ホセ……ひょっとするとベロニカの第2の愛人だろうか? ラファエルが落ちぶれてしまったのは当然ベロニカだって知っている。そしてベロニカはずっと年上の夫を毛嫌いしている。となると、どうみても強欲そうなこの女。ラファエルからホセという愛人に完全に乗り換えるつもりなのかもしれない。よし、本人に直接確認してみよう。「あの、奥様。ホセ……という方はどなたでしょうか?」まどろっこしい真似はしない。直球で質問をぶつけてみた。「ああ、ホセって言うのは私の恋人よ。フフフ……栗毛色のクルクルした髪の毛のとっても可愛い人なの」その口ぶり……ひょっとすると年下なのかもしれない。「そうなのですか? もしかするとホセさんは年下の男性ですか?」「あら、よく分ったわね!? そうよ。彼は来月18歳になるのよ?」「え?」危うく驚きで声を上げそうになるのを理性で必死で抑え込む。う、嘘でしょう? こんなの……もし日本だったら淫行罪に問われるんじゃないの!?「あら? どうかしたの?」そんな私を不思議そうな目で見るベロニカ。「い、いえ。何でもありません。そうですか……そんなにお若いのですか? 今はまだ17歳の少年なのですねぇ……」半分嫌味を込めて言ったのだが、当然ベロニカには通じるはずは無い。「ええ、そうなのよ。肌なんてすべすべなのよ~。ほっぺたなんてプニプニしているし、それにあっちの方だって……」「あー! はい、分りました。そこまでおっしゃっていただかなくても結構ですから。つまり、それ程素敵な恋人だと言うことですね?」慌ててベロニカを止める。「あら? いいの? 聞かなくて……せっかとびっきりの話をしてあげるのに」「いえ、そこまでお2人のプライベートなお話は聞かせていただかなくても結構ですから」残念そうにつぶやくベロニカに笑顔で答える。しかし……流石はもと高級娼婦。恥ずかしげも無く話をしようとするなんてラファエルといい勝負だ。けれど、これは良い情報を手に入れることが出来た。私の見た処、どうやらベロニカは新しい恋人について話したくて仕方がないような素振りを見せている。そこで私は試しにホセについて質問してみることにした。「ところでベロニカ様、ホセ様とはどちらで会われているのですか?」「フフフ……よくぞ聞いてくれたわ。この部屋で会っているのよ?」「え!? このお部
Terakhir Diperbarui : 2025-11-21 Baca selengkapnya