「『雷装』!」 ルヴィへ全幅の信頼を置き、改めて『雷装』を展開し直すレイ。 全ての神経をスルトを追うのに費やし、それ以外の情報をカットしていく。 そのカバーを、ルヴィがしてくれると信じて。(アイツの速度に追い付く為には、『雷装』も『100%』にしないと間に合わない……でも常時展開し続ければ先に魔力が尽きるのは目に見えている。なら……)『幻想神種』を相手に、魔力量で勝つ事など不可能。 それを理解しているからこそ焦りもするのだが、そこで焦ってはスルトの思う壷だと重々承知していた。 故にレイは、高速で駆け巡るスルトを相手に、攻勢を仕掛ける事を決める。(全力で『神威賦与』を展開!相手そのものが視えなくても、飛んだ先の軌道から予測して次の動きを読む!)『原初の海獣』の時もそうだったが、『幻想神種』はレイの『眼』に映らない。 それでも、それ以外の情報を読み取り、経験と勘で次の手を予測しようとしていた。 スルトの動きを追う様に、レイの『眼』が激しく移動する。 その途中、視界の隅にこちらへ向かって走るランシュを捉えた。 ――瞬間、レイが動く。 一瞬遅れてルヴィも飛び出す。「ぐうぅ!」【やはり見切るか!】 刹那の内にランシュの背後に回ったレイ。 その目の前には、スルトの凶剣が迫って来ていた。 今度は吹き飛ばされる事も無く、何とか受け流す事に成功するレイ。 そしてその間にも、反応していたランシュがスルトへと肉薄する。 だが、スルトもそれを見切っていたのか。 ランシュの攻撃はもう片方の大剣に防がれ、更にその衝撃を利用してまたしても距離を取ろうとする。 自身が得意故に、一撃離脱戦法を繰り返すつもりだと理解したレイ。(ここで離されてはダメ!ルヴィが来るまで……)「さ、せ、る……かァァァァ!」
Last Updated : 2026-09-18 Read more