夜、俺は少し憂鬱な気分で家を出た。でも、門を開けようとしてそこで足が止まった。 だってそこには拓ちゃんがものすごく怒った顔で立ってたから… 「な…なんで…」 なんでここにいるのかわからなくて聞いてみた。 「すっぽかされるのが嫌だったからな」 言葉がキツイ。完全に怒ってるね。俺は玄関まで戻り今かけたばかりの鍵をあけた。 「あがれば?その方がいいでしょ?」 扉を開けて言うと 「そうだな」 拓ちゃんは門の中に入ってきて、そのまま家の中に入った。俺も中に入り鍵をかけて気付かれないように溜め息をついた。二人でリビングに入った。拓ちゃんはソファに座ったけど俺は立ったまま。お互い無言のまま。長い沈黙が続く。でも、先に口を開いたのは拓ちゃん。 「これ、どういう意味だ?」 携帯に映し出された俺からのメールを見せて聞いてくる。 「そのまんま。さよならしましょ」 俺は拓ちゃんから視線を逸らす。 「本気で言ってるのか?」 拓ちゃんの口調はキツイまま。本気で怒ってる証拠だね。 「うん。だって拓ちゃんにはちゃんと好きな人がいるんだし?俺にかまってなくてもいいじゃん。ちゃんと本気で好きな人を相手してあげなよ」 自分で言った言葉に自分で傷ついた。ホントに最低だね。胸がズキズキと痛みだす。 「ふざけるな、俺が好きなのは…」 拓ちゃんが途中で言葉をと切った。何かを思いついたように。 「お前、昼間に屋上来たのか?」 その言葉にビクリと身体が揺れる。聞きたくない。 「い…行ってない…」 声が掠れた。はぁって拓ちゃんが溜め息をつく。もうなにも言わないで…このまま終わりにしようよ…「聞いてたわけだ、あの話を…」 ズキズキと胸が痛みを増していく。聞きたくない! 「聞きたくねぇよ!」 俺は叫んでた。わかってる。完全に嫉妬してるってこと。 そんなのわかってる。だからなにも聞きたくない。 「バカヤロウが」 ポツリと拓ちゃんが呟く。 「もういいだろ?拓真にはちゃんと好きなやつがいるんだから俺なんかかまうことなんかねぇんだよ」 俺は握り拳を作り言い捨てる。俺なんかかまわなくてもいい。その瞬間グイッて拓ちゃんに腕を掴まれ引っ張られたと思ったらソファに押し倒された。 「なっ、何すんだよ!放せ!」 拓真から逃げようともがく。 「言っとくけどな俺は
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