All Chapters of 悪魔ちゃんは契約違反で罰ゲーム中!: Chapter 51 - Chapter 60

83 Chapters

麗奈の新生活と恋愛相談♡

デスペアとの契約を解除してから一週間。黒崎麗奈は神崎研究所で新しい生活を始めていた。「おはよう、麗奈」朝の食卓で、リリムが明るく声をかける。「おはようございます」麗奈が小さく微笑んで答える。一週間前とは見違えるほど表情が明るくなっていた。「今日も学校、一緒に行きましょう」「はい」最初の数日は学校を休んでいたが、昨日から復帰している。「でも、本当に大丈夫?」総一が心配そうに聞く。「まだ無理しなくてもいいんだぞ」「大丈夫です」麗奈が頷く。「皆さんがいてくださるので、心強いです」「そうよ」リリムが得意げに胸を張る。「何かあったら、わたしが守ってあげるから」「リリムさん……」麗奈の目が潤む。本当の家族に恵まれなかった彼女にとって、研究所のメンバーは初めての温かい居場所だった。「そうそう」ヴェルダが弁当箱を二つ差し出す。「今日は麗奈さんの分も作りました」「え? いいんですか?」「当然です」ヴェルダが微笑む。「家族なんですから」「家族……」麗奈がその言葉を噛み締める。まだ慣れない響きだったが、とても温かかった。「ありがとうございます」学校への道のり。「麗奈ちゃん、調子はどう?」リリムが気遣う。「はい。おかげさまで、だいぶ良くなりました」「良かった」「でも……」麗奈が少し困ったような顔をする。「クラスの皆さんと、どう接すればいいか分からなくて」「あー、それか」
last updateLast Updated : 2025-09-22
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麗奈の初恋?図書委員の優しい先輩

麗奈が研究所での生活を始めて二週間。彼女の表情はますます明るくなり、クラスでも少しずつ友達ができ始めていた。「おはよう、麗奈ちゃん」朝のホームルーム前、女子生徒の一人が声をかけてくる。「おはようございます、田村さん」麗奈が微笑んで答える。最初は人との関わりを避けていたが、リリムたちの励ましもあって、積極的にコミュニケーションを取るようになっていた。「今度の文化祭、何か参加する?」「文化祭……」麗奈が首をかしげる。「まだ何も決めてないです」「だったら一緒に考えない? 私たち、演劇部の手伝いをするつもりなの」「演劇……」「面白いわよ。恋愛物語なんだって」「恋愛物語?」麗奈の目がキラリと光る。最近、恋愛に対する興味が高まっていた。「詳しく聞かせてください」「いいわよ。お昼休みに演劇部の部室に行きましょう」昼休み、麗奈は田村さんと一緒に演劇部の部室を訪れた。「こんにちは」「あ、田村さん。それに……」演劇部の部長らしき女子が、麗奈を見て目を丸くする。「すごく美人な子ね」「黒崎麗奈です」「私は演劇部部長の山田です。よろしく」「こちらこそ」「文化祭の劇の手伝いに来てくれたの?」「はい。恋愛物語だと聞いて……」「そうなのよ」山田部長が台本を見せる。「『星に願いを』という話で、内気な少女が王子様と恋に落ちる物語」「素敵ですね」麗奈が台本をぱらぱらとめくる。「でも、まだキャストが足りなくて困ってるの」「キャスト?」「主人公の少女役がまだ決まらないのよ」
last updateLast Updated : 2025-09-23
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恋愛指導大作戦と告白の勇気

麗奈が高橋先輩に恋をしてから一週間。毎日図書室に通う彼女を見て、リリムは確信していた。「これは間違いなく恋ね」朝の神崎研究所で、リリムが断言する。「麗奈ちゃん、昨日も図書室に行ったでしょ?」「はい……」麗奈が恥ずかしそうに頷く。「高橋先輩がおすすめの本を教えてくださるので」「本が目的じゃないでしょ」リリムがにやりと笑う。「先輩に会いたいのが本音よね」「それは……」麗奈の顔が真っ赤になる。「否定しないのね」「だって……」「だって?」「先輩といると、すごく心が安らぐんです」麗奈が小さな声で告白する。「優しい笑顔を見ていると、幸せな気持ちになって……」「完璧な恋愛症状じゃない」総一が苦笑する。「俺もリリムに対して同じ気持ちだった」「でしょ?」リリムが得意げに言う。「これは本格的に恋愛指導が必要ね」「恋愛指導?」「そうよ。このままだと、ただの図書室通いで終わっちゃう」「それは困るな」カイも同意する。「せっかくの初恋なんだし」「でも、どうすればいいか分からなくて……」麗奈が困った顔をする。「先輩は優しい方ですけど、私のことをどう思っているかなんて……」「それを確かめるのよ」リリムが立ち上がる。「恋愛は受け身じゃダメ」「受け身って……」「積極的にアピールしなきゃ、相手に気持ちが伝わらないでしょ」「アピール……」麗奈が想像して、さらに赤くなる。「そんな恥ずかしいこと、できません」
last updateLast Updated : 2025-09-24
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麗奈の初デート♡図書館での甘いひととき

運命の日曜日がやってきた。「うわあああ、緊張する……」朝の神崎研究所で、麗奈が鏡の前で右往左往していた。「服装、これで大丈夫でしょうか?」淡いピンクのワンピースに白いカーディガン。髪は緩くカールして、薄化粧も施している。「完璧よ」リリムが太鼓判を押す。「清楚で上品。初デートにぴったりね」「でも、やっぱり派手すぎるかも……」「派手じゃないわよ」ヴェルダが微笑む。「とても似合ってます」「本当ですか?」「ああ」総一も頷く。「俺から見ても、すごく可愛いと思う」「総一さん……」麗奈の頬がほんのり赤くなる。「でも、会話はどうしましょう」「自然体でいけばいいのよ」リリムがアドバイスする。「変に気取らないで、いつもの麗奈ちゃんでいなさい」「いつもの私……」「そうよ。それが一番魅力的なんだから」「分かりました」麗奈が深呼吸する。「頑張ってきます」「頑張って」「応援してるから」みんなに見送られて、麗奈は待ち合わせ場所に向かった。街の中央図書館前。約束の時間の十分前に到着した麗奈は、ドキドキしながら高橋先輩を待った。(本当にデートなのかな……)(ただの読書仲間として誘われただけかも……)不安と期待が入り混じる。「黒崎さん」振り返ると、高橋先輩が歩いてくるのが見えた。白いシャツにベージュのカーディガン。清潔感があって、とても素敵だった。「お待たせしました」「いえ、私も今来たところです」麗奈が微笑む。「今日はありがとうございます」「こちらこそ」高橋先輩も微笑み返す。「一緒に来てくれて嬉しいです」二人は図書館の中に入った。「わあ、大きな図書館ですね」「そうですね。学校の図書室とは全然違います」「どこから見ましょうか?」「まず、新刊コーナーから行きましょう」高橋先輩が案内してくれる。「話題の恋愛小説があるはずです」恋愛小説のコーナーに着くと、確かに多くの新刊が並んでいた。「これなんてどうでしょう」高橋先輩が一冊手に取る。「『星降る夜に君と』という本です」「素敵なタイトルですね」「高校生同士の純愛を描いた作品らしいです」「高校生同士の……」麗奈がドキドキする。まさに自分たちのような状況だった。「読んでみたいです」「じゃあ、借りてみましょうか」「はい」二人は本を借りて、図
last updateLast Updated : 2025-09-25
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カップル急増中!?学園に広がる恋愛ブーム

麗奈と高橋先輩が付き合い始めてから一週間。学校では新たな恋愛の波が広がっていた。「おはよう」朝の教室で、麗奈が明るく挨拶する。「おはよう、麗奈ちゃん」クラスメートの田村さんが嬉しそうに答える。「なんか最近、すごく輝いて見えるよ」「そうですか?」「うん。恋してるでしょ?」「え? そんなに分かりますか?」麗奈が慌てる。実際、高橋先輩と付き合い始めてから、表情が一層明るくなっていた。「分かるわよ」別の女子生徒も加わる。「私たちも恋愛に興味が出てきちゃった」「恋愛に?」「そう。麗奈ちゃんや佐藤さんを見てると、恋っていいなって思うの」確かに、最近学校では恋愛話をする生徒が増えていた。昼休み、屋上。「すごいことになってるな」カイが感心する。「学校中が恋愛ムードじゃないか」「そうね」リリムが満足そうに頷く。「愛の伝染効果ってやつね」「伝染効果?」麗奈が首をかしげる。「そうよ」リリムが説明する。「幸せなカップルを見ると、周りの人も恋愛したくなるのよ」「そんな効果があるんですね」「当然よ。愛は最高の感情なんだから」その時、一年生の女子生徒がやってきた。「あの、すみません」「どうしたの?」「佐藤先輩はいらっしゃいますか?」美優のことを探しているようだった。「美優ちゃんなら、図書室にいるよ」カイが答える。「ありがとうございます」女子生徒が去った後、総一が呟く。「美優に
last updateLast Updated : 2025-09-26
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文化祭準備と恋のトラブル続出!

恋愛ブームが学園を席巻してから二週間。文化祭の準備が本格的に始まっていた。「はい、みんな集まって」ホームルームで、担任の田中先生が声をかける。「文化祭のクラス企画、何にするか決めましょう」「メイド喫茶!」男子生徒の一人が叫ぶ。「却下」女子生徒たちが即座に却下する。「お化け屋敷は?」「ありきたりすぎる」「じゃあ演劇は?」「演劇部がやるでしょ」なかなか意見がまとまらない。「あの」麗奈が手を挙げる。「恋愛相談カフェはどうでしょうか?」「恋愛相談カフェ?」「はい。お茶を飲みながら、恋愛の悩みを相談できる場所です」「面白いかも」「確かに、今恋愛で悩んでる人多いし」「それいいね」クラスメートたちが賛成する。「じゃあ、恋愛相談カフェで決定ね」田中先生が纏める。「担当者を決めましょう」結局、リリム、総一、カイ、美優、麗奈が相談員として選ばれた。「経験者ばかりだな」総一が苦笑する。「仕方ないわよ」リリムが肩をすくめる。「わたしたちが一番恋愛について語れるんだから」昼休み、屋上。「文化祭の準備、大変そうだな」カイが弁当を食べながら呟く。「恋愛相談カフェって、結構責任重大だよね」「そうね」美優も同意する。「人の恋を左右するかもしれないんですから」「でも、やりがいはありそうですよ」麗奈が前向きに言う。「私も皆さんに助けてもらって恋ができましたから」「
last updateLast Updated : 2025-10-01
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文化祭当日!恋愛相談カフェ大盛況♡

待ちに待った文化祭の日がやってきた。「おはよう」朝の教室で、リリムが元気よく挨拶する。「今日は忙しくなるわよ」教室は既に「恋愛相談カフェ」の準備で賑わっていた。机を並べ替えて、テーブルクロスをかけ、花を飾る。「雰囲気出てきたな」総一が感心する。「本当にカフェみたいだ」「でしょ?」リリムが得意げに言う。「わたしがプロデュースしたのよ」相談員席には、リリム、総一、カイ、美優、麗奈の五人の名札が置かれている。「緊張するなあ」カイが呟く。「ちゃんと相談に乗れるかな」「大丈夫よ」美優が励ます。「私たちの経験を話せばいいんです」「そうだな」開場時間の十時。予想以上の行列ができていた。「うわ、すごい人だ」「恋愛相談、人気ですね」「じゃあ、始めましょう」ドアを開けると、次々と来場者が入ってくる。最初の相談者は、一年生の男子生徒だった。「あの、好きな子がいるんですが、話しかける勇気がなくて……」リリムが担当する。「話しかける勇気ね。分かるわ」「どうすればいいですか?」「まずは挨拶から始めなさい」リリムがアドバイスする。「『おはよう』でも『お疲れ様』でもいいから、毎日声をかけるの」「毎日?」「そうよ。そうすれば、相手もあなたを意識し始める」「なるほど……」「それから、共通の話題を見つけるのよ」「共通の話題?」「趣味とか、好きな科目とか。何でもいいわ」「分かりました。やってみます」
last updateLast Updated : 2025-10-02
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秋の夜長とちょっとえっちなお風呂騒動

文化祭から一週間。秋も深まり、日が短くなってきた頃。「寒くなってきたわね」夕方の神崎研究所で、リリムが窓の外を見ながら呟く。「もうすぐ冬ね」「そうだな」総一も頷く。「もう十一月だし」「寒い日はお風呂が一番よね」「そうだな」その時、ヴェルダが提案した。「皆さん、今日は温泉に行きませんか?」「温泉?」「はい。近くに日帰り温泉施設があるんです」「いいわね」リリムの目が輝く。「温泉、久しぶり」「じゃあ、みんなで行きましょう」こうして、総一、リリム、カイ、美優、麗奈、セラフィーネ、エリス、ヴェルダ、神崎、アルカード、ベル、そして高橋先輩も加わって、大人数で温泉に向かった。「わあ、立派な施設ですね」美優が感心する。「露天風呂もあるみたいですよ」「楽しみだな」受付を済ませて、男女別々に分かれる。「じゃあ、後でロビーで」「はい」女湯。「広い……」リリムが脱衣所で服を脱ぎながら感嘆する。「こんな大きなお風呂、久しぶりよ」「そうですね」美優も同意する。「学校の修学旅行以来かも」「私は初めてです」麗奈が少し緊張している。「大丈夫よ」リリムが励ます。「リラックスして楽しみましょう」浴場に入ると、確かに広々とした空間が広がっていた。内湯、露天風呂、サウナ、水風呂……。「すごい」「まずは体を洗いましょうか」ヴェルダが提案する。みんなで洗い場に座り、体を洗い始める。「リリムさんって、肌が綺麗ですね」美優が感心する。「そうですか?」「はい。すべすべしてます」「悪魔の肌は特別なのよ」リリムが得意げに言う。「魔力で美肌を保ってるから」「いいなあ」「羨ましいです」「でも、美優ちゃんも麗奈ちゃんも十分綺麗よ」「そうですよ」セラフィーネも同意する。「若さは最高の美容法です」「セラフィーネさんも綺麗ですよ」「ありがとうございます」和やかな雰囲気の中、みんなで湯船に浸かる。「はあ〜、気持ちいい」リリムが目を閉じる。「温泉って最高ね」「そうですね」「ねえ、みんな」リリムが突然口を開く。「恋バナしましょうよ」「恋バナ?」「そうよ。温泉と言えば恋バナでしょ」「そういうものですか?」麗奈が首をかしげる。「そういうものよ」リリムが断言する。「じゃあ、美優ちゃんから」「私から
last updateLast Updated : 2025-10-03
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麗奈の誕生日とサプライズプレゼント♡

十一月も半ばを過ぎた頃。「そういえば、来週麗奈ちゃんの誕生日よね」朝の神崎研究所で、リリムが思い出したように言った。「誕生日?」「そうよ。十一月二十日」「もうすぐじゃないか」総一が驚く。「何かお祝いしてあげたいわね」「そうだな」「みんなでサプライズパーティーをしましょう」リリムが提案する。「いいわね、それ」美優も賛成する。「麗奈ちゃん、きっと喜びますよ」「じゃあ、計画を立てましょう」こうして、麗奈に内緒でサプライズパーティーの準備が始まった。「まずは料理ね」ヴェルダが担当を決める。「私がメイン料理を作ります」「じゃあ、わたしはケーキ作りに挑戦するわ」リリムが意気込む。「大丈夫か?」総一が心配する。「料理は上達したけど、ケーキは別物だぞ」「大丈夫よ」リリムが胸を張る。「愛があれば何でもできるわ」「愛って……」「次は飾り付けね」美優が提案する。「可愛い飾り付けにしましょう」「任せて」セラフィーネが引き受ける。「天界風の装飾で華やかにします」「プレゼントは?」「それぞれが用意しましょう」「そうね」みんなが準備に取り掛かる中、当の麗奈は何も知らずに学校に通っていた。「最近、みんな何か隠してる感じがするんですが……」図書室で、麗奈が高橋先輩に相談する。「隠してる?」「はい。私が部屋に入ると、急に話をやめたり……」「それは……」
last updateLast Updated : 2025-10-04
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新たな脅威!?冷酷な契約回収者の襲来

麗奈の誕生日から数日後。平和な日々が続いていたある日の夕方。「ただいま」総一とリリムが学校から帰ってくると、研究所の雰囲気がいつもと違った。「おかえりなさい」ヴェルダが緊張した面持ちで迎える。「どうしたんですか?」「実は……」リビングに入ると、セラフィーネとエリスが深刻な顔で話し合っていた。「どうしたの?」リリムが聞く。「リリムさん」セラフィーネが振り返る。「良くない知らせがあります」「良くない知らせ?」「地獄から、新しい回収者が派遣されました」リリムの表情が強張る。「回収者……」「はい。しかも今回は、S級悪魔です」「S級?」総一が驚く。「それって、ベルゼバブと同じレベルってことか?」「そうです」エリスが頷く。「名前はアザゼル。冷酷非情な契約執行官として有名です」「アザゼル……」リリムが呟く。「聞いたことがある。契約違反者を容赦なく粛清することで知られている」「なぜ今になって?」「おそらく」セラフィーネが推測する。「あなたの活動が評議会の目に留まったのでしょう」「活動って……」「多くの契約者を救い、愛を広めていること」「それが問題なの?」総一が憤る。「いいことじゃないか」「地獄の保守派からすれば、規則を逸脱した行為です」エリスが説明する。「契約は本来、魂を回収するためのもの。愛を広めるためではありません」「そんな……」「でも、私たちは見過ごしません」セラフィーネが立ち上がる。「リリムさんを守ります」「ありがとうございます」その時、研究所の警報が鳴り響いた。「魔力反応検知」神崎が慌ててモニターを確認する。「研究所の外に、強力な魔力が……」「来たか」リリムが覚悟を決める。「みんな、気をつけて」外に出ると、そこには黒いスーツを着た長身の男が立っていた。鋭い目つき、冷たい表情。圧倒的な威圧感を放っている。「リリム=アズ=ナイトメア」低い声が響く。「地獄最高評議会の命により、お前を回収する」「アザゼル……」リリムが前に出る。「私は契約違反などしていないわ」「違反していないだと?」アザゼルが冷笑する。「契約者に対する感情移入、規則を超えた活動、そして……」彼の視線が総一に向く。「原初の契約者との禁断の関係」「禁断って……」「悪魔が人間を愛するこ
last updateLast Updated : 2025-10-05
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