未怜の体が、びくりと強張った。彼女は振り返らない。ただ静かに立ち尽くし、胸の奥で心臓が狂ったように打ち鳴らされていた。......二人は書店のいちばん奥、窓際の席に腰を下ろしていた。あの頃と同じ場所だ。ガラス窓を通して射し込む陽光が、テーブルの上にまだらな光と影を落としている。未怜は、失っていたはずの本を手に見つめながら、とうとう堪えきれず、胸の奥に4年間も閉じ込め、4年間自分を苦しめ続けてきた問いを口にした。「どうしてあのとき......言ってくれなかったの?宮本さんが、明の初恋じゃなくて、いちばんの親友だったって」コーヒーカップを持つ明の手が、わずかに震えた。彼は長いあいだ黙り込んだ。その沈黙があまりにも長く、未怜はもう答えは返ってこないのだと思いかけたほどだった。やがて彼はゆっくりとカップを置き、顔を上げて彼女を見る。琥珀色の瞳には、尽きることのない痛みと自責が満ちていた。「......怖かったんだ」かすれきった声だった。「自分に、あんなに暗い過去があったと知られるのが怖かった。親友が去っていくのを、ただ見ていることしかできなかった自分を、君に知られるのが......それに同情で、私を選ぶんじゃないかって。私は君のことを愛してるんだ。そんな君の気持ちの中に哀れみが混じることを、耐えられなかった。未怜に愛してほしかったのは、何でもできて、君を守れる明だ。同情されるような、情けない臆病者じゃなくて」彼女は彼を見つめた。いつも傲慢なほど誇り高かったその男が、今は自分の前で、いちばん弱く、いちばんみじめな部分を、何ひとつ隠さずさらけ出している。未怜の目が、抑えきれず赤く染まった。「ごめんね......明」声もまた、涙に詰まっていた。「信じてあげればよかったのに......」あのときの不信を。自分の滑稽な劣等感と不安から、彼を傷つけてしまったことを。彼女は心から謝った。4年前、すべての始まりであり、最も深く二人を傷つけた誤解は、この瞬間、ようやく溶けていった。......二人は、初めてデートしたあの西洋料理店に入った。そして、同じ窓際の席に腰を下ろす。明は料理を注文しなかった。代わりに、胸元から深い藍色のベルベットの箱を取り出し、開いて、彼
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