回ると面倒だからさ。気持ちよくなっちゃえば、もっと訳わからなくなるよね」 楓がぐん、と腰を押し当てる。 奥にあたって、思わず腰が浮いた。「ぁ! やめっ、ぁあ!」「やっと直桜と繋がれた。解してる間も全然起きないから、呪詛を強くかけすぎたかなって心配したんだよ。起きてくれて良かった」 楓の顔が近付いて、唇を食まれる。 舌がねっとりと直桜の口内を舐め挙げる。 護となら気持ちいいキスが、まるで拷問のようだった。「そんなに嫌がらないで。直桜の中はきゅうきゅう締め付けて、すごく気持ちよさそうだよ。いっぱい突いてあげるね」 楓が思い切り腰を打ち付ける。 体がビクリと反応して、波打った。「ぁあ! やだ、やめて、楓っ、ぁ、ぁっ」 直桜が嬌声を上げる度、楓の顔が恍惚に歪む。「直桜の声、可愛い。もっと聞かせて。気持ちよくしてあげるから」 弱い所を何度も擦られて、腹に快
last updateLast Updated : 2025-07-19
Read more

第56話 神降ろしの儀式②

 目隠しをされて連れてこられた場所は、大きな岩倉の中のようだった。外より低い温度の空間に音がやけに響く。聞き慣れた愛しい声が直桜であると、目隠しを取るまで認めたくなかった。 鍾乳洞のような広い空間は、頭上に開いた大きな穴から月明かりが差し込む。 祭壇と思しき舞台の上の直桜は、彼が友人と呼んだ男に犯されていた。その男が巫子様なのだと直感した。  楓が直桜の体を起き上がらせて、白い衣を纏わせる。手と足には鎖が繋がっている。枉津日神を封じていた鎖だとすぐに分かった。 目を虚ろにした直桜は、楓にされるがまま白い祭壇の上に座っていた。 「直桜にはちょっとキツかったかなぁ。こういうの免疫なさそうだし潔癖そうだしね」  何でもないように話す槐の言葉にすら、気が尖る。 護の気を逆立てるためだとわかっていても、感情を殺せない。 「あの鎖に繋がれている直桜は神気を使えない。直日神を封じるには丁度いい状態だけど、どうする? 13課の狙い通りに動くなら、今が頃合いだよ」  槐が護に問い掛ける。 それすらも腹が立った。 (わかってる。直日神を一時、封じなければ枉津日神を降ろせない)  枉津日神を降ろして荒魂にしなければ、それを封じることも出来ない。だからやらねばならないことは、わかっている。 「お前たちの望み通りの状況を作ってやったんだから、感謝してほしいよ。正気の直桜相手じゃ、大変だろう?」  槐が護に向かって微笑む。 飛び出しそうな拳を摑まえて、ぐっと耐えた。 「私が祭壇に近付いても、直桜は大丈夫なんですね」  押し殺した声で問う。 万が一にも直桜に何かあっては、事だ。これ以上の惨事は避けたい。 尤も護
last updateLast Updated : 2025-07-20
Read more

第57話 八十禍津日神

 目の前が真っ暗で、起きているのか寝ているのかも、わからない。刀が凌ぎ合う甲高い音が聞こえるから、誰かが戦闘中なのだろう。 そこまで考えて、護は目を開いた。 「やっと起きたね、化野。直桜が頑張っているんだ。簡単に殺されてやるなよ」「朽木室長……」  目の前にある要の顔を眺めながら、自分の肩に手を置いた。 「治療、してくださったんですね」  呆けた頭で考える。 黒い旋風に飛び込もうとしたところで、刀を持った男に襲われた気がする。 「今、どうなって……。っ!」  起き上がろうとして、全身に激痛が走った。 「無理はするな。迫っていた刃は白雪が防いだが、荒魂の旋風に巻き込まれるのは止められなかった。すぐには動かん方がいいよ」  要の言葉にぞっとする。 大人しく要の膝枕に収まって、周囲を見回した。 白雪と剣人が、刀を持った男女二人と応戦している。 「俺んとこから出てったんだ。それなりに強くなってんだろうなぁ、ケン!」「少なくとも、一倉さんよりは強くなってますよ。あと、今の俺の名前は剣人です」「そりゃ、楽しみだ! 全部出してこいや、オラ!」  剣人が一倉と呼んだ男と応戦している隣で、白雪が退屈そうに剣を振るっていた。女性の剣士を適当に軽くいなしている。 「ねぇ、僕もそっち混ざっていい? この子、すばしっこいだけで剣技全然なんだけど。楽しくなーい」「ひどーい。じゃぁ、本気出しちゃう」「あ、いいね、その感じ。もっと本気出していこ!」  命のやり取りをしているはずなのに、会話は全く危機感
last updateLast Updated : 2025-07-21
Read more

第58話 寂しがりやの神様

 腕を掴まれて、禍津日神が梛木を見下ろした。 「誰よりも惟神を求めるお主が集落を壊すか。力が強すぎる二面の神を降ろせる依代を育てたのもまた、彼の集落ぞ」  睨み据える梛木に、禍津日神が息を吐いた。 「直桜は良い器じゃ。しかし、このままでは吾が直桜を喰らうぞ。結局、あの時と同じよ。吾と共に生きられる依代はない」  禍津日神が周囲を窺う。 「包囲は吾のためか? 反魂儀呪を捕らえるためか? また随分とかき集めたものだの」「両方じゃ。直桜は本来、直日の惟神じゃ。返してもらうぞ」「直日神、対の神でありながら、これほど立派な惟神と共に在れるとは。羨ましいのぅ」  そう語る禍津日神の表情は、犬のぬいぐるみに収まっていた枉津日神そのものだった。 禍津日神が梛木と話している隙を見て、後ろから袖を引かれた。 振り返ると清人が背後に立っていた。 「神倉さんが説得しているうちに、枉津日神の真名を封じろ。周囲は怪異対策担当と諜報担当で包囲してる。反魂儀呪はこっちに任せて、護は直桜を救え」  ちらりと周囲を窺う。 多くの気配に気が付いているのは反魂儀呪も同じようだった。 (槐が退路を用意していないはずはない。包囲された状況でもこの場に残っているということは、まだ何か企みがあるんだ) 「清人さん、今動くのは、危険です。槐の計画はまだ終わっていない……」  清人の目が大きく見開かれて、動きを止めた。 視線の方に目を向けると、禍津日神の目が清人を捉えていた。 真っ直ぐに向けられる目に、動きを封じられたように、清人が動けなくなっている。 「うっわぁ!」
last updateLast Updated : 2025-07-22
Read more

第59話 パフォーマンス合戦

 梛木と禍津日神が会話を始め、清人に絡み始めた辺りから、槐と楓はすっかり傍観に徹していた。 「興覚めだね。思っていたよりずっと穏やかな神様だ。期待外れだな」  楓の不満そうな呟きに、槐が小さく笑みを零した。 「こんなもんだよ、神様なんて。基本はお人好しの集まりだからね」  楓が不満そうに見上げる。その視線を、槐は困った顔で流した。 「結局、兄さんは禍津日神をどうしたいの? 俺たちの味方にはなってくれそうにないけど」「今はね、まだ無理だよ。今回は、枉津日神の惟神の本家である藤埜家に引き取ってもらうまでが目的だから」  楓が顔を顰めた。 「直桜じゃなくて? じゃぁ、なんで直桜に降ろしたの?」  怪訝な顔の楓の頭を、ぽんと撫でる。 「藤埜清人に直接降ろすのは、今のままでは無理だからね。一度、直桜に降ろして可能性に気付いてもらわないとね。藤埜清人が惟神として完成するまでは、13課に育ててもらうよ」  楓が面倒そうに小さな息を吐く。 「気の長い話だね。兄さんらしいけど。結局、直桜も二柱を降ろせる器じゃなかったってことか」「いや、降ろせるよ」  間髪入れずに言い切った槐を、楓が見上げた。 「直桜なら二柱を降ろして両方の神力を使いこなせる。あんな風に痛めつけなければ、直桜の意識が勝っていたさ。けど、そんなのは俺たちにとって、脅威でしかないだろ」  楓を見下ろす。 じっと見上げていた楓の瞳が肯定の色を示した。 「確かにね。どれだけ説得しても直桜は反魂儀呪には来てくれそうにないしね」「直日
last updateLast Updated : 2025-07-23
Read more
PREV
1234567
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status