初めて美鈴の通う中学校の中を歩いてみたが、…当然と言えば当然だが女しかいない。 クラスの出し物を見に行けば、どうやら女子校でそれが適応されるのかは知らないが文化祭のド定番のメイドカフェだった。 美鈴が執事の恰好をしていたからてっきり執事とメイド両方いるカフェかと思ったら、優兎と美鈴しか執事の恰好をしていなかった。 大地がここは天国かと幸せそうにして、それに俺達が揃って苦笑していると。クラスの女生徒の一人が美鈴に近寄り、実はメイド服もあると問答無用で教室の外へと連れて行った。 暫くして戻ってきたが…。俺達は全員で顔を顰めた。 いや。可愛いは可愛いんだ。だが…。 「鈴。執事の方に着替えようか。そのメイド服、とっても似合ってる。似合っててとても可愛い。可愛いけどヤバいから着替えよう?」 「うん。僕もそう思う。制服でも今はヤバい気がするから、執事服が良いと思う」 双子が必死だ。だがその意見は俺達全員の総意だ。似合い過ぎててその恰好で校内を歩いたら確実に男の餌食になる。 男が怖い美鈴がそんな目にあったら…。それは絶対に回避だ。 双子が訴え続けると美鈴は頷いて教室を出た。 美鈴が元の執事服を着て戻ってくると同時に、 「美鈴ー?来たわよー?」 佳織母さんと親父がクラスに入って来た。その後ろには弟達もいる。 「わわっ、本当に皆で来たんだ…」 かぁーっと頬を赤らめる。気持ちは分からなくないな。 こういう学校行事って身内が来ると何でか気恥ずかしくなるんだよな。 「で、でも、嬉しい、よ?あり、が、とう…」 …うっ。…可愛いな。 俯き照れながらも、きちんと礼を言う美鈴に、堪らなくなった馬鹿三人が座っていた机を叩き、双子は美鈴に抱き着き、その隙間を縫うように旭と三つ子が抱き着く。 そんな息子達を弾き飛ばして、佳織母さんが美鈴を全力で愛でた。 「……イケメンパラダイス?」 「まぁ、間違いではない、かな?」 「ふふっ。王子、かーわいー」 「本当ですわね」 「なんだかんだで皆、美鈴ちゃんしか見えてないよね」 女子三人の呟きに慣れた突っ込みを入れた優兎。…優兎、女子校に馴染み過ぎてないか? 格好は執事服のおかげで男に見えるが、女に対するその切り返し。兄貴分として俺は少し不安になるぞ。 俺達は暫く美鈴と話していたが、気付けばクラスの中を覗き込も
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