食卓には、カオルの両親との穏やかな会話と、カオルが俺を気遣う優しい声が響いていた。俺は、もう迷うことはなかった。この温かい空間を、これからもずっと守っていきたい。そう、心から強く願っていた。 風呂はさすがに別々に入ることになった。俺が風呂から上がると、カオルが、なぜか俺のトランクスの替えを用意してくれていた。「ん? 俺のトランクス?」 俺が不思議そうに尋ねると、カオルは顔をほんのり赤く染め、視線を泳がせた。「ユウくんが泊まりに来た時の……洗って、仕舞っておいたの……返そうと思ってたけど。渡せなくて」 いや、その恥ずかしがり方は怪しいって……。だが、悪い気はしなかった。そして、その気持ちは痛いほどよく分かる。俺だって、カオルの下着を家に持っている。泊まりに来た時に忘れていったものだ。決して盗んだわけじゃないが、オナニーに使ったのは秘密だ。「あぁ、うちにもカオルの下着あるな……」 俺がそう言うと、カオルはにやぁと、何かの答えを期待した笑みを浮かべて顔を近づけてきた。「ふぅーん……使ったぁ?」 心の中で秘密だと言った答えを、カオルは求めている。俺は、もう隠す必要はないと腹をくくった。「……もちろん。使った……」 俺が正直にそう答えると、カオルは満足そうに微笑んだ。「そっかぁ……わたしも使った。それ……ぎゅぅって抱きしめて、頬ずりした……」 カオルの言葉に、俺は驚きを隠せない。おいおい。いろいろと暴露しすぎじゃないのか? 昔の、ツンとしていたカオルの面影は、もうどこにもなかった。 カオルの言葉に、俺の息子はムクムクと熱を帯びていく。あぁ……カオルも、俺と同じように、俺の下着を抱きしめて、こんな気持ちになっていたのか。 風呂上がり
最終更新日 : 2025-11-06 続きを読む