宗司さんは帰ってくるなり、私の様子を見て手にしたカバンを落とすほど驚いたようだ。「どうした、充希!?」 宗司さんが駆け寄ってくれる姿を見て、私はついにその場に崩れ落ちてしまった。 私が完全に倒れこむ寸前で、宗司さんは私を受け止めるように抱きしめてくれた。 私は緊張がほぐれると共に、全身の力が抜け、ただただ宗司さんに身を預けるしかできなかった。「彩寧が……子どもたちが……私たちの二人の赤ちゃんが帰ってこないの……」 なんとか言葉を絞り出すと同時に私は声をあげて泣いた。「ど、どういうことだ……」 宗司さんは狼狽しつつも、ひとまずパニック状態の私を落ち着かせようと、しっかりと私を抱きしめ、優しく身体を撫でてくれた。 ※ ※ ※ 私は宗司さんに彩寧とやり取りしたメッセージアプリの内容を見せる。 それを見た宗司さんは「とにかく彩寧に電話をしよう」とのことだったが、すでに私が何回も彩寧に電話をかけた後だった。 宗司さんはそれでも彩寧に電話をしようと私を促したが、その時───。 私のスマートフォンに着信があった。 それは彩寧からの電話だった。 私は目を見開くと同時に、すぐに電話を受けた。「あ、彩寧!? どうしたの!? どこにいるの!? 何かあったの!? 子どもたちは無事!?」 私はパニック気味に一息で彩寧に尋ねる。 そんな私の狼狽とは対照的に、彩寧の返事は静かで、冷たく、感情がなかった。『子どもたちは無事。二人ともとても元気で、すごくご機嫌よ』 私はスマートフォンの通話をスピーカー設定で行っていたので、彩寧の返事は宗司さんにも伝わった。 彩寧の返事を聞いた宗司さんも彩寧に尋ねる。「彩寧、今どこだ? すぐに迎えに行く。場所を教えてくれ」 宗司さんの問いかけに、電話の向こうにいる彩寧が身体を強張らせた気配を私は感じた。 その彩寧の様子に、私は彩寧に只事ではない何かが起こったのだと瞬時に理解した。 ───いったい彩寧に何があったというの……。 私は複雑な気持ちだったが、最終的に悲しい気持ちになった。 最初は、子どもたちに会えない寂しい気持ち、そして次に、なかなか帰ってこない彩寧に対して腹立たしく思う気持ち。 正直に言うと、こんなにも私に心配をかけて、なんてことをするの
Last Updated : 2025-12-06 Read more