瑛斗side今日は、子どもたちの七歳の誕生日――――数日前に、誕生日当日にケーキを持ってお祝いに行くと伝えると、華から『シェフに誕生日ディナーを頼むから、都合がつくなら瑛斗も食べていく?』と返事が返ってきた。「これは、誕生日会に誘われたのか?俺も誕生日会に参加してもいいってことか!?」「良かったね。華さんも少しは瑛斗を受け入れてくれたのかな?でも、子どもたちの誕生日だし、あくまで親としての判断?あんまり期待しすぎるなよ」華から来たメールを有頂天になりながら空に見せると、空は俺の興奮を優しく見守りながら微笑むも、冷静な言葉を口にした。「そういうことは言わなくていい!招待されたって事実が大切なんだ。子どもたちのためにとびっきりのケーキを用意するぞ」チョコレートケーキが好きな慶と、フルーツタルトが好きな蒼。色んな店のホームページからケーキを見ていたが、二人分を一つに選ぶなんて出来なくて、結局、別々の店でそれぞれ一つずつホールケーキを注文した。二人が好きなものをちゃんと覚えていることを、何としても伝えたかった。午後四時、予約していた店にケーキを受け取ってから向かうために、荷物をまとめて会社を出た。俺にとっては初めての子どもたちの誕生日会に、誰よりも張り切っていると自負しながら
Last Updated : 2025-12-02 Read more