【R18・NTR】幼い日の告白と未来への種 のすべてのチャプター: チャプター 11 - チャプター 20

45 チャプター

11話 初恋の残骸、再会の部屋

「わっ。ユウくん、どうしたの? 心配で訪ねてきてくれたとか?」 カオルの言葉に、俺は一瞬詰まった。心配……か。正直、自分でもよくわからなかった。だが、元気そうなカオルの笑顔を見て、胸の奥にじんわりと安堵感が広がったのは事実だった。「ま、まあ、そうだな。元気そうで良かった。顔を見に来ただけだから……帰るなー」 俺はそう言いながら、踵を返そうとした。俺は一体、何をしに来たんだ? ただ、学校をサボりたかっただけなのか? 自分でもわからない感情に、俺は戸惑っていた。 そんな俺の背中に、カオルの明るい声が再び響く。「もぉ。ユウくん!ちょっと待って。上がっていきなよっ。こんな時間に行っても遅刻でしょ? ねぇ、せっかくなんだしさ……」 俺が踵を返そうとしたその時、カオルが玄関の奥から、フード付きの可愛らしいパーカーを羽織って出てきた。部屋着のままの姿だった。「そんなつもりで来たんじゃねーし……」 俺は、彼女の部屋着の姿を見て、思わず言葉を漏らした。だが、自分でも何のためにここに来たのか、正直わからなかった。カオルの元気な顔を見て安心したのも、そして部屋に誘われて、心のどこかで嬉しかったのも事実だ。 俺の心は、懐かしさと、安堵と、そしてほんの少しの期待でぐちゃぐちゃになっていた。俺は、自分でも制御できない感情に、ただただ戸惑うばかりだった。 やっぱり、俺にはまだ未練があるのか。もし本当に吹っ切れていたなら、学校をサボってまで会いに来るはずがない。そう自問自答しながら、俺はカオルをまともに見ることができなかった。自分の行動が、過去の清算のためなのか、それともまだ彼女に惹かれているからなのか、その答えを見つけられずにいた。「ほら、こっち……家に誰もいないから遠慮しないでってば!」 強引に腕を掴まれ、カオルの家に引きずり込まれる。あの時、不快感を覚えたはずなのに、彼女に触れられた腕に、ドキドキと心臓が早鐘を打っていた。俺は、その心臓の音を誤魔化すように、た
last update最終更新日 : 2025-10-22
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12話 歪んだ愛と、純粋な想い

 カオルは、俺の隣で、再び深い溜息をついた。「はぁ……ユウくんも、あの噂聞いちゃったよね?」 その言葉に、俺は胸の奥がざわつくのを感じた。噂じゃなくて、俺はすぐそこで見てたんだけどな……。そう心の中で呟く。だが、ここで本当のことを言うわけにはいかない。もし嘘をつこうとしているなら、付き合っても同じように嘘をつくだろう。友人としての関係さえ、もう終わりだ。いっそ「俺、そこにいたから!」と言い放って、二度と彼女に関わらないようにするべきか。そんな考えが一瞬頭をよぎった。 カオルの瞳は不安そうに揺れていた。彼女が俺の反応を待っているのが痛いほど伝わってくる。俺は、嘘をつくべきか、それとも真実を告げるべきか、迷っていた。「あぁー、まあな」 俺が曖昧な返事をすると、カオルはさらに深く、ため息をついた。「はぁ……だよね。教室でバラされちゃったしね。もう最悪だよ」 いや、最悪だったのは俺の方だ。俺はそう心の中で叫んでいた。長年好きだった相手が、他の男と愛し合っている姿を見せつけられたんだ。こんな最悪なこと、あるかよ。俺は、やり場のない怒りと、どうしようもない悲しみが入り混じった感情を、必死で押さえ込んでいた。 カオルの言葉は、まるで他人事のように聞こえた。彼女にとっては、ただ単に噂が広まってしまったことが最悪な出来事なのだろう。その認識のずれが、俺の心にさらなる溝を刻んでいく。俺は、彼女の隣に座っているのに、その心はまるで遠い場所にいるかのようだった。 俺は何も言えず、ただ黙って、天井を見つめていた。 カオルは、もう一度大きなため息をついた。「先輩とデートしてさぁ……遊園地とか買い物してご飯をおごってもらって……」 ぽつりぽつりと、壁や窓の外を眺めながら話し始めた。その横顔は、遠い記憶を辿っているかのようだ。俺は黙って耳を傾ける。カオルが語る先輩との思い出には、一切の嫉妬や不快感は湧かなかった。なぜなら、俺はその後の結果を知っているからだ。彼女が「
last update最終更新日 : 2025-10-22
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13話 傷つけられた真実と、向き合う覚悟

 俺は思わず、心の中で叫んだ。 は? あの時、キスしてただろ? 嘘つき! 茂みの向こうから、はっきりとキスする音が鳴り響いてたっての。 俺がムスッとした顔をしていると、カオルは俺の顔色を伺うように、言葉を続けた。「小学校の……中学年の頃かな。ユウくんの家に泊まりに行ってさ。ユウくんが寝てる時にね……ファーストキスしたんだぁ」 彼女は照れたように、でも少し得意げに、唇に指を当ててみせた。その言葉に、俺の頭の中は再び混乱する。彼女が言うファーストキスは、俺が知らない間に起こっていたことだった。そして、俺が目撃した校舎裏でのキスは、彼女にとっての初めてではなかった。彼女の言葉は、俺の知らない過去を語っているようだった。「ユウくんも好きだって言ってくれてたし、わたしも好きだったから……いいかなって。ちなみにね……唇にだよ」 はぁ……まったく。そういうことを、今、言うのかよ。あぁー、はいはい。俺の負けだよ……。カオルには敵う気がしない。俺は、もう何も言い返せない。 カオルの言葉は、俺の知らない過去の純粋な思い出と、俺が目撃してしまった今の淫らな現実を、ごちゃ混ぜにしていく。俺の心は、もはやどちらが本物なのか、見分けることができなくなっていた。彼女の言葉は、まるで俺の心を解体して、再構築しようとしているかのようだった。 彼女の目を見つめると、そこには昔と変わらない、無邪気で、少しだけ意地っ張りな少女がいた。だが、その背後には、俺が知らない間に彼女が経験してきた、傷と汚れの影が、はっきりと見えていた。 俺は、この複雑な感情を抱えたまま、彼女と向き合わなければならないのだろうか。そう思うと、俺はただ、深い、深い溜息をつくことしかできなかった。「そうなんだ……」 俺がやっとのことで絞り出した言葉に、カオルはさらに信じられない言葉を続けた。「……うん。そうなの。えっと&h
last update最終更新日 : 2025-10-23
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14話 言葉と身体が重なる時

 その瞬間、俺の心は、不思議なほどに静かになった。これまで俺を苦しめていた、カオルへの怒りや嫌悪感が、まるで嘘のように消え去っていく。そして、代わりに、彼女をもう一度、受け入れたいという気持ちが、静かに、そして強く湧き上がってきた。 俺は、カオルがどんな過去を抱えていようと、俺がどんな光景を見てしまっていようと、それでも彼女が好きだということを、再認識した。目の前で俯いている、傷つき、弱っている彼女を、今度こそ俺が守りたい。そんな、強い感情が、俺の胸に込み上げていた。「お前、また、”美形で金持ち”とか、”安定した職業のイケメン”とか、言い出すんじゃないのか?」 そう俺が尋ねると、カオルは慌てたように首を横に振った。「へ? あぁ、ないない……わたしだってね、ずっとユウくんが好きだったんだから……お金持ちや美形は、もうイヤだよ」 カオルは、少し涙目で、でも力強くそう言い放った。その言葉は、俺の心を温かく包み込んでいくようだった。「あの時から変わってないし!何度も告白されて……嬉しかったんだから。恥ずかしくて”うん”って言えなかった……ごめんね」 カオルの言葉に、俺はただ黙って、彼女を見つめることしかできなかった。彼女の目には、もう嘘はなかった。それは、純粋な、俺への想いだった。俺は、もう迷うことはなかった。 俺は深くため息をつき、部屋の中を改めて見渡した。部屋のあちこちに散りばめられた、俺とカオルの思い出の品々。写真立てには、二人が笑い合っている写真が飾られていた。小学生の頃に俺がプレゼントした、不格好な絵や、折り紙で折った花や動物。ポケットマネーをはたいて買った、安物のネックレス。そういった物が、大切そうに、部屋の隅々に飾られていた。 ああ……、そうか。最近、カオルが俺を部屋に入れてくれなかった理由はこれだったのか。この、俺との思い出の品々を見せるのが恥ずかしかったのだろう。だが、今日はそんなことを気にしていられ
last update最終更新日 : 2025-10-23
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15話 抱擁と、ぱっと花が咲くようなカオルの無垢な笑顔

 俺は、カオルを抱きしめた。その身体に腕を回すと、カオルは驚いたように息をのむ。だが、すぐに俺の膝の上に乗り上げるようにして、ぱっと花が咲くような笑顔を見せた。その輝きは、俺の心を温かい光で満たしていく。 カオルが俺の顔を覗き込むように振り向くと、甘い香りがふわりと鼻腔をくすぐった。シャンプーの、昔と変わらない懐かしい匂い。カオルの目が、俺の瞳をじっと見つめている。そして、やわらかい唇が、そっと俺の唇に押し当てられた。 それは、鳥の羽のように軽くて、一瞬で終わるものだった。だが、カオルの唇が離れた後も、その温かさと柔らかい感触が、俺の唇に残り続ける。俺は、まるで夢を見ているかのようだった。長年想い続けたカオルからの、突然のキス。喜びと戸惑いが、俺の心をかき混ぜる。「ん……」 カオルは、もう一度だけ、俺の唇にキスをした。今度は、少しだけ熱を帯びた、吸い付くようなキスだ。その熱が、俺の身体中にじんわりと広がっていく。カオルの吐息が、俺の唇にかかり、甘い匂いを運んできた。俺は、その香りを胸いっぱいに吸い込み、カオルを抱きしめる腕に、さらに力を込めていた。「それって……襲っちゃっても良いってことなのか?」 俺の声は、掠れて震えていた。カオルは俺の膝の上で、嬉しそうに身じろぎする。「えへへ♪ それって、わたしを襲ってくれるってこと?」 カオルは、子猫のように甘い声でそう囁くと、俺の首に腕を回した。その瞳は、期待と少しの照れでキラキラと輝いている。「わたしは……ずっと待ってたから……いいよ?」 彼女の言葉に、俺はもう、何も考えられなくなった。カオルの柔らかな身体が俺に密着し、甘い香りが俺の理性を完全に焼き尽くしていく。俺は、カオルの首筋に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。 俺の膝の上で、カオルは甘い声でそう囁くと、俺の首に腕を回し、顔を覗き込むように振り向いた。その瞳は期待に潤み、子猫のように甘く細められている。そして、俺の唇に、もう一度、熱を帯びた唇を重ねてきた。 ちゅ、と小さなリップ音を立てて、カオルの舌先が俺の唇を優しくなぞる。それはまるで、長年閉ざされていた扉をそっと開けるような
last update最終更新日 : 2025-10-23
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16話 秘密の告白と熱い口づけ

 カオルは、大きく硬くなった俺の息子を、そっと掴み出すと、キラキラと目を輝かせながら、俺の顔を見てにっこりと微笑んだ。「やっと、見ちゃった! ユウくんの……おちんちん」 その無邪気な言葉に、俺は思わず、意地悪な気持ちが湧き上がってくるのを感じた。「先輩のを見たんじゃないのか?」「むぅ……いじわる! 見てないし! 触ってないもん……挿れられただけだもん」 カオルは、俺の言葉に不満そうに口を尖らせた。そして、俺の息子を恐る恐るのように掴むと、再び俺の目を見て、真剣な顔で言った。「でも、ごめん……ユウくんのしか興味ないし。ね、これ……どうすれば気持ちいい?」 カオルの言葉と、そのぎこちない手つきから、俺は彼女が初めて男のものを触るのだと分かった。その初々しさに、俺は喜びと愛おしさを感じた。俺は、カオルの小さな手を優しく包み込み、ゆっくりと上下に動かすことで、快感の場所を教えてやった。「わぁ……硬い。へぇー、こんなになるんだ」 カオルは、俺の息子を恐る恐るのように撫でながら、目を輝かせた。その純粋な反応に、俺は思わず微笑んでしまう。「前に見た時は……柔らかくて小さかったのに……」 その言葉に、俺は一瞬固まった。「……それって、いつの話だよ……」 俺の声は、困惑と戸惑いが入り混じったものだった。「えっと……小学校高学年くらい? 寝てる時に……ちょっとだけ」「カオル……結構エロいのね」 俺の言葉に、カオルは小さく笑った。「寝れなくて、ユウくんを呼んでも起きないし。ちょっと興味があって……触っちゃった」 そ
last update最終更新日 : 2025-11-01
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17話 抱きしめる安堵と告白

「おっぱいも……はじめてだよっ。きもちいい……っ」 カオルは、潤んだ瞳で俺を見つめ、蕩けるような表情でそう囁いた。その言葉に、俺の理性の箍は完全に外れた。俺は、もう何も考えられなかった。ただ、カオルが、俺の腕の中で、初めて感じる快感に身を震わせている。その事実が、俺をこれ以上ないほどに興奮させた。「ユウくん……これ挿れよ……二人で気持ち良く……ね?」 カオルは、潤んだ瞳で俺を見つめ、俺の息子にそっと手を添えた。その声は、甘く、誘うように震えていた。俺は、もう何も考えられなかった。「お、俺、ゴムなんて持ってないぞ?」 俺がそう言うと、カオルはにっこりと微笑んだ。その笑顔は、どこか悪戯っぽく、そして切なさを帯びていた。「……このまま、しちゃお? ユウくんなら……いいよ」 カオルの言葉に、俺はもう、抗えなかった。俺は、カオルをそっとベッドに寝かせ、ゆっくりとその上に覆いかぶさる。カオルの目が、俺の瞳をまっすぐ見つめ返してきた。その瞳には、羞恥心と、長年の想いが入り混じっていた。「んんっ……あぅ……」 俺がカオルの割れ目に、そっと息子を押し当てると、彼女は甘く声を上げた。そして、自分から腰を浮かせ、俺の息子を迎え入れる。「ひっ……!」 ぬぷ、と、熱い肉が入り込む感触。カオルは、可愛らしい悲鳴を上げると、俺の背中に両腕を回し、ギュッと抱き着いてきた。「ユウくん……んんっ……もっと……」 カオルは、甘えるような声でそう囁くと、俺の腰に足を絡ませてきた。その仕草に、俺はもう我慢できなかった。ゆっくりと腰を動かし始めると、カオルは、んんっ……ああ……と、甘い声
last update最終更新日 : 2025-11-02
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18話 甘えるツンデレと抑えきれない情熱

「放っておけばいいんじゃないか? 言い訳しても疲れるだけだろうし。俺のそばにいろよ……ずっと」 俺の言葉に、カオルは静かに頷いた。「……うん。ずっといるね。卒業しても……ちゃんと面倒見てねっ」 その言葉は、まるで昔から決まっていた約束のように、自然に聞こえた。俺は、カオルの華奢な身体を抱きしめ、囁くように言った。「あぁ、結婚しような」 その言葉に、カオルは顔を上げて、潤んだ瞳で俺を見つめてきた。そして、頬を赤く染めながら、幸せそうに微笑んだ。「……はぁい♪ お願いします」「もう一回……」 俺は、カオルの耳元に顔を寄せ、恐る恐るのように囁いた。一度どころか、二度も愛し合った後だ。カオルは、俺の言葉に、恥ずかしそうに顔を赤く染めながら、小さく頷いた。「うん。したい……」 俺は、再びカオルの身体を抱きしめた。汗ばんだ肌が、俺の肌に密着する。カオルの柔らかな胸の感触が、俺の胸に伝わってきて、俺の心臓は再び高鳴り始めた。 俺は、カオルの唇に、もう一度、深くキスをする。ちゅ、と甘い音を立てて、二人の舌が絡み合った。カオルの甘い吐息が、俺の口の中に流れ込んでくる。 俺は、カオルを抱きしめたまま、ゆっくりと腰を動かし、再び、カオルの奥へと息子を挿入した。「んっ……ああ……」 カオルは、小さく喘ぎ声を上げると、俺の背中に両腕を回し、ぎゅっと抱き着いてきた。 俺の動きに合わせて、カオルの身体は、甘く揺れる。じゅぷ、じゅぷ、と、湿った音と、カオルの甘い喘ぎ声が、部屋に響き渡る。「んんっ……ああ……ユウくん……」 カオルは、俺の名前を甘く囁くと、腰を浮かせて、俺の動きをさらに深く受け入れようとしてくる。その健気な仕
last update最終更新日 : 2025-11-03
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19話 エプロン姿の誘惑

 カオルと二人で、濡れてしまったシーツを剥がし、新しいシーツに交換していた時だった。枕元に隠されていた小さなアルバムが、床に落ちた。「きゃっ、それ……ダメ!」 カオルは、俺が拾い上げるよりも早く、床に落ちたアルバムを慌てて奪い取った。俺は、その様子に、少し意地悪な気持ちが湧き上がる。「……他の好きなやつの写真とか?」「……違う! ユウくんの写真っ!」 カオルは、顔を真っ赤にして否定した。しかし、俺は納得がいかない。「だったらなんで隠すんだよ? その慌てようは怪しい……」「ばぁか。そういうのじゃなくて……」 カオルは、俺から顔を背けると、小さなアルバムをそっと開いた。「これ見て……一人でエッチしてたから……恥ずかしかったの! ほら……ぜーんぶユウくんの写真!」 アルバムには、俺が写っている写真ばかりが収められていた。それも、俺が知らない間に撮られたものばかりだ。不意に撮られた寝顔や、遠くから撮られた写真。そのアルバムから、カオルの本気が伝わってきた。 嬉しいような、でも、どうしてそんなに俺のことが好きだったのに、告白を断り続けていたんだ。恥ずかしかった、と言っていたけれど、それだけではないはずだ。たしか、美男子でお金持ちに憧れていたとも言っていたな。俺は、カオルの真意がわからず、ただ、そのアルバムを眺めることしかできなかった。 カオルと二人でだらだらと過ごしているうちに、あっという間に夜になった。カオルの両親が帰宅した気配がしたので、挨拶をするためにリビングへ向かった。「平日に……すみません。泊まることになっちゃいまして……」 中学の前半以来、泊まるのは久しぶりだった。高校生になってからは一度も泊まったことがなかったため、正直なところ、かなり緊張した。普通、娘と男が二
last update最終更新日 : 2025-11-04
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20話 衝撃の婚約宣言と両親の反応

「カオル、悪い……ちょっと来て」 俺の声は、どこか真剣さを帯びていた。カオルは、俺の様子を訝しむように眉をひそめた。「うん? ……なに? こわいんだけど? なんで謝罪?」 警戒した足取りで、カオルはベッドに座る俺の前まで来てくれた。その背後からは、リビングで寛いでいる両親の気配が感じられる。俺たちの間に流れる、密やかな空気。「ん? なぁに?」 俺は、カオルのそのエプロン姿に、もう我慢ができなかった。ぽふっと、俺はカオルの胸に顔を埋めた。彼女の身体からは、シャンプーの甘い香りと、料理の香ばしい匂いが混ざり合って、俺の理性を揺さぶる。「きゃっ、んふふ……そういうことかぁ……びっくりしたっ」 カオルは、リビングに聞こえないよう、小さな声で笑った。そして、俺の頭を優しく撫で、愛おしそうに抱きしめてくれた。その温かい腕の中で、俺は、彼女に甘える子供のように、身を委ねていた。 カオルに抱きしめられながら、俺は心の中でそわそわしていた。いつもなら、腕に触れるだけでも怒られたし、恥ずかしそうに叩かれるのが常だったからだ。だからこそ、彼女を抱きしめる前に「悪い」と謝っておいた。 俺は、カオルの良い香りと柔らかい胸の感触に夢中になっていた。この夢のような時間が、いつまでも続いてほしい。そんな想いで、調子に乗った俺は、カオルの胸に顔を埋めたまま、唇で甘噛みするように刺激した。 「んっ……!」 カオルは、小さく喉を鳴らして身体を震わせた。そして、俺の頭を両手で掴むと、必死に引き剥がそうとする。「ば、ばかぁ……だ、だめぇ……っ!」 その声は、拒絶というよりも、快感に揺れる甘い悲鳴だった。俺は、その反応に興奮し、さらに唇で吸い付く。「んんっ、あぅ……」 カオルの身体は、俺の刺激に抗うように身をよじるが、その手は俺の頭を離さない。
last update最終更新日 : 2025-11-05
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