乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも、私男性恐怖症なんですけど…。

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last updateآخر تحديث : 2026-04-29
بواسطة:  三木猫مكتمل
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現代日本風乙女ゲーム『輝け青春☆エイト学園高等部』通称『エイト学園』の世界に転生してしまった佐藤美鈴。 これから沢山のイケメンとの出会いがあると美鈴は震えあがっていた。 それは嬉しいから、ではなく。 美鈴がとある理由から『男性恐怖症』を持っていたからだった。 美鈴は転生を理解した瞬間から、イケメン達との出会いを避けるべく奮闘する。だが、その結果は散々で…。 とは言え、美鈴だってただただ指を咥えている訳ではない。 まずは自分に出来る事からやっていこうっ! と自分の運命を変えるべく一歩を足を踏み出す。 これは様々な出会いと経験を経て、大きな愛を『思い出す』美鈴の成長ストーリーである。

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الفصل الأول

第一章 幼児編 第一話 前世との再会

관성의 10월 날씨는 여전히 덥고 아침과 저녁에만 늦가을의 시원함을 느낄 수 있다.

하예정은 아침 일찍 일어나 언니네 세 식구에게 아침 식사를 차려준 뒤 주민등록증을 챙겨 조용히 떠났다.

"오늘부터 우리 더치페이로 해, 생활비든, 주택 대출이든, 자동차 대출이든 모두 더치페이로 해! 여동생도 우리 집에 얹혀사니 절반쯤을 내놓으라고 해, 한 달에 30여만 원을 주면 뭐 해? 공짜로 먹고사는 거랑 뭐가 다른데? ”

어젯밤 언니와 형부가 다퉜을 때 그녀가 형부에게 들은 말이다.

언니 집에서 나가야 해!

하지만 언니를 걱정시키지 않으려면 방법은 단 하나, 누군가에게 시집을 가는 것뿐....

예정은 비록 남친도 하나 없지만, 단기간에 시집을 가기 위하여 우연히 구한 적이 있는 전씨 할머니의 부탁을 듣고 결혼이 어렵다는 큰 손자 전태윤에게 시집을 가기로 했다.

20분 후, 그녀는 구청 입구에서 내렸다.

”예정아.”

차에서 내린 그녀은 익숙한 목소리를 들었는데 전씨 할머니셨다.

”전 할머니.”

빠른 걸음으로 다가간 예정은 전씨 할머니 옆에 서 있는 키가 크고 차가워 보이는 한 남자에게 눈길이 끌렸는데, 바로 그녀의 결혼 대상인 전태윤이 아닐까 싶다.

가까이 다가간 그녀는 태윤의 모습을 보고 놀라움을 금치 못했다.

전씨 할머니의 말에 따르면 큰 손자인 태윤은 서른이 다 되도록 여자 친구 하나 없어 자신을 크게 걱정시킨다고 했었다. 예정은 아마도 매우 못생긴 남자이리라 추측했었다.

들은데 의하면 어느 큰 그룹의 경영자로 수입도 아주 높다고 하였기 때문이다. 지금 직접 만나보고 나서야 자신이 오해하고 있다는 것을 알게 됐다.

그는 잘생긴 얼굴에 차가워 보이는 성격으로, 전씨 할머니 옆에 서서 어두운 얼굴로 마치 낯선 사람 접근 금지라고 말하는 것 같았다.

시선을 살짝 돌려 보니, 멀지 않은 곳에 검은색 승용차가 한대 서 있었다. 다행히도 억대의 고급차는 아닌 보통 수준의 자가용이었다. 이를 본 예정은 그녀와 태윤의 거리가 그리 멀지 않다고 느껴졌다.

그녀는 옛 동창인 친구와 함께 관성 중학교 입구에 서점을 하나 열었다.

또한 여가 시간에 수공으로 만든 작은 물건들을 온라인에 판매하기도 하는데, 판매량이 꽤 괜찮아 월수입은 거의 삼백만 이상으로 되고 있다. 관성에서 월 3백만 원이면 경영진 계층에 들어갈 수 있다고도 볼 수 있다. 그리하여 매달 언니에게 90만 원 정도의 생활비를 주었다.

예정은 미리 언니한테 60만 원은 저축하고 그 나머지만 형부한테 주라고 하여 형부는 그녀의 수입에 대하여 잘 모르는 편이다.

"예정아, 이게 바로 나의 큰 손자 태윤이야, 서른 살에도 팔리지 않는 노총각이고.... 좀 차가워도 뭐 세심하고 사람 돌볼 줄은 아니 걱정하지 마. 우리 이제 서로 알고 지낸 지 석 달이 다 되었네? 또 내 목숨을 구해주었고.... 그러니 할머니 믿어, 나쁜 손자를 주지는 않을 테니.”

태윤은 할머니가 자신에 대하여 묘사하는 말을 듣고 예정을 한 눈 흘겨보았다, 눈빛은 차갑지만 달리 말을 하지는 않았다. 아마 할머니한테 이러한 말을 너무 많이 들어 이젠 귀에 들어가지도 않는 것 같았다.

예정은 전씨 할머니가 아들만 셋이 있고, 또 세 아들은 각각 세 명의 손자를 낳아 모두 아홉 명의 손자를 두고 있는 것을 알고 있다. 유독 손녀가 없었기 때문에 그녀를 손녀로 보고 있는 것도 알고 있다.

예정은 얼굴이 벌겋게 달아올랐지만 그래도 당당하게 태윤에게 오른손을 내밀며 자신을 소개했다.

"전태윤 씨 안녕하세요, 저는 하예정이라고 해요."

날카로운 눈빛으로 그녀를 머리부터 발끝까지, 또 발끝부터 머리까지 훑어 보던 태윤은 할머니의 가벼운 기침소리에 비로소 오른손을 내밀어 그녀와 악수를 나눴다.

“전태윤.”

태윤은 왼손을 들어 시계를 들여다보더니 그녀에게 말했다.

"바쁘니 얼른 끝내."

그녀는 그에 그저 조용히 응하고 답한다.

"너희 둘은 빨리 들어가서 혼인 신고나 하여라. 나는 여기서 기다리고 있을게."

전씨 할머니께서 재촉하듯 말했다.

"할머니, 차에서 기다려요, 밖이 너무 더운 것 같아요."

태윤은 말하면서 할머니를 부축하며 차 쪽으로 돌아갔다.

그녀는 그의 이러한 행동을 보면서 비로소 전씨 할머니의 말을 믿게 되었다. 태윤은 차가워도 배려를 할 줄 아는 남자구나.

비록 아직은 서먹서먹한 관계지만, 전씨 할머니의 말에 의하면 태윤은 대출 없이 주택을 구입하였다고 한다. 결혼을 하면 언니 집에서 이사할 수 있고, 언니도 이제 안심하고 더는 형부와 싸울 일이 없겠지....

그녀에게 이 결혼은 단지 계약 결혼일 뿐이었다.

곧 태윤은 예정의 앞으로 다가왔다.

"가자"

그녀는 그저 응하고 말없이 그를 따라 민원 부서로 들어갔다.

태윤은 예정에게 확인 시키려는 듯 말했다.

"하예정씨, 이 결혼 원하지 않으면 지금이라도 후회해도 돼. 우리 할머니가 뭐라고 말씀하시든지 신경 쓰지 않아도 괜찮아, 결혼은 결코 작은 일이 아니야, 장난치면 안 되는 거야."

태윤은 내심 그녀가 후회하기를 바라는 것 같았다.

한 번 만난 여자와 결혼할 생각이 전혀 없었기 때문이다.
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前からめっちゃ好きで、他のアプリから来ました(^-^)
2026-01-05 06:33:36
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第一章 幼児編 第一話 前世との再会
「どうしてこうなった…」 机の上に置いた鏡と向かい合い、自分のやたら整った顔から零れた溜息混じりの呟きは宙に消えた。 この世に生を受けて5年目。でもって明日六歳の誕生日を迎える今、私は覚醒した。 いや、こんな言い方するとおかしいよね。 正しくは『思い出した』だ。 でもね、あのね。一つ言わせて欲しい。 私だってこんな状況思いもよらなかったよ。 だってさ?誰が思う? 生まれ変わったら、前世でプレイしていた乙女ゲームのヒロインになっているなんて。 はぁ…とまた溜息をついて、私はぼんやりと前世の事を思い出す。 前世の私は所謂隠れオタって奴だった。 外では普通に三十路に近い何処にでもいるであろうOLに擬態し、家ではネットサーフィンをおやつに乙女ゲームを主食として生きてきた本もゲームも美味しく頂ける活字中毒者。 二次創作や薄い本も嫌いじゃない。ううん、この言い方は卑怯だね。大好物です。常に美味しく摂取してきました。腐女子って言葉を正しい意味で私に与えられた称号として意識していた。 しかし、前世の私はすこぶる健康体だったし、まぁ脳内はある意味異常者かもしれないけどそれはそれなりに擬態してきた為、世間的にも悪い印象は与えていないはず。 そんな私は何故死んだのか。 これが、怖い話で家に押し入られたストーカーに刺されのだ。 刺された瞬間のあの男の顔は生まれ変わった今でも瞼の裏に焼き付いて忘れられない。さっきまで忘れてたじゃんって突っ込みはなしの方向で。 そして、何よりも気がかりがある。部屋に残った腐の産物、黒歴史を誰かが片したのかと思うと私は新しい今の人生を投げ出したくなるくらい恥ずかしい。羞恥で死ねる。 もう、どっちを後悔していいのやら…。 ……。 いやいや。落ち着け私。 話が盛大にそれている。 前世の私の話は今は置いておくとして、問題なのは前世でプレイしたそこそこ気に入っていた乙女ゲームの世界に生まれ代わっていたって事だ。 こういうのってさ?普通はさ? 悪役令嬢、とか、学校一人気のクラスメート、とかさ? そういうヒロインのライバル的な悪い立ち位置とか一切関係ない脇役とか、所謂ヒロイン以外の立場に生まれ変わってさ?運命なんて変えてやるっ!!とか言って盛り上がっていくのが常套句って奴じゃ
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第二話① 白鳥一家との出会い
「美鈴ーっ、出掛けるわよーっ」 玄関から名前を呼ばれ私は急いでお出かけの準備をする。 今日は日曜日。前々からこの日はママと二人で遊びに行くと約束していた。 その為にママは多少無理をして仕事を終わらせてくれた。 正直中身が現世の年齢を加算して三十オーバー女としては【そこまで無理しなくてもいいのに】と自分の母親に対して姉のような気持ちになってしまうのだが。 ママは26歳。前世の私の年齢より若いのだ。まだ遊ぼうと思えば遊べる年なのに…。 とは言え今日は私の六歳の誕生日。 ママがこうやって休みを取ってくれて、遊びに連れて行ってくれる事自体は素直にとても嬉しいのだ。 体が幼いと、心も幼くなるのかな? どこかうきうきと浮かれてる自分もいるのだから、どうしようもないなと思う。 「美鈴ーっ?」 ぼんやり考えていると、今度は少し心配そうな声で名を呼ばれて、私は慌てて返事をした。 白のワンピースに大きな麦わら帽子。それと愛用のピンク色の鞄にハンカチ、ティッシュ、もしもの時の絆創膏と水の入ったミニサイズのペットボトルを入れて私は部屋を出てママが待つ玄関へと走った。 そんな私をママは満面の笑みで迎えてくれて、頭を撫でてくれる。 ふわあ…ママ、綺麗…。 何時も締め切り間際のボロボロ姿を見慣れてしまったせいか、ママのちゃんとした姿は女の私でも眼福である。 ストレートの金髪に似合う白い大きな帽子。そして私とお揃いの白のワンピース。私のは膝丈だけど、ママのはロング丈。 「ママ、きれいだね」 私は素直にママに賛辞を送ると、 「美鈴も可愛いわ」 ぎゅっと抱きしめてくれた。 んふふ。幸せ。 「わたし、ママ、だいすきっ」 「ママも美鈴の事大好きよ」 二人顔を見合わせふふっと微笑み合う。 ママに手伝ってもらい靴を履くと、差し出された手をとり私達は家を出た。 仲良く歩道を歩く道すがら、私はママに幼稚園での出来事を話す。 それをママは優しくうんうんと頷いて聞いてくれる。それはそれは優しい笑顔で。 …ママは美人だ。 乙女ゲームの主人公の母親だから当然と言えば当然かもしれないけど、でも、この視線は酷い。 擦れ違う男と言う男、全員がママを見て、振り返り、厭らしい目でママを見てくる。 前世の所為
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第二話② ※※※(鴇視点)
この日、俺達白鳥一家は珍しく休暇をとれた父親と一緒に買い出しに来ていた。 高校生にもなって家族で買い物ってどうなんだ?と思いつつも何気にきちんと大黒柱をしている親父に逆らえず、仕方なく一緒に来た訳だが。 葵も棗も久しぶりに家族での一時にご満悦である。可愛い双子の弟達も嬉しそうだし、まぁ、いいか。 結局は荷物持ちだろうがな。男四人で暮らしていると、とにかく食うから我が家のエンゲル係数はやばい数値を叩きだしている。 親父がそこそこ高給取りで良かったと心の底から思う今日この頃だ。 車が駐車場に止まり、車を降りると、丁度隣に車が入って来た。 (なんだ、あいつ?キモイ) いかにもなオタク系デブが写真を見ながらハァハァ言っている。 何の写真か解らないが正直言ってキモイ。 着ている桃色のTシャツが汗で変色し、履いているデニムはそのデブい体ではち切れそうである。キャップを目深にかぶって眼鏡とキャップが一体化してる。顔は良く解らないが、何はともあれキモイ。 まぁ、ああやってる分には実害がないし、俺には関係ないからいいけどな。 「鴇?どうした?」 声をかけられて、俺は静かに頭を振った。 「いや、何でもない。それよりほら行こうぜ。今日の晩飯なんにする?」 「そうだなー…。たまにはうまいもんが食いたいな」 「人に料理させといて何だそれ。だったら親父が作れよ」 「そうだな。たまにはそれもいいかもな」 「やだーっ!!」 「鴇兄さんが作ったのがいいっ!!」 「そ、そんな…」 弟達の全力否定に親父がよろけた。それがおかしくて俺達は笑い合いスーパーへと入っていった。 買い物している最中。 俺はふと欲しかった参考書があったことを思い出した。 ここのスーパーは本屋も入っていたはず。 親父に本屋に行ってくると一言断りを入れて本屋へ向かう。 えっと参考書、参考書っと…。 目当ての棚に向かって歩くと、白いワンピースに麦わら帽子をかぶった、やたら可愛い子が踏み台の上で背伸びしながら本を取ろうとしていた。 (おいおい…。ありゃかなり危ないぞ。悪戯にしたって下手したら怪我する) 辺りを見渡し親の姿を探すが、それらしき人はいない。 こんなに可愛い子なんだから親もそれなりに美人だろう。 だがやはり本
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第三話① 白鳥棗
あの誘拐未遂から、一週間後。 私の名前は「佐藤美鈴」から「白鳥美鈴」になっていた。 …イケメン恐ろし過ぎる。なんなの、この手際の良さ。 誘拐事件の翌日、誠パパと鴇お兄ちゃんが家に訊ねてきた。その手に婚姻届をもって。 私は自室で鴇お兄ちゃんとお喋りしていたけど、大人組はずっとリビングでイチャイチャしつつこれからの事を色々話していた。 そして、更にその翌日には新居に引っ越し。どゆこと…? 新居は物凄くでかい、所謂豪邸ってやつで。 元々白鳥家で所有していて、売ろうかどうしようか悩んでいた物件だったらしい。 とは言え、こうして住む分には何の問題もない。って言うか全然人がいなかったとは思えない綺麗に保たれてるんだけど。 これだったら私達親子が暮らしていた新築マンションの方がボロいわ。 ふと、一緒に住むならパパの家かママの家でも良かったのでは?とも思ったけど、誠パパの家は誠パパの奥さんと白鳥一家の、ママと私が暮らすこの家には私達のパパの思い出が詰まっているからそこは大事にしたいんだって。 だから、この今まで暮らしてたマンションも私達は引っ越すけど解約はしないんだって言ってた。それぞれの家は今まで自分達で暮らして管理してた訳だから特に問題はない。金銭的な出費は変わらないから問題ない。 私達親子の家はママの仕事用の倉庫。誠パパの家は成人した息子、娘が誰かしら住むだろう的な考えらしい。どっちもマンションの一室だし、私に否はない。 それにしても、話は戻るが、イケメン恐ろしい。 誘拐事件あったの日の夜。 前世でも実は肉好きな私。でも一人で焼肉屋に行く根性もなく一度も行けなかった焼肉食べ放題で完全に浮かれていた。 おかげで鴇お兄ちゃんに抱っこやら手つなぎやらでずっと触られていた私は、白鳥一家の男性陣にすっかり慣らされてしまった。 いや流石にイケメンのあーんは恥ずかし過ぎたけど…そうか、もしかしてショック療法なのかも。 そのショック療法のおかげか何か解らないけど、急に触れられると驚くし色々フラッシュバックして怖くはなるものの、ちゃんと行動が予測できればある程度は震える事がなくなった。 あんなに怖かったのに、なにこれ。イケメン効果なの?それとも、お兄ちゃん達が無害だから、かな? それともあれか?巷で有名な【ヒロイン補正】って奴? ほら、そう言う小説で
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第三話② ※※※(棗視点)
カタカタと隣の部屋から音がした。てっきり葵の部屋からかと思ったけど、葵の部屋とは逆隣り。「美鈴の部屋から…?」眠い目を擦って起き上がると、物音を立てないようにこっそりとドアが開く音がした。今何時だろう?時計を確認すると、…五時前っ?こんな時間に起きて、何処に行く気だろう?しかも一人で。この前誘拐されかかったのに、一人でなんて行かせられる訳ないっ。僕は慌ててパジャマを脱ぎ捨て手近にあったシャツとデニムパンツに着替えると、その後を追った。美鈴は上機嫌で鼻歌を歌いながら坂道を下っている。ちゃんと足元みて歩かないと危ないのに。あぁぁっ、石に蹴躓いてるっ。心配で見てられないよっ。僕が見るに見かねて、声をかけると、美鈴は驚いて、けれど直ぐにしゅんとして小さくなった。うん。悪戯がばれた時ってこうなるよね。僕もその気持ちは良く解る。でもダメな事はダメだからしっかりとその事は伝えてから、僕は美鈴の願いを叶えてやることにした。僕達の朝ご飯を作りたいんだ、ってそう言っていた美鈴。まだ一週間しか経っていないのに、僕達家族の為に朝食を作りたいんだって。そんな優しい妹の為に、僕も何かしたいと思ったんだ。昔から僕は、皆に守られる存在だったから。父さんをはじめ、鴇兄さん、双子である葵にですら、僕は末っ子ってだけで庇われて守られていた。父さんの実家に帰ったって、いつも僕は足を引っ張って。僕だって皆を守りたいのに。皆の支えになりたいのに。僕はそんなに頼りないの?家族なのに。家族を守りたいって思う気持ちは皆と同じ…ううん、皆以上にあるのに。心の奥底に常にもやもやしている思い。でも、美鈴が出来て、佳織母さんが出来て、環境が一変した。僕にも守る対象が出来たから。僕は素直にその事実が嬉しかった。二人で商店街の朝市へ行って、様々な店を回る。行く先々で、色んな表情を見せる美鈴はとても可愛らしかった。美鈴が満足するまで買い物に付き合い、帰ろうとしたその時。「あっ、ガキがこんな時間にこんな場所でデートか?」目の前にTシャツにジーパン。銀のアクセサリーをじゃらじゃらつけた紫髪の…高校生?なんか見覚えがある?どこで見た事があるんだろう?じっとその姿を見聞していると、その高校生は僕達を揶揄いながら美鈴の肩に触れた。その瞬間、「嫌ぁっ!!」美鈴が弾かれた様に叫
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小話① 鴇のプライド
「~~~で、あるからして~、ここの文章はー…」…教師の声が五月蠅い。と言うのは間違いなのかもしれないが、五月蠅いものは五月蠅い。現国の時間に、スワヒリ語を覚えようとしている俺も悪いとは思うが、仕方ない。正直、今授業で習っている程度の事、下手すれば小学の時にはもう出来ていた。まともに受けるだけ時間の無駄なのだ。だったら、新しく出来た妹、美鈴が既に覚えているというスワヒリ語を覚えた方が有意義だ。ふと、先日の美鈴の反応を思い出す。『ぶにゃああああっ!!』ぶにゃあってなんだよ。普通驚いたら「キャッ」とか「わっ」とかじゃないのか?思い出せば思い出すほど、美鈴の反応が面白くて笑みが浮かぶ。くすくすと思いだし笑いをしていると、隣に座っている大地が怪訝そうな顔をしてこっちを見た。なんだ?視線だけで問えば、なんでもないと頭を振った。なんなんだ?言いたい事があるなら言えば良いものを…。じっと睨み付けると、大地はペンを教卓へと向けた。釣られてそちらを見ると、教師が俺を睨んでいた。「なにか?」聞くと、現国の中年太りの教師が顔を真っ赤にして怒鳴った。「なにかじゃないっ!呼んだら返事をせんかっ!」あぁ、あてられてたのか。全然気付かなかった。「それは、申し訳ない。それで?何を答えたらいいんですか?先生」「ほーう。自信満々じゃないかっ!だったら前に出てこの問題を全て解いてみよっ」カッカッと黒板にチョークで問題を書いて行くのをぼんやりと眺める。……大学入試レベル、か。まぁ、何も問題はないな。立ち上がり教師からチョークを奪い取ると、教師が書いた問題の答えを書き、これから出すであろう問題文も書いて、更にその答えを書く。「………」ついでだから、その横に英訳でも書いてやろうか?いや、いっそ練習も兼ねてスワヒリ語で書いてやろう。一通り書いて満足した俺は手を叩いてチョークを払い落す。「これで良いですか?」「………良いと思うNA☆」思うってなんだよ。あんた教師だろうが。とは言わずに俺は真っ直ぐ自分の席に戻った。ちっ、余計な時間食ったな。よそ見した俺も悪いか。とりあえず、午前中は座学ばかりで移動教室もないから一日スワヒリ語の学習に時間を費やそう。視線を手元へと戻した。午前の授業が終わり、昼飯の時間になった。美鈴がつくってくれた弁当を片手に生徒会室へと向
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第四話① 白鳥葵
やばいです。昨日男性に触れた所為で部屋に一人でいるのも怖くて、怖くて、縋る様に棗お兄ちゃんの部屋に突撃したのですが。やっぱり棗お兄ちゃんの安心感半端ないです。棗お兄ちゃんに抱き着いて寝ると全然怖くなくて、すっかり熟睡してしまいました。昔の癖で六時には目を覚ましちゃうけどね。隣で私を抱きしめて眠る棗お兄ちゃんの頬をそっと撫でる。昨日、棗お兄ちゃんは変な事を言っていた。自分は頼りないとかなんとか…。そう言えば、乙女ゲーム内の棗お兄ちゃんも家族に劣等感を感じてたっけ?まぁ、あんな完璧な家族に囲まれたら嫌でもそうなるよねー。でも、棗お兄ちゃんも分かってないよなぁ。家の中ではそうかもしれないけど、普通に考えてこんな小学生滅多にいないからね?顔良くてスタイル良くて頭も良くて。こんな才色兼備、そういないから。いてたまるか。…家の中ではいまくるけどね。「家族にはきっと役割があるんだよ。棗お兄ちゃんには棗お兄ちゃんの役割がある。それは家族の誰にも出来ない事。だから、誰かと同じになる必要はないの」「……うん」ぱちりとその目が開かれ、棗お兄ちゃんの穏やかな緑の瞳が私を見つめた。流石にびっくり。寝てると思ったのに、いつ起きたんだろう。「ありがとう、美鈴」「う、うん」聞かれてたのは凄く恥ずかしい上に、幼稚園児では考え付かない内容だからちょっと焦る。そんな私を面白そうに見詰めながら、頭を撫でてくれる。「さ、てと。棗お兄ちゃん私そろそろ起きるね。ご飯の準備しなきゃっ」「え?早くない?」「早くないよ?寝心地が良過ぎていつもより寝過ぎちゃったくらいだよ」そうなのだ。六時前には目を覚ましていたのに、今は六時半。華として生きてきた頃から私は眠りが浅いんだよね。ほら、いつ危険があるから解らないから。「そうなの?」「うん。棗お兄ちゃん効果凄い」体を起こして、棗お兄ちゃんに向かって微笑むと、棗お兄ちゃんは嬉しそうに笑った。「そっか」「うん。あ、棗お兄ちゃんはまだ寝ててもいいよ?私がいて寝辛かったでしょ?」「ううん。全然。ぐっすり眠れたよ。もし美鈴が嫌じゃなかったら今日も来て良いんだよ?」「ホントにっ!?」つい食いついてしまった。あんなにぐっすり眠れたのは久しぶりで、あの安眠は捨てがたくて。ぐっと棗お兄ちゃんに迫ると、「勿論。ただ体が冷えたら駄目だか
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第四話②  ※※※(葵視点) 
父さんの実家。僕はここが苦手だった。いや、正しくは、父さんの実家にいる父さんの兄姉が苦手だった。白鳥財閥のお金が目的で、正式な跡取りである父さんと繋がりを持とうと父さんの兄妹は操りやすそうな僕に目を付けてきた。実家に帰る度に伯母達に操られて、僕達の家の内情を報告させられていた。その事に気付いた鴇兄さんは父さんに遺産相続権を放棄させた。優しさからくる行為。でも僕にはその事がずっとずっと気がかりだった。本来手に入る筈だったものを全て放棄させたんだ。僕の所為で。父さんの兄妹からの圧力、そして、家族の足を引っ張っている事。苦しくて苦しくて、でも逃げられなくて。父さんの実家に来ると僕は呼吸をするのも困難になっていた。逃げたくて仕方ないのに、父さん達の披露宴は避ける事が出来ない。僕は割り当てられた部屋で、いつまでも訪れない眠気に抗う事を諦め、持って来ていた本を開き読んでいた。すると、ドアがノックもなく突然開けられ、そこには一人のおばさんが立っていた。僕が一番苦手とする、父さんの兄妹で長女である園江伯母さんが遠慮もなくずかずかと中へ入ってきた。その取り巻きである次女である珠美伯母さんと三女の多恵伯母さんも一緒だ。多恵伯母さんが後ろ手でドアを閉める。無意識に僕は立ち上がっていた。「また、貴方に動いて貰う事が出来たわ。葵」無駄に長いロングスカートを靡かせて、扇子で口元を隠している。時代錯誤にも程がある。けれど、それをかっこいいと思っている伯母達に何を言っても無駄だろう。じっとその姿を睨んでいると、「なにかしら、その目は。全く汚らわしい。これだから庶民との間の子は嫌なのよ」苦々しく吐き捨てた。庶民庶民と言うけれど、金持ちだから何だと言うのだ。僕はお金がなくたって、今の生活は凄く幸せだ。美鈴ちゃんが来てから更に幸せ度は増している。毎日が楽しくて仕方ない。庶民だからって幸せになれない訳じゃない。「この私が使ってやると言ってるのよ。庶民は庶民らしく貴族の言う事を聞けばいいのよっ。いいこと?貴方は誠がこの家にいる間、鴇に私の娘と婚約するように説得しなさい」「なっ!?」「私はこの財閥の跡取り。でも、私は娘しかいないから跡を継がせるのも難しい。なら、賢く美麗で、跡を継ぐに相応しい立場の人間。総帥に気に入られてる孫を婿に来させるのが良案なのよ」何を言っ
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小話② 泣きたいほどに…。
『お母さんっ、お母さんっ…やだよぉっ…一人にしないでっ…私を一人にしないでよぉっ』華…。私の可愛い華…。私だって一人にしたくない。私だって貴女の側にいたいのよ。『お母さんっ』泣かないで。私だって泣きたくなるわ。でも、私の体はもう、動かないのよ。こんなに側にいる大事な大事な愛おしい娘の涙を拭う事すら出来ないのよ。何で、私の体はこんなにも役立たずなのかしら。『出来うる限りの事はしましたが…もう…』本当に出来うる限りの事をしてくれたの?私が知らないとでも思ったの?動かない視線で私は自分を診た医者を睨み付ける。華を犯した、私の体で投薬実験して、失敗して、死期を早めた癖に。抗えないのを良い事に、華を蹂躙して、私を殺そうとしている。あぁ、なんで私は病気になどなったのだろう。治療方法が確立していない病気になどかかったのだろう。華を守ると誓ったのに。あの人の前で誓ったのに。何でこんなにも…。悔しくて涙が伝う。『お母さんっ、苦しいのっ!?』苦しいわ。華の側にいられない事が、華の大人になった姿が見れないのが。苦しくて堪らないわ。悔しくて堪らないわっ!!せめて、せめてこの男だけでも…。今にも死にそうな私を見て嘲笑う視線を向けるこの医者だけでも道連れにしてやるっ!残りの力を振り絞り、ここで全ての力を使いきってでもっ!視線を巡らせる。華の後ろに一人の男性がいた。スーツ姿の男性。誰かは知らない。けれど、その瞳を見る限り、誠実そうな人な事は間違いない。なら、彼に託そう。華の事を託すんじゃない。この医者の行く末を託すのだ。決意して。私は酸素マスクを外し、医者を睨み付け力の限りで叫んだ。『許さないわっ!!私は絶対に貴方を許さないっ!!私の体で実験し、私をだしに娘を強姦した事も絶対に許さないっ!!』『な、なにを言ってるんですかっ!?私がそんな事を』『してないとでもっ!?現に貴方はマスクを取ったら死んでしまう私より自分の保身を考えて抗議しているじゃないっ!!騙されないし、許さないっ!!例え、この命がここで失われるとしても貴方だけは絶対に許さないわっ!!』病院中に響き渡る様に叫ぶ。息が、続かない。苦しい…。涙が零れる。あぁ、死ぬってのはこんなに苦しいものだったのか。『お母さんっ!?』私の剣幕に呆気にとられていた華が苦しむ私の手を
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小話③ 美鈴のおねだり(棗編)
パラ…パラパラ…。目の前で広告を広げて、じーっとそれを眺めて横に置いてまた次の広告を広げる。そんな鈴を膝の間に置いて僕は至福の時間を味わっていた。僕の妹は可愛い。本当に可愛い。こうしてソファに座ると最近は自分から膝の間に座ってくれる様になった。最初は僕の方からここに座ってとおねだりしていたんだけど…意外と気に入ってくれたのか学校から帰ってきてこうしてソファに座ると嬉しそうに抱き着いて来てちょこんと座る。可愛いよねっ!頭を撫でたら嬉しそうに微笑み、頭の上に顎を乗せるとキャッキャッと楽しそうに笑う。可愛すぎるよねっ!そんな可愛い鈴が今日僕の腕の中で広告を見ていた。何か欲しいものでもあるのかな?食料品?でもそれは商店街で安く美味しい物を買ってきてるから必要ないよね。衣料品?洋服も何だかんだで商店街で買えるよね?商店街の奥さん達やお姉さん達が寄ってたかって鈴を着せ替え人形にして大量にプレゼントされてたからいらないよね?手芸品?針や糸とか?それだったらお祖母さんに貰ったって言ってたよね?何が欲しいんだろう?背後から鈴が手を止めた広告を覗きみる。「…やっぱり、高いなぁ…。でも、欲しいなぁ…」鈴がぼそりとこの距離でも聞こえるか聞こえないかの大きさで呟いた。やっぱり何か欲しいんだ。鈴が見ている広告は家電量販店の広告だ。四つ折りサイズで入って来た広告を広げて見ているが、背後から見てるからどの商品を見ているのか分からない。聞くしか、ないかな?「鈴?何か欲しいものでもあるの?」問いかけると、鈴は一瞬ピクリと体を動かして。「うぅん。何もないよ。棗お兄ちゃん」振り返ってニコニコと笑った。……鈴。お兄ちゃん、そんな笑って誤魔化せる程、馬鹿じゃないよ?「そうなの?でも、さっきから家電量販店の広告を見て手を止めてるよね?」「ふみっ!?」何で分かるのっ!?って言いたいのかな?体中で跳ね上がって驚いてたら誰でも分かると思うけどね。「何が欲しいの?」「う、うぅんっ、いいのっ、ほんとにいいのっ」かぁーっと顔を赤くして俯いてしまった鈴にこれ以上追及できなくて。どうしようかと思案しながら、僕は鈴のほわほわの金髪を撫でた。鈴の作った美味しい夕飯を食べて、僕は父さんの部屋へ向かった。「棗か?どうした?」部屋のドアを開けて中をこっそり覗き込むと直
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