アザゼルの襲来から二週間。十二月に入り、街はクリスマスムードに包まれていた。「もうすぐクリスマスね」朝の神崎研究所で、リリムが窓の外を見ながら呟く。「イルミネーションが綺麗」「そうだな」総一も頷く。「今年のクリスマスは、みんなで過ごそうか」「それいいわね」「パーティーをしましょう」ヴェルダが提案する。「料理もたくさん作りますよ」「やったー♡」こうして、クリスマスパーティーの計画が始まった。学校でも、クリスマスの話題で持ちきりだった。「カイ君、クリスマスはどうするの?」昼休み、屋上で美優が聞く。「えーと……」カイが照れる。「美優ちゃんと過ごしたいんだけど……」「私も」美優が微笑む。「一緒に過ごしたいです」「じゃあ、デートしようか」「はい」二人が見つめ合う。「ラブラブね」リリムがからかう。「リリムさんたちはどうするんですか?」「わたしたち?」リリムが総一を見る。「もちろん一緒よね」「ああ」総一が頷く。「クリスマスイブは二人で過ごそう」「やったー♡」「麗奈ちゃんは?」「私は……」麗奈が恥ずかしそうに言う。「高橋先輩と約束しています」「いいわね」「はい。初めてのクリスマスデートなので、緊張します」「大丈夫よ」リリムが励ます。「自然体でいれば」放課後、図書室。
Last Updated : 2025-10-06 Read more