メッセージを送ったが、相手からの返信はなかった。時也は仕方なく再び監視映像に意識を戻し、楓太と直人の一挙一動をじっと見張った。同じ男として、さっきのあの一言がどういう意味か、彼にはよく分かっている。伸行と話すというのはただの口実だ。おそらく二人は、柚香が着替えている隙に中へ入り込もうとしている。実際、状況は彼の予想とほとんど同じだった。二人は一度伸行のもとへ行き、「友人の服が濡れてしまった」と理由をつけて女子更衣室を借りようとし、許可を得るとそのまま一直線にそちらへ向かった。柚香もそのことは分かっていた。彼女は女子更衣室で昼に着てきた服を取り出すと、手早くドレスを脱ぎ、あっという間に着替えを済ませた。全体でも二分もかかっていなかった。スマホが震えた。取り出してみると、メッセージが一通届いていた。【あの連中が来たよ。気をつけて】差出人は不明の連絡先だった。それでも、すぐに璃子だと分かった。彼女はスマホをバッグにしまい、更衣室を出ると、二人が来る前に別のエレベーターで下の階へ降りた。その様子を見た時也は、ようやく大きく息をついた。だが気持ちが落ち着く間もなく、下のフロアに大勢に囲まれて現れた人物に、注意を一気に奪われた。――修司!!!下で伸行たちと余裕のある様子で挨拶を交わしているのを見て、時也は慌てて電話を取り出し、遥真にかけた。数回コールした後、ようやく繋がる。「もしもし」「修司さんが来た」時也は眉をひそめたまま、視線は下に向けたままだった。遥真は一瞬、電話を持つ手を止め、無意識に玲奈へ視線を向けた。「どうしたの、遥真?」玲奈は不思議そうな顔をする。遥真は彼女を避けることなく、はっきりと聞いた。「柚香は?」「さっき着替えて下に行った。まだ修司さんとは鉢合わせてない」時也は視線を外さず、気を緩めることなく答えた。「でも、なんとなく嫌な予感がする。彼、柚香さんを狙って来た気がする」遥真は黙り込んだ。相手が別の誰かなら、時也一人で十分対応できる。だが修司は考えが読めず、目的のためなら手段を選ばない。表向きは人当たりのいい顔をしているが、裏では何を考えているか分からない。あの場所に来たのは、間違いなく柚香のためだ。「僕はどう動けばいい?」時也は判断に迷った。「あとで下に降りて、適
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