Semua Bab 黒薔薇の魔女~さよなら皆さん。今宵、私はここを出て行きます: Bab 51 - Bab 53

53 Bab

50 ※殺戮の幕開け ⑤ (残虐シーン注意)

「あら? ジークハルト様……私を魔女と呼ぶのはもうやめたのですか?」血に飢えた狼の背中を撫でながらジークハルトを見た。「そ、そうだよ。君は魔女なんかじゃない。僕の愛する婚約者のフィーネだよ」青白い顔に無理に笑みを浮かべるジークハルト。彼の手のひらを返したかのような態度に、途端に叔父達から非難の声が上がる。「ジークハルト! フィーネに媚びを売って自分だけ助かるつもりなの!?」「酷いです! 私を愛していると何度も言って下さったではありませんか!」「貴様が一番フィーネを嫌悪していただろうが!」「うるさい! 黙れ! フィーネの両親の命を奪い、この城と財産を奪ったのはお前たちアドラー家だろう!? 俺は無関係だ!」そしてそこから狼と骸骨の集団を前に、4人の激しい口論が始まった。本当に人間と言う者は、なんと醜いエゴの塊なのだろう。私は半ば呆れて口論を続ける叔父達とジークハルトを見つめていたが……ついにジークハルトが叔父達を一喝した。「うるさい! お前たちのいざこざに俺を巻き込むな!」そしてさらに強張った笑みを張りつかせながら私を見る。「フィーネ。やっぱヘルマよりフィーネの方がずっと魅力的だ。君を愛している……。今までの僕はどうかしていたんだよ。だから……僕だけはどうか見逃してくれないだろうか……?」もうこれ以上ジークハルトの戯言を聞いていたくは無かった。「ジークハルト様」「な、何だい?」その狼狽ぶりから未だに私に対する嫌悪感を持っているのは明らかだった。「……本当に私をまだ愛していらっしゃるのですか?」「勿論だよ!」即答するジークハルト。「嘘よ! そう言って1人だけ助かろうとしているのよ!」ヘルマが叫ぶ。「うるさい! 黙れ!」パーン!ついにジークハルトはヘルマに平手打ちした。「ジ、ジークハルト様……?」ヘルマは頬を押さえながらジークハルトを見る。「お前らいい加減にしろ! 俺を巻き込むな!」ジークハルトは激怒すると、再び私を見つめて笑みを浮かべる。本当に……私は人を見る目が無かった。こんな男の何所が良かったのだろう?「ジークハルト様……先程貴方は私を愛していると仰いましたね? 本当ですか?」「本当に決まっているじゃないか……」震えながら返事をしている様子が手に取る様に分った。「そうですか……。ですが……私はもう貴方を
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-10
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51 ※殺戮の幕開け ⑥ (残虐シーン注意)

「ギャアアアア―――ッ!」部屋の中にはヘルマの断末魔の叫びが響き渡っている。しかし2匹の狼達はヘルマの絶叫を物ともせずに身体の上にのしかかり喰い散らかしてく。部屋の中はますます血の匂いが濃くなっていく。「ウ、ウゲッ!」真っ青だった叔父が突如体を背けて嘔吐している。自分の娘が生きながら喰われてる様はさぞかし気持ち悪くなったのだろう。「……」やがてヘルマのうめき声すら聞こえなくなった。ヘルマの身体は狼の下敷きになっているのでどのような状況になっているかは私からは見えなかったが、もう殆ど喰い散らかされているに違いない。部屋の中は狼が血をすする音と、咀嚼音だけが響き渡る。そして残りの狼たちは口からヨダレをダラダラと垂らしながら怯える3人を睨み付けている。もはや狼たちにとっては叔父達は単なる餌としての認識しかないのだろう。「ガウッ!!」ついに食事を終えた2匹の狼は顔を上げて後ろへ下がった。するとそこには血だまりの中にヘルマの骨と化したものが転がっていた、まだあちこちには肉片やヘルマの着ていた服の切れ端が落ちている。するとそれを目にした途端、叔母が叫び出し……大声で笑いだした。「あぁ……う、嘘よ……ぉっ! こんなの嘘だわぁ……ッ! アハハハハハ…ッ!」「く、狂った……!」ジークハルトが叔母を見て叫んだ。「キャハハハハハハハッ! アーハッハッハッ……ッ!」髪を振り乱し、天井を仰ぎながら笑う姿は狂女そのものだった。でもそれは無理ないことだろう。自分の娘が生きながら狼に喰われ、さらに自分達も同じ目にこれから遭わされるのだから狂うのは当然かもしれない。「アハハハハハハハハッ! ヒーヒッヒッヒッ!」狂った叔母の笑い声に触発されてか、今までお預けを食らっていた2匹の狼が叔母に襲い掛かった。「ガルルルルルルルッ!」しかし、狂った人間は痛みも感じないのだろうか? 叔母は血しぶきを上げながら狼たちに腕や足を喰いちぎられているのに悲鳴を上げずに笑い続けていた。その光景はまさに地獄絵図だ。叔父もジークハルトもなすすべも無く叔母が無残に喰われていく様を呆然と見ている。彼等にはもう逃げる気力すら残されていないのだろう。そこで私は骸骨たちに命じた。「貴方達はこの城の宝を全てかき集めて来なさい」骸骨たちは無言で頷くとカタカタと骨を鳴らしながら出ていく。叔母は相変わらず
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-11
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52 ※殺戮の幕開け ⑦ (残虐シーン注意)

「フィーネッ! き、貴様……。この悪魔! よくもパメラとバルバラを!」叔父は叫ぶと私を睨みつけてきた。「その台詞を叔父様が言うのですか? 私が何も知らないとでも? 叔父様は人を雇ってお父様とお母様を殺しましたよね? 本当なら私も一緒に乗る筈だった馬車に細工をして」「な、何だって!? 何故その話をお前が知っているのだ! まさかジークハルト! お前が喋ったのか!?」叔父は血走った目でジークハルトを振り返った。「そんな話俺がするはずはないだろう!」ジークハルトは髪を振り乱しながら叔父に反論する。「大体あんたがあの魔女を殺し損ねたからこのような目に遭ったのだろう! あの時、本当に部屋に殺し屋を差し向けたのか!?」「あの時……?」一体何のことだろう?「ああ! 確かに殺し屋を雇った! なのにフィーネは死んでいなかった! 代わりに殺し屋が姿を消していた……そうか! お前が返り討ちにしたのだな!?」叔父が私を指さす。「私には何のことか分りませんが……一つだけ分りました。つまり、あなた方は何度も私を殺そうとしてきたと言うことがね……」私は狼の背にそっと触れた。「もう話はここまででいいでしょう? この子たちもいい加減飢えを満たしたいでしょうし」まだお預けをくらっている4匹の狼たちは先程から威嚇の唸り声をあげ、耳まで避けた口からは牙が光り、口元からは涎がダラダラと垂れている。「ヒ……」叔父が真っ青な顔で震えた。「魔女……我々も生きながら狼の餌にするつもりか……?」ジークハルトは怒りと激しい恐怖の為か、すっかり人相が変わってしまった姿で尋ねる。「ええ。当然ではありませんか。私の受けた痛みや苦しみを、その身体で味わいながら死んで逝って下さいな」ニッコリ笑う。するとジークハルトは不敵な笑みを浮かべた。「ハハハ……本当に貴様は……身も心も醜い魔女に成り下がったのだな……」「そうでしょうか? ジークハルト様、貴方の方が余程私の目には身も心も醜く見えますが?」するとジークハルトは叫んだ。「黙れ魔女! 貴様の思惑通り死んでなるものか! 狼に生きながら喰われる位なら……自ら命を絶つ!」言うや否や腰にさしていた剣を抜き、自分の喉元を切りつけようとした瞬間――「あなた達! 行きなさい!」私は4匹の狼に命じた。すると狼達は床を蹴り、一瞬でジークハル
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