華side湊さんと会場の隅で静かに立っていたが、みながスーツやドレスを着ている中で、着物姿はやはり目立つようで、多くの人が私たちを一度見てから通り過ぎていった。時折、先生に気がついた人が声をかけられると、湊さんは社交的に対応していた。その立ち居振る舞いは、穏やかな茶道家の顔とは違うビジネスマンの一面を垣間見せているようだった。「華さん、今から親交のある方に挨拶に行きます。自然に隣にいてくれれば大丈夫ですから」「はい、分かりました」二組の経営者夫婦と挨拶を交わしにいくと、にこやかに私を受けいれてくれた。「北條先生、お久しぶりです。お会いできて嬉しいな。そちらの女性は?」「社長、ご無沙汰しております。彼女は神宮寺華さん。僕の教室を手伝ってくれているんです」「着物もよく似合っていてとても美しい。こんな美人な方が手伝ってくれるなんて光栄ですね」「ええ、僕も助かっています。生徒からの評判もいいし、華さんは僕の大切なパートナーなんですよ」『パートナー』という言葉に、私は一瞬驚き、そして少し照れてしまった。その動揺はすぐに顔に出てしまったようで、目の前の男性も同じことを思ったのかニヤリと頬
최신 업데이트 : 2025-11-21 더 보기