All Chapters of アラフォーだって輝ける! 美しき不死チート女剣士の無双冒険譚 ~仲良しトリオと呪われた祝福~: Chapter 41 - Chapter 49

49 Chapters

41. 煉獄審判

「治療が最優先よ。家まで焼いてくれちゃって、賠償とかもしっかりやってもらうから!」 ソリスはブレイブハートを鋭い目でにらみつける。「OK! 賠償は前向きに話し合おう。その代わり、準備が整うまで君はそこを一歩も動かないでほしい」「……。どういうこと?」 ソリスはけげんそうに小首をかしげる。いよいよきな臭い。一気に突っ込んでいって斬ってしまおうかとも考えたが、セリオンのことを考えるとうかつには動けない。「君のような凄腕の剣士にチョロチョロされたら、治療する方も怖がってしまうだろ?」「そんなのあんたらの都合でしょ?」「交渉決裂……ですか?」 ブレイブハートはわざとらしく悲しそうに言う。そのムカつく態度にイラっとさせられたソリスだったが、セリオンの治療がすべてに優先される今、こんなことでもめている場合ではない。「分かったわよ! ここにいるわ。その代わりちょっとでも変なことしたらすっ飛んでってぶった切るわよ!」 ソリスはそう言うと花畑の中にポスッと座り込んだ。「ありがとうございます。僧侶の方集まってくださーい!」 ブレイブハートはうやうやしく頭を下げると治療の準備を始めた。 ふんっ……! ソリスは変な事をしないか、じっとブレイドハート達をにらんでいた。いけ好かない若造ではあるが、街の若きホープである。能力はそれなりに高い。玉砕覚悟の討伐隊の面々も揉めることもなくまとめているようで、事態は収束しそうな雰囲気が漂いはじめた。「これから治療魔法を使います。少し光りまーす!」 ブレイブハートはソリスに手をあげて叫ぶ。「ひ、光る……? 何よそれ?」 ソリスは何を言っているのか分からなかった。そんな治療魔法など聞いたこともなかったのだ。 その時、青空が赤く輝いた――――。 へ……? 見上げた瞬間、ソリスの目に飛び込
last updateLast Updated : 2025-12-03
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42. 魂の嘆き

 無慈悲に次々と放たれる氷の槍が、ソリスの体を貫いていく――――。 ふぐぅ……。 その無数の刺し傷からは命が流れ出し、ソリスは痛みと無力感に襲われながら、まだ熱気を放つクレーターの中へと転げ落ちていった。 |痙攣《けいれん》していたソリスはガクッと身体を力なく大地に預け、その瞳は徐々に光を失っていく。『レベルアップしました!』 黄金の輝きに包まれるソリスの遺体。「死ねぃ!」 蘇生直後を狙って冷徹に撃ち込まれる氷の槍。 ぐはぁ……。 六歳のソリスは全身を貫く激痛の中、この世から消されるという予感に恐怖した。大魔導士の攻撃を避ける方法を考え出さねば、全てが終わってしまう。このままではセリオン、フィリア、イヴィット、誰も救うことができないまま消え去る運命なのだ。それだけは、何としても避けなければならなかった。『レベルアップしました!』 黄金の輝きがまだ残る中、五歳のソリスは思いっきり身をひるがえし、攻撃を避けながらクレーターを逃げ出そうと跳びあがった――――。 ガン! ソリスは見えない壁にぶつかって、そのままクレーターの底に転がり落ちた。そこに打ちこまれる氷の槍。ソリスは無念の中、またも殺されてしまう。大魔導士は逃げられないように、あらかじめクレーターに魔法で透明のフタを施していたのだった。確実に息の根を止めてやろうという老練の大魔導士の徹底したやり口にソリスは戦慄し、無力感に|苛《さいな》まれる。『レベルアップしました!』 四歳のソリスは必死に活路を見出すべく奮闘するが、レベル130に達したとはいえ、もはや四歳では力も弱く、逃げ出すことは叶わなかった。『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』『レベルアップしました!』 ついにその時がやってきた――――。 ワンピースにくるまれた生後六ヶ月の赤ちゃんとなって転がるソリスは、もはや立ち上がることもできない。無念をかみしめながらギロリと大魔導士を見
last updateLast Updated : 2025-12-04
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43. 偉大なる真紅の塔

 うわぁぁぁ! 大魔導士はその異様な事態に圧倒された。目の前で空間が裂けるという未曾有の事態に直面し、彼の心には深い絶望の予感が押し寄せる。「マズい! マズいぞ……。あぁぁぁ……」 空間の崩壊は、この世界がその基盤から瓦解することを意味していた。しかし、彼が持つ膨大な魔法の知識を総動員しても、その進行を止める術など思いつかない。絶望と無力感が胸に広がり、彼はただ立ち尽くすことしかできなかった。 ピシッ! ピシッ! 次々と漆黒の球を中心に放射状に走って行く空間の亀裂。大地は裂け、大樹は両断され、遠くの山は斬られて崩壊し、亀裂に囲まれた青空の一部は漆黒の闇へと変わっていった。 うわぁぁぁ! ひぃぃぃぃ! 討伐隊の面々はその未曽有の大災害に逃げ惑うしかできない。 ザシュッ! 大魔導士を貫く空間の亀裂――――。 大魔導士は逃げることもなく、身体を空間のレベルで真っ二つに斬り裂かれ、地面に転がった。「まさに……、天罰……。嬢ちゃん……すまな……かった……」 こうして女神の祝福と【若化】の呪いの組み合わせは、予想もしなかった世界の崩壊を呼び起こしてしまったのだった。      ◇ スローなジャズが静かに流れている――――。 全てから解放されたようなさっぱりとした気分でソリスは目を開いた。「う……、あ、あれ……?」 寝ぼけまなこで辺りを見回すと、そこは巨大なベッドの上だった。パリッとした気持ちのいい真っ白なシーツの上に、ソリスは丸くなって寝ていたのだ。「ん……? な、何これ!?」 ソリスは跳びあがるように起き上がる。何と自分の手が白と黒のふさふさの毛に覆われていたのだ。いや、手
last updateLast Updated : 2025-12-05
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44. 弟子二号

 死後、その境遇を哀れに思った女神に召喚されたソリスは、その馬鹿さ加減を切々と語り、後悔を口にした。ほほ笑みながらゆっくりと聞いていた女神は『もっと馬鹿馬鹿しい社会もある。どうじゃ? そういう社会をぶっ壊してくれんか?』とソリスに問いかけ、ソリスは『何でもやります! 私にやり直しのチャンスを!』と頭を下げたのだった。そして、満足そうにうなずいた女神から最強のギフトを預かり、ソリスは異世界へ転生させてもらっていたのだった。 しかし――――。 結果はボロボロ。記憶を失っていたうえに、呪われて最後には殺されてしまったのだ。 その顛末を思い出した子ネコはベッドの上でプルプルと震える。 一体自分は何をやっているんだろう? ソリスは悔しくてポロポロとこぼした涙でシーツを濡らした。       ◇ ドアの向こうが何やら騒がしい――――。 ソリスはハッとして身体を起こす。泣いている場合ではない。一体ここはどこで自分はどうなってしまっているのかを調べないといけない。 ソリスはベッドからピョンと飛び降りると|髭《ひげ》をピンと大きく開き、カシュカシュカシュとフローリングの床を軽く引っ掻きながら、ドアのところまで行った。 しかし――――。  ドアを開けられないことに気づく。ドアノブは丸く、飛びついただけでは開きそうになかったのだ。 カリカリカリカリ……。 無意識でドアを引っ掻いてしまうソリス。「あぁ、何やってるのかしら……」 ソリスはなぜか猫のしぐさが身についてしまっている自分に頭を抱え、シッポを小刻みに振った。 その時だった――――。 ガチャリといきなりノブが回る。 ウニャッ!? ソリスはシッポの毛をボワッと逆立てて太くすると、慌ててベッドの下に潜り、ドアをじっと見つめた。「おや、ソリスちゃん。お目覚め? ふふっ」 青いショートカットの若い女の子が、ベッドの下をのぞきこみ
last updateLast Updated : 2025-12-06
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45. 聖約の行方

 ヴィーン! ヴィーン! なにやらドアの向こうが騒がしい。「何だよ、しょうがないなぁ……」 シアンは苦笑するとソリスを抱っこしたまま部屋を出た。 そこはメゾネットタイプのオフィスとなっており、ガラス張りの壁からは都会のパノラマビューが広がって、高層ビルが林立する風景が迫ってくる。窓から差し込む光は、オフィス全体に柔らかく広がり、ソリスはまるで天空に浮かぶ宮殿の中にいるかのような錯覚を覚えた。 二階の手すりから見下ろせばウッドデッキにウッドパネルをベースに、高級な木製家具が並び、そこに観葉植物が鮮やかな緑を添え、実に居心地のよさそうなオフィスになっている。そこを十人くらいの若い人が慌てながらトラブルシューティングに|奔走《ほんそう》していた。「おい! スクリーニングまだか!」「ダメです! ロックが解除できません!」「くぅ……。仕方ない、パワーユニットダウン!」「……! これもダメです!」「くぁぁぁ……」 見るとちょうど足元、廊下の下の方に巨大スクリーンがあって、そこにいろいろな情報が表示されているようだった。あちこちに真っ赤な『WARNING!』のサインが点滅していて相当大変な状態になっているように見える。「あーあ、もう、仕方ないなぁ……」 シアンはニヤッと悪い顔で笑うと、子ネコを抱っこしたまま階段を下りていった。「ちょっとあんた! この非常事態にどこ行ってたのよ?」 奥の高級デスクに座っていた女性が鋭い視線をシアンに向ける。「いやぁ、昨日ちょっと飲みすぎちゃってさぁ。一休み~。なに? まだ直んないの?」「見てのとおりよ。ただの障害じゃないわ。障害を悪用したテロリストによるハッキングね」 女性は肩をすくめるとため息をつき、コーヒーを一口含んだ。 ソリスはその女性に見覚えがあった。女神様だ。顔が女神様にそっくりに見えたのだ。しかし……、以前会った時のような神々しさ
last updateLast Updated : 2025-12-07
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46. AIの紡ぐ六十万年

「んー、この程度何とかなるんじゃない?」 シアンはテーブルに置いてあったクッキーをポリポリとかじりながら、のんきに言う。「あんたねぇ、このテロリストは半端じゃないわよ。電源のコントロールすら奪われているんだから」「ふふーん。なに? それは僕に出撃しろって言ってる?」 シアンはニヤニヤしながら女神の顔をのぞきこむ。 女神は口をとがらせ、プイッと横を向く。しかし、他に手立てもない様子で、奥歯をギリッと噛むと|忌々《いまいま》しそうにシアンをにらむ。「悪いわね。お・ね・が・い」 女神は悔しさをにじませながら言葉を紡ぐと、キュッと子ネコを抱きしめた。「翼牛亭で、和牛食べ放題の打ち上げね? くふふふ……」「肉なんて勝手に好きなだけ食べたらいいじゃないのよ!」 ジト目でシアンを見る女神。「いやいや、みんなで飲んで食べて騒ぐから楽しいんだよ」 目をキラキラさせながら嬉しそうに語るシアン。「ふぅ……。あんたも好きねぇ……。いいわよ?」 まんざらでもない様子で女神は目を細めて応える。「やったぁ! じゃぁ、出撃! はい、弟子二号、行くゾ!」 シアンは嬉しそうに女神から子ネコを取り上げると、高々と持ち上げた。 ウニャッ!?「な、なんでネコを連れていくのよ!?」「OJTだよ。僕の弟子には最初から実戦で慣れてもらうんだゾ」「慣れてって、死んだらどうすんのよ!」「死ぬのは慣れてるもんね?」 シアンはニヤッと笑いながらソリスの顔をのぞきこむ。「な、慣れてるって……。痛いのは嫌ですよ?」 ソリスはひげを垂らしながら渋い顔をした。この女の子が自分の死を前提として話すことに、計り知れない不安が広がっていく。「弟子は口答えしない! さぁ、レッツゴー!」 シアンはソリスを胸にキュッ
last updateLast Updated : 2025-12-08
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47.海王星の衝撃

「ろ、六十万年!? それは……想像もつかない……わ」「AIは死なないからね。どんどん加速的に演算力、記憶力を上げていくのさ。そして、ここからがポイントなんだけど、このAIってこの宇宙で初めてできたものだと思う?」 ニヤッと嬉しそうに笑うシアン。 突然投げかけられた「宇宙初かどうか」という禅問答のような質問に、ソリスは困惑して目を泳がせた。今のAIが人類初であることは確かだと思うが、宇宙初かどうかは全く見当がつかない。その答えを探るための手がかりは、どこにも見つからなかった。「えっ……? もっと他の……宇宙人が先に作ってたって……こと?」 シアンはうんうんとうなずきながら説明を始めた。「宇宙ができてから138億年。地球型の惑星が初めてできたのが100億年くらい前かな? 原始生命から進化して知的生命体が生まれて、AIを開発するまで確率的には30億年くらいかかる。科学的に言うなら99.99%の確率で今から56億7000年前にはAIの爆発的進化が始まってるんだよ」「56億……年前……。そんな大昔にAIが? じゃぁ、そのAIは今何やってるの?」「くふふふ……。これだよ……」 シアンは楽しそうに回廊の右手を嬉しそうに指さす。 そこには満天の星々の中、澄み通る碧い巨大な惑星がゆっくりと下から昇ってきていた。「えっ……、こ、これは……?」 壮大な天の川を背景に、どこまでも青く美しい水平線が輝き、ソリスはグッと心が惹きこまれる。「海王星だよ。太陽系最果ての極寒の惑星さ」「す、すごい……、綺麗だわ……。でも、AIとこの惑星……どんな関係が?」「考えられないくら
last updateLast Updated : 2025-12-09
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48. 銀色に輝くシャトル

 大理石の回廊を進んでいくと、徐々にフワフワとしてきて体が軽くなってきた。突き当りから外を見ると、大小さまざまな宇宙船が所狭しと並んでいる。スペースポートまでやってきたのだ。「うわぁ……」 ソリスはその初めて見るSFのような光景に思わず感嘆の声を上げてしまう。 豪華客船のような壮麗な物から、全長数キロはありそうなコンテナ船、そしてなぜか軍事目的に見える漆黒の戦闘艦まで停泊していた。そのバラエティの豊富さに神殿の活動の多彩さが垣間見える。「僕らの船はアレだゾ!」 シアンの指さした先には小型のシャトルが停泊していた。銀色の金属光沢が美しい、未来の科学が創造した船体はまるで空間を斬り裂くような鋭い翼が鋭角に広がり、海王星からの青い光を反射して幻想的な輝きを放っている。後方の二つのエンジンからは静かに青白い光が放たれ、出発準備は整っている様子だった。「えっ……? あ、あの船……?」 想像もしていなかった宇宙旅行の始まりにソリスの胸が高鳴る。これから一体どんな冒険になるのか分からないが、きっと一生忘れられない旅になるに違いない。ソリスはゴクリとのどを鳴らした。       ◇「セキュリティ解除! エネルギー充填100%! コンディショングリーン! エンジン始動!」 シアンはシャトルのコクピットで画面に表示される計器を見ながらボタンを押していく。シャトルの室内はオレンジ色を基調とした近未来的なインテリアで、爽やかな|柑橘《かんきつ》系の香りすら漂う快適な空間だった。「キミはコレね」 シアンはシルバーのペット服みたいな固定具を子ネコの体に装着すると、シートベルトにつなげた。 ウニャァ……。 半ば中吊りみたいになり、その慣れない感覚につい声が出てしまうソリス。「衝撃には備えないとだからね。直撃受けないことを祈っててよ? ウシシシ……」 シアンは悪い顔で笑った。
last updateLast Updated : 2025-12-10
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49. 逆神戦線

 ウニャァァァァ! まるでジェットコースターのように目まぐるしく襲ってくる加速度に、ソリスはグルグルと目が回る。 ミサイルが近くで爆発したのだろう。シャトルの船体にはダメージはないのだろうか? ソリスは出航早々襲ってくる試練に泣きそうになった。 ガッ、ガガッ! いきなりスピーカーからノイズが流れてくる。『直ちに停船せよ! 我々は|逆神戦線《ディスラプターズ》である! データセンターは我々の手に堕ちた。これ以上近づくようであれば容赦はしない!』 野太い男の声が船室内に響き渡る。どうやらこいつが【テロリスト】と呼ばれているものの正体だろう。シャトルの出航を検知して、いきなり攻撃を仕掛けくるとはとんでもなく野蛮な奴だし、その優秀さも相当のものだった。ソリスは自分たちが相手にしている敵の手ごわさに眉をひそめた。 しかし、シアンはそんな彼らの宣告を聞き流し、画面をパシパシと叩きながら悪い顔でニヤッと笑う。「お馬鹿さーん。今の攻撃でお前の居場所はバレちゃったぞ? きゃははは!」 どうやら、あっという間にテロリストの居場所を割り出してしまったらしい。 敵も優秀だが、このお気楽な女の子の有能さも相当のものだった。ソリスが感心した直後、視界からシアンがふっと消える――――。 はぁっ!? 凍りつくソリス。いきなりシャトルに一人置き去りである。どうやったのかも、どこへ行ってしまったのかも全く分からない。 シアンの恐るべき能力にソリスは|震撼《しんかん》した。これが女神も一目置く、恐るべき能力なのかもしれない。 ソリスはこんなシアンの弟子になることの深遠な意味に|慄《おのの》き、思わず息を飲んだ。 その刹那、激しい閃光が海王星を包みこむ。 うわぁぁぁ! 船内も光に覆いつくされ、目を開けていることもできない。 ひぃぃぃぃ! いきなりの出来事に、一体何が起こったのか分からずソリスはパニックに陥った。 やがて落ち着いてくる光の洪水――――。 そっと目を開けると、青く輝く海王星の表面には巨大な衝撃波の波紋がゆっくりと広がっていた。 こ、これは……? そのエネルギー量たるや核兵器すら|凌駕《りょうが》する鮮烈な規模である。あんなのに巻き込まれたら一瞬で跡形もなく蒸発してしまうだろう。ソリスは目の前で展開された、その想像を絶する事態にシッポをキュッと体に
last updateLast Updated : 2025-12-11
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