All Chapters of いつもあなたのそばにいたい: Chapter 11 - Chapter 20

68 Chapters

第11話 ラブホテル

私の申し出にヒロさんは、優しく「分かった!」とだけ言って、ベンチから立ち上がり、そっと左手を差し出してくれた。 私は、その手を右手でぎゅっと握って立ち上がり、ヒロさんの隣りに並んで2人でゆっくり歩き始めた。 それは、側から見ると、きっと微妙な顔をしてる男女だっただろう。 笑顔もなく、神妙な面持ちで、喧嘩でもしたのか? それとも、別れ話でもして難しい顔になっているのだろうかというような…… この2人が今からラブホテルへと向かおうとしているなどとは、まさか誰も想像出来ないだろう。何のエロスも感じ取れない雰囲気に違いない。 私は、今から聞くヒロさんの秘密が何かも分からないし、その不安に襲われながら、 更にその後、きっとたぶん、昨日よりは…… 昨日のキスよりは、先へと進むであろうことにも、 どちらにもドキドキしている様が、全てこの微妙な顔……神妙な顔に表れているだろうと思った。 2人で黙ったまま、車まで数メール歩いて、乗り込んだ。 ヒロさんは、私に「大丈夫?」と聞いてくれた。 「うん、大丈夫!」と無表情で答える私を見て、 「ふふ、全然大丈夫そうには、見えないけど?」と、 微笑みながら、また私の右手を握ってくれた。 「ううん、大丈夫だよ。早くラクになりたいだけ」 と言うと…… 「ラクに……って、ふふっ、 ん? それは〜俺の話を聞いて? それとも……」 「あ〜〜話を聞いて……の方よ!」 「ふふ、そっちね」と「グフッ」と吹き出しながら笑っている。 ──意地悪! 本当は、両方だよ…… と思っていた。 「じゃあ行きますか」と車は、走り出した。 ──あ〜〜ドキドキする初ラブホ潜入
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第12話 衝撃の告白

「ひまり!」 「はい」 「話さなきゃいけないことは、2つあって……」と 前置きをしてから、ヒロさんは、 まず、1つ目から話してくれた。 ヒロさんは、中学生の頃から小説が好きでよく本を読んでいて、特にミステリー作家さんの作品を主に多く読んでいたようだ。 高校生の頃に自分でも書き始めて、大学生になった頃、本気で書いてコンテストに応募したことがあるのだと。 「凄〜い」 そこで、初めて新人賞を受賞したようだ。 「え、ホントに凄い!」と私は、パチパチと拍手をした。 「ありがとう」と照れながらも嬉しそうだ。 そして、その作品が物凄い勢いで世の中に出回り、 シリーズ化をし、更には映画化されたり、漫画本になったりと、次々に書いてはベストセラーになっているようだ。 私は携帯アプリで、恋愛小説しか読んだことがない。どうせ聞いても分からないだろうと思いながら、一応作品名を聞いてみた。 「『この世の果てで君と』っていうんだけど……」 「え?」 全くミステリー小説を読まない私でも知っているシリーズ作品だった。 「小説は、読んだことがないんだけど、映画版をテレビで観たことがある!」と言うと、 「嬉しいな、ひまりが知ってくれてるなんて」と喜んでくれている。 「作家名はなんだっけ?」 「東郷智」 「あ〜! そうそう!」と言いながら、 「えーーーーーーーーーーー」 と、やっぱり大きな声を出してしまった。 「ふふ、ほらな、やっぱりひまりは、大きな声を出すでしょう? ココならいくら大きな声を出しても構わないよ」と笑って
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第13話 ついに…

そして、部屋に戻ると、ヒロさんは目を瞑ってベッドで横になっている。 そーっとベッドに乗って、ジーっと見つめた。 ──寝ちゃったのかなあ? そーっと唇にキスすると、ガシッと抱きしめられた。 「あっ! もう〜寝ちゃったのかと思った」 「さっきの続きしてくれるの、待ってた」 「ふふ、じゃあもう1回」 「おお、いいね〜ひまりのもう1回」 と言って私が上の状態でヒロさんにキスをした。 すると、 「ひまり、今日はもう少しだけ進んでも良いか?」 と聞かれた。 「うん」 ──もう少しって、どこまでだろう そう思いながら、上下逆転して、そっと寝かされて、そのまま又キスをする。 「胸触っても良いか?」と…… 少し驚いたが、そりゃあそういう流れだよなと思った。 恥ずかしいので、 「うん、電気消してね」と言うと、 「分かった」と、薄暗くしてくれた。 昼間なのに、一気に夜感が出た。 あ、だから、皆んな昼間でも関係ないのかなと思った。 服の上から、まだ、そんなに大きくない私の胸を優しく確認しているようだ。 そう、乱暴に揉んじゃダメって昨日読んだもの。 実は、この辺りまでは私は既に経験済みなのだ。 でも、今までとは何かが違う。 そして、この先は…… 「直接触れても良いか?」と聞かれて、私も興味が湧いてきてしまった。 ヒロさんなら良い! 「うん」 「服、シワになりそうだから、脱ごうか」
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第14話 信頼

しばらく、ぎゅっと抱きしめられると、 「ハア、ハア〜」とヒロさんは、息を整えている。 私は、受け身だったので、ヒロさんほどではないが、それでも、 ──体力つかうんだな と、初めての経験にまだドキドキしながら呼吸を整える。 「ふ〜ふ〜っ」 スッと私のカラダからヒロさんのモノが抜かれた。 ──あっ この時も感じてしまうんだ、と思った。 そして、装着していたものを外して処理しているようだ。 その後、ティッシュで綺麗に私の秘部を拭いてくれている。 恐らく色んな物でグチョグチョになっていたのだろう。バスタオルを持って来て敷いてくれた。 私は、まだ動けずにいた。 そして、もう一度ぎゅっと抱きしめられた。 「ひまり〜〜」とぎゅっとするヒロさん。 「ふふ」 チュッチュッと、瞼や額にキスをされる。 そして、最後に唇にも軽くキスをされ、「可愛い」と、そのまま腕枕をしてくれた。 「初めては、どうだった?」と聞かれて、少し恥ずかしかったが、 「う〜ん、分からないことだらけだったけど、いっぱい気持ち良くしてもらって、不思議なくらい全然痛くなかった」 「そっか良かった。俺も最高に気持ち良かったよ」と髪を撫でられる。 「どうしてだろう?」と聞くと、 「それは……やっぱり俺たちの相性が良いんだよ」とヒロさんが言う。 私は、 「たぶん、ヒロさんが上手なんだと思うんだけど」 と、ジト〜とした目で見ながら言うと、 「そうかもね〜」と喜んでいる。 「ふふ、そこはそんなことないよ! って言うんじゃないの?」 「いや、褒め言葉は、有り難く受け取っておくよ」と笑っている。 私は、そんなヒロさんをジッと見つめて、 「ヒロさん、好き!」と思わず言った。 「俺の方がもっと好きだよ」とぎゅっとされる。 「「ふふ」」 しばらく、私はヒロさんに腕枕をされて話していた。これが初めてのピロートークと言うものか…… やっぱり、この人と居ると幸せだ。 ずっとニコニコしていられる。 2人の関係が急に進んじゃって、まだ半分ぐらい信じられない状況だけど、凄く幸せだ。 「もっともっといっぱい愛し合って、今度はひまりが最後イケるようにしてあげたい!」と言う。 「ふふ、私
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第15話 お料理

「何食べたい?」と聞くと、 「う〜ん、ひまりの得意料理!」と言う。 「え〜〜私の得意料理って、なんだろう?」 いつもは、1人だから本当に適当だし、常備菜を作ったら、あとは、味を付けたお肉や魚を焼くだけなどの状態にして、1食分ずつストックしている。 「え、どうしよう。今日のお昼は、ハンバーガーを食べたし、昨日の夜は、イタリアンをご馳走になったからピザもパスタもお肉もお魚もいただいたし……じゃあカレーは? チキンカレー!」 「うん、食べたい!」と、喜んでくれるヒロさん。 きっと私がどんなメニューを言ったとしても、優しいから『食べたい!』と言ってくれたんだと思う。 だって…… 「でも、ひまり疲れてない? 大丈夫?」と気遣ってくれたから。 「カレーなら切って煮込むだけだから、大丈夫だよ」 「なら良かった。じゃあお願いしま〜す」と、ニコニコしている。 「そのうち、ヒロさんも一緒にお料理しようね」と言うと「ふふ〜」と笑って誤魔化している。 お料理は、ほとんどしないようだ。 カレーの材料と、いつもの食材を買い込んで、今日は、ビールも買って…… 「コレで良いかなあ?」と言っていると、 「デザートも買おう」と、苺をカゴに入れるヒロさん。 「ふふ」 更に「あ、もう1つ」と手を引かれて、冷凍庫のコーナーへ 「え? アイス?」と言うと、 「うん、アイス食べよう」と言う。 「うん、食べよう」 ──やっぱり普段は、カッコ
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第16話 二度目の…

「「ご馳走様でした」」 「美味かった〜」 「良かった、あ、後でデザートも食べようね」 「うん」 使った食器をシンクまで運んで洗う。 ヒロさんも食器をすすいでくれた。 「ありがとう」 「ううん」とニコニコしている。 洗い終えると、 「じゃあちょっと滝沢に連絡するよ」とソファーに座るヒロさん。 「うん」 そうだった、あれからずっと一緒に居るから、まだ滝沢さんに連絡してなかったんだった。 私は、さっき買ったアイスを冷凍庫から取り出した。バニラとチョコと1つずつ選んだので、半分ずつ器に盛り付けて、苺を洗って2粒ずつ乗せた。 ヒロさんは、私にも聞こえるように、スピーカーフォンにしてくれて、滝沢さんに電話を掛けた。 「お疲れ〜」 『お疲れ! はいはい可愛い彼女とラブラブな田上さんですか〜?』と、いきなり弄られている。 「グッ、お前なあ〜」 『いや〜ん当たり〜? もしかして今もラブラブ中〜?』と言う滝沢さん。 「オイ!」と言いながら笑っている。 『ハハッ、すまんすまん、おひとり様の妬みだよ』と滝沢さん。 「ハハッ」 (ふふふふ)私は声を出さずに笑いながら、苺とアイスの器を持って、ヒロさんの隣りにそっと座る。 『で、どうする?』 「やっぱり2件目に見たマンションにするよ」 『了解〜! あれは2度と出ないぐらいの最優良物件だからなあ』と言う滝沢さん。 『じゃあ明日契約に来れるか?』 「うん大丈夫、昼前には行くよ」 『分かった』 私は、ヒロさんにも早く食べさせてあげたいと思ったので、バニラアイスをスプー
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第17話 家族のこと

お風呂上がりに、とりあえず私の1番大きなシャツを着てもらう。 それでも、ヒロさんには小さめだが、なんとか入った。 パジャマのズボンのような物もないので、 私のジャージを履いてもらうと、やっぱり短い。 「ふふふふ、ヒロさんのも置いておかなきゃね」 と、笑っていると、 「うん、じゃあ引っ越しまで又泊まっても良いんだね」と笑っている。 「うん、良いよ」と抱きしめると、 「あ〜ひまり〜大好き」と言いながら、私のこめかみにキスをしている。 「ふふ〜」 ──だめだ、このままだと第3ラウンドになってしまう。もう無理〜! 私は、誤魔化すように、話し始めた。 私の家族は、両親と祖父母と、弟が1人居ると。 「そうなんだ! 弟くんが居るんだ。俺には姉貴しか居ないから、男兄弟って憧れる」と嬉しそうだ。 私の2つ下だからまだ大学2年で、ようやく今年20歳。 「そっかあ〜1番楽しい時期かもな」とヒロさんが言う。 ──ヒロさんもやっぱり大学生の頃が一番楽しかったのかな と思うと、ふとヒロさんの女友達と称した数々の女性たちと、歳上の元カノさんのアバターが私の頭の中に現れた。 「ひまり?」 「あ、ヒロさんも大学生の頃が1番楽しかった?」と聞くと、 「俺は社会人になって、ひまりと出会ってから今が1番楽しくて幸せ」と言った。 なんだか泣きそうになった。 「ん? どうした?」 ヒロさんをぎゅっと抱きしめた。
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第18 報告

一緒にブランチを食べて、ヒロさんを送り出す。 「じゃあ、またあとで連絡する」 「うん、気をつけてね、滝沢さんによろしく」 「うん、じゃあ」 「うん」とまた、玄関ドアから見えなくなるまで手を振るが、 「ヒロさん!」と、 やっぱり走ってエレベーター前まで来ちゃった。 「ふふ」 「ふふ」 手を繋いで一緒にエレベーターが来るのを待つ。 ピーン とうとう、エレベーターが来てしまった。 「じゃあ、行って来ます」 「行ってらっしゃい」 私が悲しそうな顔をしていたからか、 チュッと軽くキスをしてくれた。 そして、私はエレベーターの小窓からヒロさんの姿が見えなくなるまで手を振った。 「あ〜あ、行っちゃった」 トボトボと部屋まで帰る時の心境は、何とも言えず寂しいものだ。 ──なんだ! この脱力感、喪失感は…… あ〜もう既に、ヒロさんロス! きっとまた、すぐに連絡が来るし明日からも会社で毎日会える。なのに、物凄く寂しい。今までとは違うからなのか。 この3日間、ずっと一緒に居たせいだろうか…… 「はあ〜。そうだ! お母さんに電話しなきゃな」 「電話してから、美香に聞いてもらおう」 とても1人では抱えきれない。 「お母さん!」と久しぶりに電話をかけた。 たまに、メッセージでは連絡をするが、電話はほぼ掛けない。 「あら、珍しいひまりから電話なんて、何かあったの?」と、やっぱり言われた。 「あ、今ちょっと良い?」 「うん、どうしたの?」
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第19話 準備

ピーンと鳴ってエレベーターが到着した。 ヒロさんの姿がエレベーターの細い窓から見えたので笑顔で手を振る。 扉が開いて、 「おかえり〜」と言うと、 「ただいま〜」とぎゅっとハグされた。 周りには誰もいない、良かった。 「久しぶりだな!」と笑うヒロさん。 「ふふ、数時間ぶり?」 また手を繋いで部屋まで歩く。 ──やっぱり2人が良い 「お土産買って来た」と言うヒロさん。 「ありがとう! 何?」 「プリン」 「やった〜! 嬉しい」 ──ふふ、最初から来るつもりだったんじゃん 「どうぞ」とドアを開ける。 ヒロさんが先に入って、 「ハハッ、ホントだ。まさに片付け中だな」と笑っている。 「うん、全然進まない」 「ん? コレを見てたからでしょう?」と、写真シールのファイルを見つけたようで笑っている。 「あ、置いたまま忘れてた」 「見てもいい?」と言う。 「え、恥ずかしいな」 「良いじゃん」と微笑んでいるヒロさん。 「うん、後でね。先にプリン食べよ!」と言うと、 「うん」と、手を洗いに行くヒロさん。 そして、ソファーの上を見て、 「コレが噂のうさぎちゃんたちですか」と見ながら微笑んでいる。 「うん、可愛いでしょう」と言うと、 「うん、ひまりらしい」と微笑んでいる。 そして、ベッドサイドの自分のアクスタを見つけて、 「うわっ! コレかあ〜」と気まずそうな顔をして笑っている。 「ふふ、カッコイイでしょう! 私の推し」と
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第20話 突然の…

もう夕方4時を過ぎた。 離れられなくなっている。 「夕飯一緒に食べて行く?」と聞いた。 すると、ヒロさんは、 「あ〜そうしたいんだけど、今日は帰るよ」 「そう?」 その言葉に、やっぱり少し寂しくなった。 「さすがに、ひまりも疲れたでしょう?」 「え、あ〜う、ん……」 カラダは疲れてはいたが、ヒロさんが帰ってしまう寂しさの方がまだ勝ってしまって、落ち込む。 もう少し一緒に居たいと思ってしまっている。 すると、 「一応今日、家族皆んなで家で食事する約束なんだよ、姉貴たちも出て行くからね」 「あ、そうなんだ」 それは、大切な時間だ。 「なら、早く帰らないと。ごめんね」 私の我儘で、ヒロさんを引き止めてはいけないと思った。 「ううん。本当はね、ひまりも今日連れて行きたかったんだけど……」と言うヒロさん。 「え?」 「さすがに突然過ぎて、ひまり驚くかな〜と思って……」 驚くに決まってる。そんなの緊張しすぎて心臓が飛び出しそうだよ。 「そりゃあ……」 「だよね〜? さっき、おふくろに30日に〜って電話したら、『え〜〜今夜連れて来てよ〜私だけ会ってないのに、ズルい! 早くひまりちゃんに会いたい!』って我儘言われちゃって」と、少し困った顔をしながら笑っている。 「え〜〜!」 ──嘘でしょう? それは、さすがにまだ心の準備が…… 「もちろん、我儘言わないで! って宥めたんだけどね」 そう言うと、ヒロさんのスマホが、ピコピコ鳴っている。 「メッセージ?」と聞くと、 「そう
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