粘膜を舐られ、舌の裏までまさぐられているうちに、唇の端から唾液が垂れ落ちる。和彦が息苦しさに喘いでいると、南郷の目元がうっすらと笑みを湛える。その頃には和彦の抵抗は緩慢なものとなり、易々とベッドの上に押さえつけられていた。のしかかってくる南郷の体は熱くなり、すでに汗が肌を滴っていた。引き締まった腹部をぐっと押し付けられる。和彦が意識するのは、百足の刺青のことだ。南郷の肌を伝って、自分の肌へと移動してくるのではないかと、ありえない想像をしてゾクゾクと体の奥が疼いた。 和彦の変化を読み取ったように、南郷が本格的に嬲りにかかる。和彦の肌に唇を押し当て始めたのだ。うろたえて半身を捩ろうとして、いきなり胸の突起を口腔に含まれ、きつく吸い上げられる。痛みを感じて声を洩らすと、今度は機嫌を取るように舌先でくすぐられ、甘噛みされた。 ごつごつとしたてのひらに体中をまさぐられながら、唇と舌による愛撫を加えられる。自分が触れてない場所があるのは許さないとばかりに、傲慢に、和彦のすべてを暴くように。「いっ……」 内腿に軽く歯を立てられ、このまま肉を食い千切られるのではないかと思って体が強張る。しかし怯えに反して、和彦の欲望は再び身を起こしていた。「あんたも人のことが言えないな」 和彦のものを軽く指で弾いて南郷が笑い声を洩らす。屈辱と羞恥で唇を噛むと、顔を上げた南郷に唇を塞がれていた。押し込まれた舌を通して唾液を流し込まれ、吐き出すことも叶わず嚥下する。あとはなし崩しに舌を絡め取られていた。 すでに充溢した大きさとなった南郷のものが、露骨な動きで和彦の下腹部に擦りつけられる。「……ここであんたを一方的に抱き潰してもいいんだが、それじゃあ、前回と同じだ。新たな関係となるのに、それはあまりに芸がない」 ようやく唇を離してから、南郷が白々しい言い回しをする。濃厚な口づけに半ば強引に酔わされていた和彦は、野獣の権化のような男を無防備に見上げる。何がおかしかったのか、南郷は口元を緩めた。「あんたは、俺の〈オンナ〉にはしない。長嶺賢吾を挟んで利害が一致しているだけの関係がいい」「それは…&hel
Last Updated : 2026-10-10 Read more