All Chapters of 誰が悪女だから幸せになれないって?〜契約結婚でスパダリを溺愛してみせる〜: Chapter 171 - Chapter 174

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Side Story16.香澄と隼人

隼人side「香澄さんの気持ちは分かるけれど、今は時間を重視しなきゃ。このままだと、金城は強行突破してくるかもしれない。そうなる前にしっかりと対処しよう」強がっている不器用な姿も、疲れて目の下のクマを黒縁の眼鏡で隠そうとしている姿も、綺麗に着飾っていない時でも、俺にとってはすべてが愛おしく、美しかった。香澄さんの手と指が、俺の背中に遠慮がちに回された。その細い指先は小刻みに震えている。「なんでだろう。隼人のことは身内で、恋人になることなんてありえないと思っていたのに……抱かれてもキスをされても嫌じゃないの。この前、金城に会った時に肩に手を置かれたんだけど、不快で寒気がして……隼人のことを思い浮かべていたの」胸元から伝わる香澄さんの熱がじわじわと俺の理性を溶かしていく。「ねえ、嫌じゃないって俺を受け入れてくれているの? 縁談中に俺のことを思い浮かべたって……俺を求めてくれたってこと?」香澄さんの顔を覗き込むように頭を傾けると、少し照れて艶っぽい表情で俺の瞳を見つめていた。動揺もなく、まっすぐに見つめ返すその瞳に吸い込まれるように、俺は顔を近づけて唇を重ねた。静かなオフィスに唇が交わる音だけが小さく響き渡る。香澄さんが、俺の想いに応えてくれている。そう確信した瞬間、もう誰にも渡した
last updateLast Updated : 2025-12-24
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Side Story18.香澄と隼人

香澄side三年後―――――「香澄と隼人は結婚して夫婦になるんだ」会長である祖父が従兄弟たちに告げると、辺りは騒然としてどよめいていた。後継者争いが終わるまでは、交際も結婚のことも秘密にしておこうと隼人と約束しており、三年の月日を経てようやく公表できたことに、私はほっと胸を撫で下ろした。「二人が結婚するなんて本当にビックリしました。お二人は一体いつから?」「隼人とは、私があのマンションに引っ越すちょっと前から付き合っていたのよ」隼人も同じ気持ちだったようで、幹部会が終わり祝福をしにきた律と凜ちゃんの前でいつから付き合っているか問われていると、隼人は堂々と私の腰に手を回してきて律たちに対抗するかのように見せつけてきた。そんな私たちを見て、律と凜ちゃんは互いに目を合わせて微笑んでいる。一時は関係を心配したこともあったが、二人の間には固い絆と信頼関係が出来ているような気がした。いつも無表情だった律が、こんなにも愛おしそうな表情で見つめる姿にこちらの方が恥ずかしくなるくらいだった。半年後、都内のホテルで親族と会社の幹部を招いて私たちの結婚式を盛大に行った。三百人を超える招待客は芸能人並みの規模だそうで、プランナーさんや式場側も並々ならぬ気合が入っている。純白のウェディングドレスに身を包み控室でメイクをしてもらっている私を、白のタキシードに着替えた隼人がソファに座って静
last updateLast Updated : 2025-12-25
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Side Story19.香澄と隼人

香澄side長い一日が終わり、結婚式・二次会が終わり家に着いた頃には日付が変わろうとしていた。結婚式の余韻が冷め止まぬまま、簡単にシャワーを済ませて二人でベッドに入ると毎日一緒に寝ているというのに、胸が高鳴って不思議な気分になった。それは、隼人も同じようで私の指に自分の指を絡めてから手の甲に軽くキスを落とした。「今日は楽しかったね。香澄、ウエディングドレスも白無垢も似合っていて綺麗だったよ」「ありがとう。隼人ったら誓いのキスをあんなに長くするから、披露宴になった時にたくさんの人にからかわれたのよ。すっごく恥ずかしかったんだから」私が少し拗ね多様に言うと、隼人は私の髪を撫でながら微笑んでいた。「なんか香澄が振り向いてくれる前から、香澄と結婚できたらと願っていたから本当に実現したと思ったら嬉しくって。幸せが溢れてきたのと、見せつけたくて。それに、人前で堂々とキスする機会なんて結婚式の場でしかないと思わない?」悪気のない様子で言う隼人に呆れていると、隼人は腕枕しながらおでこにそっとキスをした。「小さい頃さ、こうしてよく一緒に寝たよね。一緒にお風呂に入ったりもしたし。その頃は、香澄が俺のことを抱きしめて頭を撫でてくれていたっけ。大好きとか言い合っていたよね」「…
last updateLast Updated : 2025-12-25
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