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All Chapters of 蒼い華が咲く: Chapter 51 - Chapter 60

66 Chapters

51

生徒会室に着くと拓ちゃんは扉に鍵をかけた。ん、まぁ当たり前なんだけどさ。拓ちゃんは俺の手を引きソファに座るとブレザーを脱がしていく。俺は大人しくなすがまま状態。 拓ちゃんの長くてキレイな指が俺のネクタイを外していく。俺はジッと拓ちゃんの様子を見てたけど拓ちゃんの肩に腕を置きキスをせがむ。 グイッて頭を引き寄せられ唇が塞がれる。触れるだけのキスを何度もくれる。ほんとこの人とのキスは気持ちがいい。拓ちゃんはキスをしながらシャツのボタンを外していき胸に触れる。 「んっ、ぁ」 それだけでピクンって感じちゃう。ぁ~もう。この人俺が胸を弱いのわかってるから絶対にわざとやってるよ。拓ちゃんの指がクニクニと胸の突起を抓んだり弾いたりグリグリ押さえつけたりする。 「ぁ、はぁ、ぁぁ、ん、ぁっ」 ここは学校でしかも生徒会室だってのを忘れちゃうぐらい甘ったるい声がこぼれ落ちる。俺の肩からシャツが脱がされていく。パラって落ちる音がなんかエロくさい。 「ひゃぁうん、ぁふぅ、ぁぁ、ん、ぁ」 拓ちゃんの舌が胸を弄りだす。もちろん指も動いたまま。俺は拓ちゃんの肩に掴まるのがやっと。 「エロイ身体」 なんていいながらキツク胸を吸われる。 「ひゃぁぁん、ぁぁ、ん、あぁ」 誰のせいだよとか思うけど、それは口にできなくて口から出るのは喘ぎ声だけ。ここまで感じるのは拓ちゃんだけなのに…拓ちゃんだから感じすぎるのに…ベルトのバックルが外され下着ごとズボンを膝まで脱がされる。 「胸だけでもいけそうだよなお前」 胸を弄ったまま言われる。 「っ、ん、ばかぁ」 反論するのがやっと。でも多分いけるかも。 ってかさ今日の拓ちゃんちょっとS入ってない? 「ふ~ん。そういうこと言うわけだ」 なんてニヤッて笑った拓ちゃんがとった行動は先走りの蜜を出している俺のものを軽く扱きそのまま後ろの蕾に指をいれてきた。 「ひゃぁ、ん、ぁぁ、ん」 ゆっくりと拓ちゃんの指が動き始める。もちろん拓ちゃんの舌は俺の胸で遊んでる。 「ぁ、ぁぁ、ん、っぁ」 俺は拓ちゃんに掴まってるのがやっと。立ったままだから足がガクガクし始める。 その間にも拓ちゃんの指は増えていく。3本?ぐらい咥えこんでた。しかも意地悪なことに拓ちゃんはその指をチグハグに動かしてくるもんだから困る。 「ぁ、ん、ぁぁ、ぁっ
last updateLast Updated : 2026-02-08
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「よそごと考えてるなんて余裕だな」 俺が自分の考えに陥っていたら、なんて言って拓ちゃんのものが一気に入ってきた。 「ぅ、ぁぁぁっ」 あまりにも突然で俺の身体は仰け反る。別にさ、こういうのは慣れてるから平気なんだけどさ… 「俺に抱かれながら他の男のことでも考えてたのか?」 なんて言葉が飛んできた。その言葉はどことなく怒った感じ。 「ぁ、んぁ、ぁ、なに、ぁぁ、嫉妬、ぁっ、ふぅ」 その言葉がいけなかったのか拓ちゃんの動きが激しくなる。 「ぁ、ぁぁ、はげ、しぃ、ぁぁ、っぁ、ぁぁ」 拓ちゃんの肩に爪を立ててしまう。 「だとしたら?どうする?このまま止めようか?」 拓ちゃんはニヤッて笑って挿入をいきなり緩くする。熱を持った身体にそれはないんじゃない?身体の奥が疼いてしかたがないよ?「ぁ、ばかぁ、んっ、拓、の、ぁ、こと、しか、ぁん、考えて、ぁ、ん、なぃ、ぁ」 もう勘弁してよ。なんで今日の拓ちゃんはSなのさ。 「ふぅん。じゃぁお願いしてみれば?」 ニヤニヤってすっごく楽しそうに笑ってる。 ほんと意地悪…鬼…悪魔…でも…好き…嫌いになれない… 「ぁ、ん、ぁぁ」 ほんと誰だよ堅物だっていったのは!! この人絶対にSですよ!! 「言わないとこのままだけど?」 うぅぅ…それはさすがに俺的にも辛いし…時間もない… 「意地悪ぅ、ん」 ほんと意地悪…本気で俺にいえっていうの? 「なんとでも。じゃぁ、やめるか」 うぅぅ。やっぱり今日の拓ちゃんはSです!! しかもドがつきますよ!! こうやっていいながらもユルユルと突き上げられて疼いてしかたがない。 「ぁ、もぉ、ぁん、降参、ぁん、俺の、ぁぁ、負けぇ、ん、ぁ、ぅん」 もう焦らさないでよ。ちゃんと相手してよ。 「じゃぁ、どうしてほしい?」 拓ちゃんの顔がゆっくりと近づいてくる。俺は恨めしげに睨みつけ 「ぁっ、拓のぉ、ぁん、すき、にぃ、ぁ、して、ん、メチャメチャに、んぁ、しても、ぁぁ、ん、いぃ、ん、からぁ、あぁん、おねが、ん、ぃ」 もういいよ。あなた相手だったらどんな言葉だって口にするよ。そう願ってる自分がいるんだから…あなたにだったらどんなに酷くされたっていいんだから…「喜んで。お望み通りに」 拓ちゃんは心底嬉
last updateLast Updated : 2026-02-09
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どれだけ経ったんだろう?誰かの話し声で意識が徐々に浮上してくる。俺は腕を伸ばし、 「ん~。た~く~ま~」 拓ちゃんの腰に抱きつく。 その途端ピシって音がするぐらい空気が固まる。はて?俺はそのままの体勢で目を開けて周りを見渡す。俺の頭は拓ちゃんの脚の上で身体には自分と拓ちゃんのブレザーが掛けてあって…周りには見たことのある連中の顔。 「ん?夜の可憐な薔薇さんに夜の遊び人さんに夜の緑の稲妻さん…で彷徨う金狼さん…夜の四天王が勢ぞろい。一体ここはなに?」 俺はジッと拓ちゃんを見つめる。 「なにって…お前なぁ自分の学校の生徒会ぐらい覚えとけって」 なんて言われちゃった。 「あ~。生徒会なんだ。じゃぁ俺って邪魔じゃない?」 俺は身体を起こそうとするけどそれは拓ちゃんによって阻止される。 「もう少し寝てろ。その身体じゃ動けないだろ」 まぁ、確かにちょっと腰が痛いんだけどさ。 「ん~。じゃぁ寝てる」 俺はもう一度、拓ちゃんの脚に頭を乗せ寝っ転がる。 「雅、飴があったよな」 拓ちゃんが声をかけてるのは夜の可憐な薔薇。 「うん、あるよ。はい」 彼は小さな箱に入った飴を拓ちゃんに差し出す。拓ちゃんはその中から何個か取り 「これ食べて少し太れ」 俺の手に乗せる。いやぁ~ん。痩せてるのばれてる~ん。 「え~。飴で太るの~?糖が出るぅ~」 なんて言ってみるものの 「適度に食えばいいだけの話だ。大人しく食べてろ」 ぶぅ。怒られた。 「は~い」 しかたがない言うこときくか。俺は飴の包みを開け、口の中に入れる。 「拓真がそこまで人に接するのは珍しいな」 そんなことを言うのは夜の遊び人さんだ。 「そういえば校内のキス騒動の相手って蒼華だろ?」 なんて言うのは夜の稲妻さん。 「あのさ、昼間の俺に蒼華っていうのやめてくんない?俺、昼と夜は使い分けてんだけど?」 俺はジロッと睨む。その名前を今ここで出されたくはない。 その途端、ペシって額を叩かれた。 「にゃっ!」 犯人は拓ちゃんだ。 「その目で睨むな」 なんて言われちゃった。 「はいはい、すみませんね。会議中でしょ?俺に構わず続けてください」 俺は拓ちゃんのお腹の方に顔を向けて寝直す。ごめん…ごめん…ごめん…心が闇に染まっていく…どんどん黒く染まっていく…部屋の中に嫌
last updateLast Updated : 2026-02-10
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「それってさ裏を返せば拓真が織田くんのことを好きだって聞こえるんだけど?」 「まぁ、そういうことだ。俺はこいつが好きだ。彷徨う金狼を本気にさせたのはこいつぐらいだよ」 拓ちゃんの指が俺の髪を優しく撫でていく。ねぇ拓ちゃん俺が起きてるの知ってていってるの?俺が聞いてるってわかって言ってるの?「あらら。あの金狼をねぇ。で?学校で喰っちまったわけだ。しかも授業までサボって」 「語弊があるぞ佐紀。これは合意の上だ」ってかさ俺の話はいいから会議しろって!「あれ?でも蒼華って一度寝た相手は二度と相手しないんじゃなかったけ?」…っ…その一言に俺の身体が見事にビクって反応してしまったわけで多分そこにいる連中に俺が狸寝入りしているのがばれた。 「直球過ぎるぞ雅」 拓ちゃんはあくまでも冷静だ。 「ってか織田は起きてるのか?」 なんて言葉が飛んでくる。俺は諦めてブレザーから顔を出し 「全部筒抜け」と 言ってやる。拓ちゃんはククって笑ってるし。 「もうさ、俺の話はいいから仕事しなさいよあんたたち!」 俺はそう言ってやる。これ以上何を言い出すかわかったもんじゃない。やっぱり拓ちゃんは笑ったまま。 「いや、どうも納得できない。同じやつは二度と相手しないのが蒼華の掟だろ?なんで金狼は平気なわけ?」 あ~も~めんどいなぁ~ 「一つは俺を守る掟の要である『ZEA』が拓真の正体を金狼だと知らないから。もう一つは俺の気持ちかな?拓真となら寝てもいいと思ったから。以上」 俺は簡潔に説明する。 「え?でも『ZEA』の頭は苗代だろ?なのになんでだ?」 ん~も~ 「俺がいってないからだよ。金狼さんが俺に危害を加えるよな人なら容赦なく翔太に告げるけど。でもそうじゃなった。だからいってない。あんたたちも俺に危害を加えるなら容赦なく俺は潰すし翔太たちも許しはしないよ?いって、痛いって。もう、口で言ってよ口で…」 拓ちゃんにまた叩かれた。 「脅しをかけるな。それにこいつらはそんなことはしないから安心しろ。夜の掟は嫌ってほど知ってるやつらだ」 拓ちゃんはそういいながら俺の頭を撫でる。 「まぁ確かに。夜の…蒼華の掟に関してはさすがに手を出す気はないな」 「俺も無理だな。相手が悪すぎる」 「あの連中を相手にはさすがに無理だね。まぁ僕には関係ない話だけどさ」お願い
last updateLast Updated : 2026-02-11
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「ほら、眉間に皺。余計なこと考えすぎだ。この話はおしまいにして会議を始めるぞ」拓ちゃんが言えば「そうだ、拓真。運動部から部費の値上げの交渉が来てるけど?」雅が話を切り替える。マジで切り替え早えぇ。てか俺邪魔じゃね?暇…えい。俺はゴソゴソと動いてテーブルの上の紙を取り読み始める。内容は生徒会への不満。暇人だなぁ。「これさぁ一度、白紙に戻せば?」俺はつい思ってたことを口にしていた。「「「はっ?」」」4人の声がそろう。「あ~うん。だからさ、こいつら生徒会が不満なわけでしょ?だったら一度この話を白紙に戻して、こいつらの話を聞くだけ聞くってのも一つの手じゃないの?あっ、別に俺は拓ちゃんたちに不満があるわけじゃないよ?拓ちゃんたちがちゃんとしてるから、この学園がちゃんと機能してるんだしね」俺は持っていた紙をテーブルの上に戻し自分の思ったことを口にした。普段、無駄にサボってはいるけどこの学園がちゃんとしてるのは生徒会の役員たちがちゃんとしてるからだってわかってるからそこだけは弁解しておく。「その手があったな」「そこまで考えてなかったし」「だよね。どうやって抑え込むかしか考えなかったもんね」「こいつらの意見をちゃんと聞いてなかったもんな」なんて言い始める。あれ?「俺なんかまずいこと言った?」部外者の俺が口出すようなことじゃないよね?「いや、助かった。一度この件に関しては白紙に戻して、あいつらと話し合おう」よかった。邪魔にならなくて…「ねぇ、織田くん。この部費の予算見て思うことある?」なんて雅にいきなり紙を渡された。「えぇ、ちょ…待った。俺、生徒会の役員じゃないんだけど…」俺はめちゃくちゃ慌てて。それに俺まだ拓ちゃんの脚を膝枕にして寝たままなんだけど?「織田、細かいことは気にしなくていいから率直な意見を言ってやってくれ」なんて拓ちゃんからのお許しが出ました~!なんでだよ!「えぇ…じゃぁ…見せて」俺は戸惑いながら雅から紙を受け取り見ていく。「ねぇ、なんで文化部にこんな部費がかかってるの?運動部より多いんだけどさ。これ全部、見直せば削れる部分が出てくると思うんだけど。実際、本当にこれだけの部費を必要として使ってるかってのも疑問なんだけど」俺は紙に打ち出された金額を見て言う。生徒会役員になったことがないから部費にいくら
last updateLast Updated : 2026-02-12
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結局あの後、色んな書類に目を通して俺の率直な意見を出した。それでいいのかよぉとか思いつつ…。でもまぁ引き受けたものは仕方ないよね?で、俺は結局、寝たままの状態で生徒会の会議に参加したんだ。「動けるか?」 教室から俺のカバンも一緒に持って戻ってきた拓ちゃんが聞いてくる。 「ん、大丈夫」 ググッと背伸びをして答える。 「じゃぁ帰るぞ」 なんて言ってくるから俺はそれに頷き立ち上がる。 「おわぁ」 立ち上がった瞬間グラッとふらつき倒れそうになる。けれど倒れることなく俺は拓ちゃんの腕の中。 「本当に大丈夫か?」 拓ちゃんの眉間に皺が寄る。 「ん、ちょっとふらついただけだから大丈夫。もう平気」 俺は拓ちゃんから離れて自分の足で立つ。 「帰るぞ」 拓ちゃんはそう言って歩き出す。俺はその後を追った。というか追うことしかできなかった。だって俺のカバンは拓ちゃんがずっと持ったままだったんだもん。 俺たちに特別な会話なんてない。いつもと一緒。 でも並んで帰るのは不思議。 だっていつもは私服だけど今日は制服なんだもん。 なんか新鮮だね…「拓ちゃんは…きっと…本当の俺を知ったら…離れていくよね…」 俺は拓ちゃんから一歩下がりいう。俺を見た拓ちゃんの眉間に皺が寄る。拓ちゃんの機嫌がよくないときにする癖。それに気が付いたのは最近。そこまで回数は逢ってないけど気が付いた。ほんと些細なことなんだけどね。 「んふふ。好きって言ってくれてありがとう…拓真ありがとう。もうここでいいから」 俺は拓ちゃんの手から自分のカバンを取り上げる。 「お前なんで…そうやっ…」 最後まで言わせない。俺が拓ちゃんにキスをして唇を塞いだから… 「じゃぁ、またね」 俺は拓ちゃんに背を向け歩き出す。答えなんて必要なんだ。わかってることだから…俺が欲しいと思うものは俺の手に入らないってこと…俺が欲を出せば出すほど儚く消えるってこと…俺が望んじゃいけないってこと…だから答えなんていらないんだ。もらう必要なんてない。それでいい…なにも望まない…傍にいられるだけでいい…「待てよ」 グッと腕を掴まれる。そこには拓ちゃん。 「言っとくけど俺の気持ちは半端なもんじゃねぇぞ。例えどんなお前でも俺は受け入れる覚悟はあるんだ。覚えてけ」 それだけ言うと拓ちゃんは掴んでいた腕
last updateLast Updated : 2026-02-13
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57 新しい掟

『急な話で悪い、クラブDYELEに今から来てくれないか?』拓ちゃんに家まで送ってもらって、さほど時間が経ってないのに突然、電話が来たからビックリしちゃったよ。 断るほどの理由も、用事もないから、OKって返事して後で行くって言ったんだ。俺は拓ちゃんに呼び出された場所に来ていた。クラブの名前を聞いただけで来られちゃう俺って何なんだろうね。 唯の遊び人。蒼華は彷徨い華だからね。フラフラと夜の街を彷徨い歩いてるのさ。俺は溜め息をつき、クラブDYELEの少し重たい扉を開いた。俺が中に入り俺を呼びだした人物を探せば 「そ~か~。会いたかったぁ~」 俺の姿を見つけた夜の可憐なバラ、雅が抱きついてきた。 「俺も。会いたかったよぉ」 なんてわざとらしく抱きかえす。なんとなくここに呼び出された理由がわかった。 「ごめん。しつこいやつらがいてさ。拓真たちだけじゃどうしても防ぎきれなくて…」 雅がホントにごめんと小声で伝えてくる。 「ん、それはまぁ別にいいんだけどさ。雅って誰でもキスしてOKな人?」 俺も小声で聞き返す。 「えっ?まぁ、ある程度ならね」 俺の言葉に驚きながらもすぐに返事が返ってくる。 「じゃぁさ、俺が相手でもOK?」 もう一度聞いてみた。 「それは勿論。蒼華なら光栄だよ」 ニッコリ微笑み返事が返ってくる。 「はい、じゃ手っ取り早い方法。俺の首に腕回して」 俺の言葉に従って雅が首に腕を回してくる。俺はそれを合図にして雅にキスをした。 「んっ、んんっ」 勿論、触れるだけの軽いものじゃない。舌も絡める濃厚なやつ。この方が手っ取り早いからね。その途端にもの凄い殺気が俺に向けて送られてきた。これでいい。計算通り。クツリと一人笑う。「んっ、はぁ、はぁ」 雅の唇を舐めて解放して3人のいる場所まで連れていく。 「こんばんは」 少しふらつく雅を先に座らせ俺は拓ちゃんの隣に座る。 「見せつけてくれるねぇ」 「そう出るとはな」 「なんか飲むか?」 「これが一番手っ取り早いからね。ん~ロックにしようかなぁ」 3人の言葉にそれぞれ答える。俺の言葉に拓ちゃんがロックを作ってくれる。 「わぉ。金狼さんが作ってくれるの?うっれしぃ」 俺が驚きながら言えば 「ほら」 拓ちゃんは俺の前にグラスを置いてくれる。 「ありがっと~ん」
last updateLast Updated : 2026-02-14
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side翔太はぁ、まったくあいつはまた厄介なことを引き受けやがって…。俺はメンバーたちといつもの場所に来ていた。いつもの俺たちが蒼華に危害を与えるやつらを制裁する場所。工場の跡地。「翔ちゃ~ん。お待たせぇ~」 蒼樹がいつものようにのんびりやってくる。その後ろには見覚えのある顔の三人。そして、その後ろに御一行様。はぁ、ほんと面倒だな。 「お前はまた面倒なことに首突っ込んだだろ?」 呆れながら言ってやる。 「んふふ。さすが翔ちゃん。じゃぁ、この三人守ってね?」 っておい! 「おい、こら。お前が出ていってどうすんだ!俺たちの意味がねぇだろうが!ったく」 俺は溜め息をつく。いつもそうだよこいつは…。 「三人はここから動かないでね。みんな行くよ」 あーあ。顔つきが変わりやがった。マジでヤル気だ。死体が出なきゃいいけどな。「さぁ、本気で相手してやるよ。かかってきな」 あいつの一言で乱闘が始まった。あ~あ、ほんとにもう、あいつは…日頃、自分を偽ってるあいつが本来の自分に戻った瞬間。あいつが最も嫌う自分。 その姿はキレイで強くいつも俺たちを惹きつけ魅了する。だから俺たちはそんな、あいつを守りたかったんだ。 あいつの穢れなき心を…人を人一倍、大切に思いその人のために戦うあいつを…守っていくことを誓ったんだ。 俺たちは…あいつに…蒼華である織田蒼樹に…それがいつかあいつを苦しめることになったとしても… 俺たちは…俺は守っていきたい。「ねぇ、苗代くん…あれは誰?」 不意に俺のバイクの傍らに立つ雅が少し震える声で聞いてきた。まぁ、当たり前なんだがな。 学校のやつは誰も本当のあいつを知らない。あいつの本当の顔を…。 「その質問に答えるには少しリスクがある。それ相応の質問をしてもいいか雅」 俺は横目で雅たちを見て聞き返す。これを教えるのには本当にリスクがある。 「僕で答えられる範囲でいいのなら…」 あいつを見たまま答えてくる。溜め息をつき 「夜の住人である夜の四天王、遊び人は榊、稲妻が佐紀、バラが雅。ってことは金狼は金城か?」 聞いてみる。俺の欲しい答えはすでに手の中にあるんだけどな。三人が俺の言葉に驚き俺を見る。 「どうしてそう思ったわけ?」 雅が聞いてくる。 「キス事件。普通、堅物で有名なやつなら蒼樹にキスされた時点で突き飛
last updateLast Updated : 2026-02-15
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「それで苗代くん、今あそこで喧嘩している彼は誰?」 雅は静かに聞いてくる。 「誰にも言わねぇって約束できるのならその問いに答える」 俺は溜め息をつき三人を見る。 「そこまでして隠す必要があるということ?」 雅がまた訊き返してくる。まぁ、納得できねぇ話だろうけどな。 「リスクが高いっていったろ?特に金城にはいってほしくない。蒼樹が金城に隠している以上な」 蒼樹が本気で金城に惚れていて本来の自分が曝け出せなくて隠している以上言ってほしくはない。 あいつは…臆病だから…今の関係が壊れるのが怖くて身動き取れなくなっているのだから…その原因は全て過去にある…過去の恋愛事情に…家庭のことだって…関係してるんだ…「わかった。それは約束する。彼は誰?」 雅の言葉に榊と佐紀も頷く。 「あれが本来の織田蒼樹の姿だ」 俺はいまだ拳を振り上げている蒼樹を見つめ告げる。 「うそ…だって…織田くんは…」 三人が驚き俺を見る。普段、学校でのあいつと、街にいるときのあいつと、ここにいるあいつとでは全く違うからな。 「壊れちまったんだよ。心が…。子供の頃にちょっとしたことがあってな…俺はあいつの幼馴染だから傍にいたけど止めてやることも助け出してやることもできなかった。あれが本当の蒼樹だ。普段の…学園にいるあいつは本来の姿を隠すための偽りだ」 俺はそんな三人を見て教えてやる。あいつの壊れた心は今でも壊れたまま。いつ、酷くなってもおかしくない状態。 今はまだ、金城との時間があるから保っていられるだけ…ただ、それだけのこと…「あれが…本当の織田くん…」 雅が呟く。 「織田はいつもあんななのか?」 佐紀が聞いてくる。三人の目はあいつの姿に釘づけだ。当たり前な反応だけどな。初めてあいつの姿を見たやつはみんなそうだ。 もっともあいつが本来の姿をさらけ出すのは、よっぽど気にいった相手の前だけだけどな。 「あぁ。あいつをあんな風にさせちまったのは俺にも責任があるけどな。俺が中学の時に不良に絡まれて半殺しになったことがあんだけど、あいつ相手の不良どもを半殺しにしちまった。俺が止めてなけりゃあいつは確実に殺してた。あいつは簡単に人を殺せるやつなんだよ。だから…だからそれを止めるために俺たちZEAが傍にいる。あいつをこれ以上、壊さないために…あいつ自身を守るために…」
last updateLast Updated : 2026-02-16
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60

「今度からバラに手を出すなよ。容赦なく殺すぞ?あの三人にも手をすな。死にたくなきゃ俺に関わるな。俺にちょっかい出せば殺すからな」 ボスである男の腹を殴り胸倉を掴んでいた手を離す。ドサリと男が崩れ落ち地面に倒れる。あぁ…染まっていく…黒く…黒く…闇に染まっていく…「蒼華!」 後ろで叫んでる。振り返れば今、倒したばかりの男が鉄パイプを振り上げていた。めんどくせぇ。俺はそれを受け止め鳩尾に蹴りを入れ男から鉄パイプを奪いとり 「死にてぇんだ。じゃぁさ、このままこいつで殺してやるよ。こいつで首絞めてさぁ~」 男の目の前でパイプを変形させていく。ベキベキと音が鳴る。「「「「「蒼華!!」」」」」俺を止めようとみんなが必死で呼んでる。わかってる。これ以上は俺が暴走するから…「あーあ。失敗しちゃったなぁ。首絞めるの忘れちゃったやぁ。ざんねぇ~ん」 俺は男に目の前にパイプを捨てる。顔は笑っていても目までは笑ってない。男の顔が青くなるどころか白くなっていく。 「バイバイ」 俺は男を蹴り倒し今度こそ翔太の元へと戻る。「おまたせぇ。ねぇ翔ちゃん。お願いがあるんだけど~聞いてくれるぅ~?」 翔太の前まで戻ってきてカクンと首を傾げる。 「金狼、遊び人、バラ、稲妻、この四人を掟に入れてくれだろ?」 俺の言いたいことを翔太が溜め息交じりに言う。 「ありゃ?ばれてるのねん」 さすが翔太だねぇ。伊達に長く幼馴染でいないねぇ。 「バレバレだっつうの。ここにこいつらを連れてきた時点でお前は本来の自分を見せるつもりだったんだろうが。金狼に関しては金城に会わせろ。あいつと話さない限りそれは認められない」 ありゃりゃ? 「いやぁ~ん。金狼さんが拓ちゃんだってもう翔ちゃんにばれてるの~?ん、わかった。それは彼と話す。その代わりこの三人は?」 俺と付き合いが長いからほんとよくわかってるなぁ。翔太の情報網は凄いから俺が金狼さんと接触した時点で探ったんだろうなきっと…。 まぁ、それはそれでいいけど。俺のためを思っての行動だから怒りはしない。ZEAの頭としての行動だから…。 「蒼華の決めたことだ反対はしない。今後この三人に危害が加わることがあれば必ず守る。それでいいだろ?」 翔太は俺の言いたい言葉を深く追求することもなく言ってくれる。俺はそんな翔太の服を掴み俺よりも
last updateLast Updated : 2026-02-17
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