「でね、ベアトリーチェ様ー! 聞いてくださいよー! 今日の歴史学の講義でですね、先生が!」 それから、何日経っても……変わらない。 すっかり友達だと言う顔をして。今日も、わたくしの隣に座ると、楽しそうにおしゃべりを始めるルチア。「へえ、それで?」「それでですね! ツェツィちゃんが、うとうと……なんと居眠りしてて! 先生にはバレなかったけど、指摘したらすっごく可愛い顔で、むくれてたんですよ!」 口から語られるのは、宰相令嬢ツェツィーリア様の、可愛らしい日常。本当に仲がいいのだわ。 わたくしには、決して見せない。……ツェツィーリア様の色んな一面。「ルチアは……」「はい?」「わたくしと一緒にいても、よろしいの? ツェツィーリア様が、怒らないかしら」「うーん、怒る、というか、すねちゃいますね」 すねる。あの、ツェツィーリア様が……。想像がつかないわね。「でも、ほら。ツェツィちゃんには、お友だちがいっぱいいますから。大丈夫です!」「……わたくしを、ナチュラルに“ぼっち”扱いするんじゃありませんことよ!」 本当に、この子は、デリカシーというものを、どこかに忘れてきてしまったのかしら!「でも、好きな人同士の仲が良くないからって、わたしまで喧嘩する必要は……ないじゃないですか」「理屈は、正しいと思うけれど。人の気持ちというものは、そう簡単にはいきませんのよ。……それぞれ、立場というものもありますし」「うーん。でも、わたしにとっては、どっちも大事な友達だから」 難しいことを、簡単に言ってのけるのね、あなたは。 でも、一度、こじれちゃったら、なかなか元には戻らないわ。そう、わたくしみたいに、ね。「あ、もしかして! ……わたしと、ツェツ
Last Updated : 2025-11-14 Read more