「別に大したことじゃないの。ただ……今日この番号からの着信、四回目だなって思って……」 私は番号のみが表示された画面を見せながらたっくんに事情を説明した。 直太朗が「遊んで?」と飛び掛かってくるのを軽くいなしながら、私はスマートフォンの画面を見詰めて吐息を落とす。 着信履歴に表示されたその番号は携帯電話からのもので。 どうやら電話帳に未登録の番号らしく、名前などの表示はされていなかった。 「けど、知らない番号からなの」 いつもなら未登録の番号からの複数回の着信は一旦保留にしてから、Webサイトなどで迷惑電話に指定されている番号ではないかだけ確認して、違うようならこちらから再度掛け直してみることにしている。 でも――。 昨日なおちゃんからの着信を拒否設定にしたばかりの私は、見知らぬ番号からの電話を警戒して何もアクションを起こせずにいたのだ。 とはいえ、こう何度も掛かってくるところを見ると無視し続けるのもどうかなと迷って。 「それは……掛け直した方が良くない? 知り合いの誰かが番号を変えただけかも知れないよ?」 さすがにたっくんもそう思ったみたい。 昨日の事情を知らないたっくんからしたら、どうしてこんなに何度も掛かっているのに掛け直さないのか不思議なんだろうな。 「うん、私もそう思う。……でも」 私は迷った末、たっくんに昨夕なおちゃんから着信があって会いたいと言われたこと、それを断ったのを機になおちゃんの番号を着信拒否したことなどを軽く説明してから、この見知らぬ番号からの着信を警戒しているのだと付け加えた。 「そっか……。そういう事情なら菜乃香が慎重になるのも分かるな。……僕もその話を聞いたら安易に掛け直してみなよって言うの、ちょっと戸惑うし」 たっくんの言葉はもっと
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