暴走した学生たちの乱入で、戦況は一変。 矛先は、騎士たちだけでなく、逃げ遅れた令嬢たち……かつて、わたくしと笑い合っていた、あの子たちにも向けられている。 ルチアは、別の魔獣と交戦中で、手が離せない。ジャンジャック様も、エミール様も、手一杯。(誰も、他にいない――っ!) ああ、まただわ。いつだって……そうよ。 たいして力もないくせに、わたくしは、こう思ってしまうのだわ。「このまま守られているだけでいいの?」って。後悔したくないって。 上手くいくかなんて、わからないのに。「――お嬢様」 不意に、背中を支えていたイヅルの手が、ふわりと離れた。見上げれば、どこか誇らしげに、力強く微笑んでいる。「行ってらっしゃいませ。貴女様が、信じる道へ」 その言葉が、凍り付いた足を、前に踏み出させる。 ……こんな時でも、そうなのね。あなたって。「はあ……もうっ、主人を危険に導く執事が、どこの世界にいますのよ? ……ならば、あなたも、あなたが為すべきことを為しなさい!」 わたくしは、イヅルに別れを告げたわ。 隠し持っていた『|ディスツプリーン《おしおきステッキ》』を握りしめ、戦場の只中へと走り出す!「そこまでですわっ!」 魔獣の前に立ちはだかり、電撃纏うステッキで一閃! パシィィィンッ! と、小気味よい音が響き、魔獣の鼻先を弾く。「ベ、ベアトリーチェ様!?」「さあ、お立ちなさい! シャーデフロイの友人とあろう者が、こんなところで膝をつくなんて、許しませんわよ!」 震える手を強引に取り、無理やり立たせる。 そのまま、わたくしは庇うように、扇を広げて魔獣と対峙。「どうして、貴女が……?」「なぜ、私たちのことをお助けに!? 私たちは、貴女様を!」 彼女たちの瞳に浮かぶのは、驚きと、戸惑
Last Updated : 2025-12-28 Read more