承平の投稿は至ってシンプルだった。文字は一切なく、添えられていたのは一枚の写真だけ。その写真は――婚姻届受理証明書。今まさにネットを騒がせている折原グループの社長・承平と郁梨の婚姻届だった。投稿の直後、折原グループの公式アカウントがその投稿をリポスト。それが事実であることを、公然と証明したのだ。郁梨は間違いなく折原グループの社長夫人。紛れもない事実だった。ネットは一瞬にして爆発的な騒ぎとなった。そして細部まで目を光らせていたユーザーたちは気づく。二人が婚姻届を提出したのは三年前。そして郁梨の母が亡くなったその日は、まさに二人の結婚三周年の記念日だったのだ。【道理で、郁梨は撮影所でうちの推しとドラマ撮ってたはずなのに、急に戻ってきたと思ったら……折原社長との結婚記念日のためだったんだね】【でもおかしくない?結婚記念日なら普通は一緒に過ごすでしょ?どうして郁梨はひとりで病院に?しかも足まで血だらけだったって】【ほんとだよ、何があったの?その時、折原社長は郁梨のそばにいなかったの?】【郁梨って、そんなに可哀想な状況だったの?折原社長って彼女のこと大事にしてるように見えたけど……SNSアカウントも作ってたじゃん?なのに放置してたってこと?】【さあね……もしかしたら、郁梨はもう愛されてないんじゃない?捨てられる寸前とか】【誰が捨てられるって?郁梨はあんなに綺麗なのに、折原社長が捨てるわけないでしょ?あなた、清香のファンか?まったく推しにそっくりで気持ち悪いんだけど】【清香さんは映画界の女王様よ?郁梨なんて、その足元にも及ばないでしょ】【郁梨が清香と比べられるとか、笑わせないで!格が違いすぎるわ】【清香のファンはさっさと消えて。折原社長に訴えられても知らないよ?】【私は文太郎のファンで、ただの通りすがりだけど――さすがに言わせてもらうわ。清香のファン、本当にひどすぎる。郁梨のお母さんが亡くなったばかりなのに、こんな場所で皮肉言ってるとか、少しは良心を持ちなよ!】郁梨と折原グループの社長が、すでに3年前に婚姻届を出していたという事実は、ネット上で瞬く間に拡散され、多くのユーザーの注目を集めることとなった。意外だったのは、それがただの議論や疑念にとどまらず、やがてファン同士の激しい罵り合いに発展していったことだ。当
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