Semua Bab 叶わぬ恋だと分かっていても: Bab 51 - Bab 60

78 Bab

18.*お母さんの病気と、初めての行為④

「ふ、ぁっ、痛い、……のっ! なおちゃっ、……あぁんっ、お願っ、抜い、てぇっ……」 グッとなおちゃんが腰を進めるたび、私のお尻が悲鳴を上げる。 「今、抜、いたらっ、……また最初からになるから……悪いけど、もう少し我慢……してっ」 なのになおちゃんは私の言うことなんて全然聞いてくれなくて。 ギリギリまで引いた肉棒を、まるでそこをこじ開ける感触を楽しむみたいに再度ゆっくりと押し進めてくる。 痛い!と悲鳴を上げるたび、なだめるみたいに秘芽に刺激を与えられ、ついでのように膣内にも指が差し入れられ掻き回される。 さっき後孔をほぐした方とは反対の手指を使ってくれているのは、感染症を懸念してのことだと思う。 そのくせ自分は避妊具なしで私のお尻に猛り狂った欲望を打ちつけてくるとか……。 (なおちゃんこそ、そんな真似して病気にならないの?) 矛盾している行為なのに、痛みと快感とでごちゃ混ぜになった私には、もう何が正しくて、何が間違っているのか、さっぱり分からなかった。 何度かなおちゃんが抽挿を繰り返すうち、あんなに痛かったはずの後ろの穴での行為が、痛みを伴わなくなっていって。 だからと言ってそこを犯されることに快感なんて微塵も見出せなかったのだけれど、最初に感じた痛みと、今、私、生で彼を受け入れているんだと言う事実が、麻薬のように脳内を満たしていくのが分かった。
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19.出会い①

日を追うごとにお母さんの調子が悪くなっていって……とうとう入院することになってしまった。 その頃になると、職場と病院とを往復する毎日で、当然のようになおちゃんとはメールや電話だけのやり取り中心になっていて。 「ごめんね」 なおちゃんの相手が出来ないことを謝罪するたび、彼は『大丈夫だよ。菜乃香はお母さんのことに集中して』と慰めてくれた。 その頃からだったと思う。 そんなに話せないなおちゃんとの会話の中に、新しく入ってきた嘱託職員の女の子の話がちらほら混ざるようになったのは。 私より七つ下で、今年二十三歳になるらしいその女の子は、すでに結婚していて一児の母らしい。 『とにかくよく頑張る子でね。旦那さんの仕事が忙しくてなかなか家のこととか協力してもらえないみたいなんだけど……子供の面倒もよく見る良い子なんだ』 「……そう、なんだ……。偉いね」 話せる時間だって限られているのに、他の女の子の話をされて楽しいわけがない。 しかも私には持ちたくても持てない家庭と子供の話。 なおちゃんにもその新人さんにもあって、私にはないもの。 そんなのを聞かされたら……私が羨ましくてたまらなくなっちゃうって、何で分からないのかな。 (なおちゃん、酷いよ) だけどなおちゃんに対する後ろめたさから、私は強くそのことを抗議できないまま。 泣きそうな気持ちを抱えて電話を切ることが増えた。 もしかしたらなおちゃんはその女の子に惹かれ始めているんじゃないかな? そんな風に思ったけれど、私との年の差だって十四もあるのだ。 嘱託職員のその子となおちゃんとは二十一歳差で、オマケに既婚者で子持ちだと聞かされていたから、私はそれだけを心の支えにしていたように思う。 そんな時だった。 いつものようにお母さんのお見舞いに行った際、〝彼〟に出会ったのは――。 *** 第一印象は「あ! あの人大変そう!」だった。 右足に怪我をして入院中らしいその人は、一階に入っているカフェで買ったのかな? 片手に温かい飲み物が入っていると思しきカップを持って、パジャマ姿。 松葉杖をぎこちなく使いながらえっちらおっちら歩いていた。 今にも松葉杖を取り落とすか、もしくはカップをひっくり返してしまいそうで。 私は
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-22
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19.出会い②

「もしかして……タツ兄?」 彼は子供の頃、同じ自治会内に住んでいた、三つ年上の幼馴染み――波野建興だった。 小さい頃は地区の子供会行事が終わるたび、学年も男女も関係なくみんなでわちゃわちゃ遊んで。 タツ兄もそんなメンバーの中の一人だったのだけれど。 鈍くさくて要領の悪かった、泣き虫の私の面倒をよく見てくれた優しいお兄ちゃんだった。 「そうそう。久しぶりだね」 同じ自治会のメンバーとは言え、二十軒以上間に家を挟んでいたため、タツ兄が中学に上がって、子供会から抜けたあたりから疎遠になっていた。 幼い頃はあんなに仲が良かった同級生の女の子達とだって、中学へ入学して違った部活を選んだ途端、ほとんど接点がなくなってしまったのだから、当然と言えば当然の流れだったのだけれど。 実家にいた間も、道端なんかでタツ兄のこと、ちっとも見かけなかったなと思って。 「タツ兄、今でも実家?」 そんなことを思いながら何気なく聞いたら、「まさか!」と即否定された。 「親がさ、いつまでも家にいたら甘えが出るから一人暮らししろって方針でね……。就職してすぐに追い出されたんだ」 「わー、厳しいっ」 子供の頃に戻ったみたいな気持ちでクスクス笑ったら、「だろ
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19.出会い③

「ん? ああ、もちろん。――とりあえず歩きながら話そっか」 タツ兄は西病棟のエレベーターホールへヒョコヒョコと松葉杖を使って器用に進むと、乗り場操作盤の「▲」ボタンを押して私を振り返った。 *** 「……そっか。交通事故で」 タツ兄は通勤中、交差点で信号無視をして突っ込んできた車に正面衝突されて、右足の膝から下を複雑骨折してしまったらしい。 幸い命に別状はなかったらしいけれど、車にガッツリ挟まれて複雑に折れてしまった足は手術が必要で。 結局入院を余儀なくされたんだとか。 西棟九階――。 整形外科の入院病棟があるラウンジの談話スペースで、私は窓に面したカウンター席へタツ兄と横並びに座って彼の話を聞いている。 タツ兄は自分だけコーヒーを飲むのは気が引けるからと。私に自販機でジュースを買ってくれた。 「……災難だったね」 温かいミルクティーを飲みながらしみじみとつぶやいたら、タツ兄が「それ」と答えてから、「えっと……。それで……なのちゃんはどうして病院にいるの?って聞いても平気?」と、うかがうように話題を変えてきた。 タツ兄の話を聞いた手前、自分のことを隠すのは気が引けて。 私は「実はね、お母さんが――」と今までの経緯をかいつまんで話した。 タツ兄は当然うちのお母さんとも顔見知りだったから……話しているうちに段々感情が乗って来て。 気が付けば私、ほろほろと涙を落としながら夢中で心情を吐露していた。 「お母さんね、私が結婚出来ないのが心残りだって悲しそうな顔をするの……」 さすがになおちゃんとのことは言えなくて……そこは話さずに視線を伏せた私に、タツ兄はただ黙ってうなずいてくれる。 その空気が心地よくて――。 「私だってお母さんを安心させてあげたいんだよ? でも……こればっかりはご縁だから……。ひとりじゃどうしようもないよね」 淡く微笑んだ私に、タツ兄は「彼氏、いないの?」とも「好きな人は?」とも聞いてこなかった。 まぁ、こんな話をしてる時点で、普通は男っ気がないんだって思われるよね? もしも詳しく聞かれていても、なおちゃんとのことをどう話していいかなんて分からなかったから。 そう言うのを根掘り葉掘り聞かれないことにホッとしたのは確かだ。 「それにね、下手に
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19.出会い④

「僕なんかよりなのちゃんの方がよっぽどしんどい思いをしてるじゃん。知らなかったとはいえ、何も力になれなくてごめんね」 実家に戻っていれば、あるいは何か話を聞くことがあったかもしれなかったけれど、仕事にかまけて不義理をしていたから、とタツ兄が謝ってくれて。 私はタツ兄に頭を撫でられながら、彼はちっとも悪くなんてないのに、って思った。 *** あの日から、私はお母さんのお見舞いのついでにタツ兄のお見舞いにも寄るようになって。 タツ兄はタツ兄でお母さんの病室まで出向いてくれて、お母さんを見舞ってくれたりした。 「ひょっとしてなのちゃんと建興くんはお付き合いしているの?」 最近ではお母さんの病室へ行く前にタツ兄の病室へ寄って……。 二人で連れ立ってお母さんのお見舞いに行くことが増えていたから。 お母さんがふわりと笑ってそんなことを問いかけてきたのも、ある意味必然だったのかも知れない。 実際、私はタツ兄のことを異性として意識してしまうことが増えてきていたし、そのことに母親であるお母さんが気付いていても不思議ではなかった。 でも、タツ兄は恐らくただただ幼い頃の延長みたいな気持ちで、妹みたいに私を甘えさせてくれていただけだと思う。 それに――。 最近ちっとも会えていないけれど、私にはなおちゃんがいるのだ。 そうだよ、って言ってあげたらお母さんが安心するのは分かっていても、そんなこと言えるわけがなかった。 だから――。 私は慌てて 「ちょっ、お母さんっ」 ――いきなり何を言い出すの! と続けようとしたんだけど。 タツ兄がまるで私の言葉を封じるみたいに「そうなれたらいいなぁって……下心ありまくりでおばちゃんに取り入ってるところです」って被せてくるから。 私は思わず言葉に詰まってタツ兄を見上げた。 「――ん?」 なのにタツ兄は何でもないことみたいに私に柔らかく微笑み掛けてきて。 私はそんなタツ兄の悪びれない態度に、真っ赤になってうつむくことしか出来なかった。 お母さんはそんな私の様子を見て、嬉しそうに「そう。おばちゃんは建興くんなら大歓迎だから。なのちゃんとうまくいったら、いの一番におばちゃんに教えてね」と、彼に向ってにっこりと微笑んだ。 *** き
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-23
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20.久々のデート①

タツ兄に自分とのことを真剣に考えて欲しいと言われて数日。 今日はお父さんがお母さんに一日中付いているからと言ってくれて。 「父さんたちも夫婦水入らずで過ごすから、菜乃香もたまには息抜きをしておいで」 と気遣ってくれた。 恐らくそれは私がタツ兄と再会したこと、タツ兄がお母さんの前で意味深な発言をしたことに起因しているんだと思う。 だけど――。 両親からそう言われた私が、二人から与えられた貴重な隙間時間を一緒に過ごそうと選んだ相手は、タツ兄ではくなおちゃんだった。 *** 「久しぶりだね、菜乃香」 今日は久しぶりに高速を飛ばしてお隣の県まで遊びに行こうと言う話になっていて。 そう言う時のお決まりコース。 数百円払えば丸一日車を停めておける新幹線の駅付近のパーキングに車を停めた私は、そのままなおちゃんの車の助手席に乗り込んだ。 いつものように何気なく席に着いた際、シートの位置や背もたれの傾きにちょっぴり違和感を感じて。 長いこと会えていなかった間に、なおちゃんの奥さんがここに座ったのかな?とぼんやりと考えて、その資格もない癖に、一丁前。私はとても寂しい気持ちに支配された。
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20.久々のデート②

十四時くらいには向こうを引き上げて、十五時過ぎには地元へ帰ってきた私たちは、ある意味いつも通り。 私が車を停めた駐車場に、なおちゃんの車も入れて。 敷地内の片隅に停められた車内が、私たちの密会場所に早変わりした。 なおちゃんの愛車のワンボックスカーには運転席との間に黒いカーテンがあって、それを閉めればフロントガラスの方からも後部座席が隠されてしまう。 加えてフロントとフロントドア以外―セカンドとリアシートに面した窓全てが濃いスモークフィルムに覆われていたから。 運転席との境目のカーテンを閉めてしまうと外からは車内が全然見えなくなるのだ。 一度、不安に駆られて外から覗いてみたことがあるけれど、顔を窓ガラスにくっ付けてじっと目を凝らしてやっと……シートなどが見える感じだった。 前からセカンドシートに異動するなりすぐ、なおちゃんがギュッと私を抱きしめてきて、耳元で「俺、久々に菜乃香を抱きたいんだけど」ってささやいてきた。 いつもの私ならこのまま流されるようにうなずくんだけど――。 「あのね、なおちゃん、今日は聞いて欲しいことがあるの」 首筋に口付けを落とすなおちゃんからそっと身体を離すと、彼の顔を真正面から見据える。 「聞いて欲しいこと?」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-25
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20.久々のデート③

そうだ。 お母さん。私が結婚してしまったら心配事が消えて、ホッとして力尽きてしまうんじゃない……? 私が結婚するまでは死ねない、と淡く微笑んだお母さんの顔が脳裏にちらついて、私は言葉に詰まってしまう。 「菜乃香は俺と別れたい? お母さんを安心させてあげて……心残りを取り除いてあげたい?」 なおちゃんはきっと、私が何に迷い、先が言えずにつまずいてしまったのか、的確に理解しているの。 彼は言葉にこそしなかったけれど、『そうやって安心させてあげて、お母さんを苦しい身体から解き放ってあげたいの?』と含ませていた。 もちろん、そんなの私の本意じゃない。 それが例えお母さんを苦しめることになるのだと分かっていても……利己的でわがままで甘ちゃんな私はお母さんにこの世に対する未練を持ち続けて、少しでも長く現世に留まっていて欲しい……。 「わ、私はなおちゃんと――」 別れられない? あんなに頑張ってなおちゃんとの離別を決意したのに。 これからはタツ兄を愛すことが出来るよう、タツ兄だけを見て、彼の気持ちに応えていくんだ。 そう思ったはずなのに。 何て脆弱な覚悟なの――。 視界がゆらゆ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-26
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21.お母さんとの約束①

病院へ駆けつけてみると、意外にも病室にはタツ兄はおろか、お父さんの姿もなくて。 「なのちゃんいらっしゃい。貴女とゆっくり二人で話したくて、お父さんたちには席を空けてもらったの」 お母さんのいるベッドの間仕切りカーテンをちらりとめくって顔を覗かせるなり、母が一人きりなことに驚いて私は動きを止めた。 そんな私に、開口一番母から掛けられた言葉がそれだった。 「私と……二人で?」 ほんの少しベッドをリクライニングさせて、身体をちょっとだけ起こしたお母さんのどこか寂しそうな視線に、私の心臓はバクバクと嫌な音を立てて騒ぎ始める。 「お母さんね、今日はてっきりなのちゃんは建興くんと一緒にいると思ってたの」 お父さんが私に自由な時間をプレゼントしてくれたことは、お母さんも知っていた。 お母さんはご飯をそんなに食べられているわけではないけれど、闘病期間自体がまだ二ヶ月ちょっととそんなに長くないので、病状の割に痩せていない。 でも、どんどん進行している病気のせいで、胆管が詰まって黄疸が出てきていて。 先日主治医の先生が内科的措置で何とか胆管を通す処置を試みて下さったのだけれど、胆管の一部が物凄く狭くなっていて無理だったと報告を受けたばかり。 そのままにしておけば一週間持たないということで、明日、胆管のバイパスを作る開腹手術を受けることになっている。 お母さん自身もその話は主治医から聞かされていたはずなのに、全然悲嘆した様子を見せず「手術すればいいだけよ? 大丈夫。お母さん、なのちゃんの花嫁姿を見るまでは絶対死なないから」と微笑んでいた。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-28
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