All Chapters of 婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…: Chapter 31 - Chapter 40

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第31話 入籍と…

そして、まずは、区役所へ 車の中で、婚姻届と共に2人で写真を撮って、中に入ると、フォトコーナーが設置されていた。 「せっかくだから、ココでも撮ろうよ」と言うと、陸人さんは、照れくさそうにしていたが、結局ニコニコしながら撮ってくれた。 そして、 「お願いします」と、休日窓口で提出。 「おめでとうございます」と、受け取っていただけた。 「「ありがとうございます」」 休日窓口の場合、婚姻届受理証明書は、すぐには出せないようなので、送付していただくことにした。 「夫婦になったんだな」と嬉しそうな陸人さん。 「うん、夫婦だね」 「うん」 私も凄く嬉しい。 この半月ほど、怒涛の日々だった。 こんなに早く、入籍出来るとは思っていなくて、 とても嬉しい。 あの日からは、想像も出来ないような日だ。 人生終わりみたいな顔をしてた。 来月結婚式のはずだったのに、今は違う人と婚姻届を提出した。 人生何が起こるか分からない。 そう思うと、なんだか泣けて来た。 車に乗ると…… 「ん? どうした?」と聞いてくれる陸人さん。 「まだ信じられなくて……」と、涙が頬を伝うと、 ぎゅっと抱きしめてくれた。 「ウウウッ、ありがとうね」と泣きながら言うと、 「こちらこそだよ! 俺と結婚してくれてありがとうな」と言われた。 「ウウウ〜ッ」涙が滝のように流れて止まらない。 しばらく抱きしめられて、頭を撫でられる。 陸人さんの温かい胸で抱きしめられると、とても落ち着く。 そして、 「落ちついたか?」と
last updateLast Updated : 2025-11-28
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第32話 バースデーパーティー

せっかく一緒に来たのに、全然隣りに居ない陸人さん。 でも、おかげで仕事ぶりを見ることが出来たし、好きな物を選ぶことが出来た。 散々走り回ってから、レジを終えた私の所に戻って来て一言、 「ごめん」と申し訳無さそうに言った。 「ううん」私は、笑顔で迎えた。 そして、ようやく店長さんに、 「あっ、ウチの妻です」と紹介してくれた。 「え?」と驚かれている。 「はじめまして、菜月と申します。主人がいつもお世話になっております」と、初めて言えた。 「いえ、こちらこそ大変お世話になっております。 そうでしたか……ご結婚されたのですか?」と、聞かれる陸人さん。 「はい! 先ほど入籍しました」と言うと、 「そうでしたか! それは、おめでとうございます」と言われたので、 「「ありがとうございます」」と、御礼を言うと嬉しかった。 そして、社長自ら袋詰めを手伝ってくれて、荷物を持ってくれる。 ──社長なのに、持たせてもいいのかしら? と思いながら、でも、私の旦那様なんだものね。 パートさんたちにも、会釈して、スーパーを後にした。 「ふふ」と笑うと、 「ん?」と聞く陸人さん。 初めて陸人さんの仕事ぶりを見ることが出来て良かったのと、妻だと紹介してくれたことが嬉しかったと伝えると、嬉しそうにニコニコしている。 「俺も初めて言えて嬉しかった」と言った。 「だよね〜社長さん」と顔を傾けながら言うと、 「ハハッ」と、笑いながら両手が荷物で塞がっているのに、腕を組め! とばかりに腕を出す。なので、スッと腕を通して組んだ。 「ふふ〜」「フッ」 ニコニコしながら車まで歩いた。 ***** そして、マンションに到着。 「今から急いで作るから、ゆっくりしててね」と言うと、 「おお、楽しみにしてる」と言う。 「うん」 まずは、前菜から鯛のカルパッチョを作って冷蔵庫で冷やしておく。 お刺身用の鯛を買ったので、お皿に綺麗に並べて、キウイ、オレンジ、ミニトマトを角切りにし、オリーブオイル、白ワインビネガー、塩ブラックペッパーを混ぜてから鯛の上に掛けて冷蔵庫へ。 イタリアンにしようかフレンチにしようかと迷っていたが、スペイン料理も良いなと思ったので、思いついた物を色
last updateLast Updated : 2025-11-28
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第33話 バースデーパーティーの続き

デザートは、チョコレートを100グラムレンジで溶かして、半円のシリコン型を浸してチョコレートを付けてドーム型のチョコを作る。 冷蔵庫なら15分ぐらい、冷凍庫なら3分で固まる。 あとでチョコドームの中に、買って来たお餅のアイスを入れて、 『ハッピーバースデー』のプレートと、ナッツとブルーベリーソースを掛ける。 食べる直前のパフォーマンスとして、別に温めたチョコレートソースを目の前で掛けるとチョコレートドームが溶けて楽しいのだ。 パエリアも出来たようなので、冷蔵庫で冷やしていた物を次々にテーブルへ並べる。 「う〜ん、良い香り〜」と言う陸人さん。 「大変お待たせいたしました」と席に着いてもらう。 そして、硬いので陸人さんにシャンパンを開けてもらって、 「お誕生日おめでとう〜!」と、グラスに注いだシャンパンで乾杯する。 「凄いな! ありがとう〜」と喜んでくれている。 「どうぞ召し上がれ」と、勧める。 「うん、美味い!」と、鯛のカルパッチョを食べた。 「良かった。並べただけだけどね〜」 「んなことないよ、ソースが美味い!」と、言って褒めてくれる。 パエリアをお皿に盛り付けると、 「おお、さすがだな! アサリが良い仕事してる」と笑っている。 「ふふ、でしょう」 2人で唇を黒くしながら美味しく食べた。 「コレは?」と聞いた
last updateLast Updated : 2025-11-29
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第34話 プレゼント

 私の部屋に隠していたプレゼント。 「お誕生日おめでとう」と渡すと、 「え? マジ? プレゼントあるの?」と喜んでいる。 「うん」 高級な腕時計も車も何でも持っている陸人さんだから、凄く迷った。 それに、まさか今日入籍するなんて思っていなかったから、無難な物にした。 「おお〜カッコイイ」と、喜んでくれているのは、 ネクタイだ。 やはり、ビジネスシーンで、よく使う物だから。 「たくさん持ってるのは、分かってたんだけど、その1つに入れてもらえたら」と言うと、 「うん、1番大事なネクタイになった! 大事な日に結んで行く」と言ってくれて、嬉しかった。 「良かった」 「ありがとう」と、目の前で立っている私を座ったまま抱きしめた。 「最高だよ。料理も全部美味いし、凄く嬉しい! 今までで最高の誕生日になった」と言った。 「忘れてたのに、ごめん」 と、抱きしめる。 「ううん、最高」と言ってくれる、貴方が最高だよ。 そして、一緒にアイスを食べた。 「「ご馳走様でした」」 そして、食べ終えると、 「菜月、お風呂? それとも?」とニヤニヤしながら聞く。 ──それとも? って何よ。大人だから分かっている。 「シャワー浴
last updateLast Updated : 2025-11-29
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第35話 ビジネス

商品開発の為に、関係業者さんの意見を聞きたい! と上げた企画書が通った。 今日は、その外部企業の方を招待しての開発会議だ。 「じゃあ、後で」と、いつものように社用車で私を先に会社まで送ってから一旦会社へ向かう陸人さん。 開発会議に陸人さんも出席してくれるからだ。 私が言い出した事だが、旦那様になった陸人さんが会社に来るのは、少し照れ臭い。彼氏だった頃に考えた事だが、尚照れる。 バロンの社長である陸人さんと結婚したことを知っているのは、商品開発メンバーの中では、川野さんだけ。 会社には、結婚したことを報告したが、まだ部長と人事部の人しか知らないし、名前が変わったこと以外相手のことは知らないようだ。 名前を久慈姓に変更するのも面倒なので、従来通り、堀田姓のままにしている。 「おはようございます」と挨拶しながら、食品開発部に向かうと、 「おはよう〜」と川野さんがニコニコしながら、近づいて来られる。 「おはようございます」と挨拶すると、 「おめでとう!」と小声で言われた。 川野さんだけには、入籍の報告を昨日メッセージで伝えたからだ。 「ありがとうございます」と御礼を言うと、 「今日、来られるの?」と陸人さんのことを聞かれた。 「はい」と言うと、 「ヤダ〜私の方がドキドキしちゃう」と、おっしゃる川野さん。 ──可愛い 川野さんも、あれから山下さんと順調のようだ。 私は、心配になって、 「川野さん、辞めないですよね?」と確認すると、
last updateLast Updated : 2025-11-30
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第36話 発表

「ありがとうございます。よろしくお願いします」 と御礼を言うと、ようやく陸人さんが重い口を開いた。 「この商品は、お一人様や働く方にとって、手軽でとても良い商品だと思います。それにたまには、手抜きもしたいでしょうし……」言いたいことを全部代弁してくれた。 「とりあえず我が社は、スーパーマーケットだけでなくコンビニエンスストアやディスカウントショップにも同時発売したいと考えていますので、正確な数字は、後日お伝えするとして、大まかに6000店舗分をお願いします」と…… 「「「「「!!」」」」」 皆んなが驚いた。 「!! あっ、ありがとうございます」と言うのが精一杯だった。 ──陸人さん、大丈夫? とも思った。 「それと、我が社は、海外にも店舗が有りますので、運搬関係のお話もさせていただきたいのですが……」と言うと、社長が、 「久慈様、いつもありがとうございます」と直々に御礼を言った。 そのおかげで、 「バロンさんが売るのであれば、我が社も」 「我が社も」と、続々と仕入れてくださる企業が増えた。 「バロンさんがコンビニで売るなら、他のコンビニでも売りたい! という声が上がりそうですね。 堀田さん、益々忙しくなるね」とおっしゃる社長様も…… 「はい! ありがとうございます。頑張ります」 ──実際に作るのは私ではないのだが……もっと新作を考えないと……陸人さんのおかげだ! ありがとう〜 私は、陸人さんを見つめて泣きそうになっていた。 すると、ニコッと笑ってくれたので、微笑み返した。 それを川野さんは、見逃さなかった。 隣りの席から、 「菜月ちゃん良かったね、愛だね」と言ってくださったので、 「はい! 良かったです」と目を
last updateLast Updated : 2025-11-30
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第37話 再確認

妙な雰囲気のまま、皆んなで陸人さんを見送る。 「今日は、ありがとうございました」と言うと、 「うん、じゃあ」と、にこやかに笑った。 「「「失礼します」」」 「「「ありがとうございました」」」 と見送ると、いきなり廊下で、 『え? 誰?』 『イケメ〜ン』と、キャッキャッと言われている陸人さん。 ──!! やっぱりね〜ああいう人が、ウロウロしちゃいけないのよ、罪よ! と思いながら注目の的になっている陸人さんを見ていると、 「モテてるね〜旦那様」と隣りで笑う川野さん。 「ふふ」 更に、 「モテる旦那か……大変だな!」と言う社長。 「あ、お疲れ様でした」と言うと、 「結婚したこと、言ってくれれば良かったのに」 と言われたが、言えば何か変わったのか? と思っていた。 「ふふ」と愛想笑いで乗り切る。 「で、堀田のままで良いのか?」と聞かれ、 「はい! もうそのままで」と言うと、 「そう? じゃあ、くれぐれも旦那様に御礼を言っておいてね」と、 「はい! お疲れ様でした」と社長と部長、次長、課長を見送った。 「皆様お疲れ様でした〜」 「「「「「「「お疲れ様でした」」」」」」」 と、拍手した。 「しかし、驚きましたよ」 「まさか、菜月さんがバロンの社長夫人になってたなんて…
last updateLast Updated : 2025-12-01
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第38話 遭遇

夕方まで働いて、 「では、今日も早く帰りましょう!」と皆さんに促し、定時で仕事を終えた。 早く帰って車で迎えに来てくれた陸人さん。 私がエントランスから出ると、運転席から出て、手を挙げてくれている。 思わずニッコリ笑って、小走りに車へと近づく。 「お疲れ」と言ってくれた。 「うん、お疲れ様〜今日は、本当にありがとうございました」と言うと、 「ううん、菜月の仕事ぶりを見ることが出来て良かったよ」と言ってくれた。 なんだか照れる。 きんつばを買う為に、専門店へ。 18時までのようなので、急いで向かう。 人気店なので、お目当ての物があるかどうか心配だったが、陸人さんが電話で取り置きをお願いしてくれていたようだ。 「ありがとう〜買えて良かった」と言うと、 「うん、良かったな」と、ニコニコしている。 本当によく気が利く人だ。 ──見習わなきゃ そして、車に戻ろうと2人で並んで歩いていると、 「陸人!」と呼ぶ声がした。 ──? 2人で振り向くと……綺麗に着飾った1人の女性が立っていた。 ──ん? 誰だろう? 陸人さんの顔を見ると、物凄い形相をしている。 その女性が近づいて来て、 「元気そうで良かった」と言った。 ──!! なぜか私は、その瞬間にこの女性は、陸人さんの元カノなんじゃないかと思った。 既婚者と言っていた前カノ…… すると、 「そちらもお元気そうで……では失礼」と言った陸人さんに、その女性は、 「私、離婚したの!」と言った。 ──!! どうして、そんな事をわざわざ言うのよ!
last updateLast Updated : 2025-12-01
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第39話 それより…

そして、 ようやく私の顔を見て、もう一度、 「ごめんな」と言った。 「どうして謝るの?」と聞くと、 「嫌な思いをさせたから」と言った。 「ううん。さっき陸人さんがもし、あの女性と一緒に行ってしまってたら、酷い! って思ったかもしれないけど、手を離さずに今ココに居てくれてるじゃない!」と言うと、 「当たり前だよ! 俺は菜月と離れることなんてない!」と言ってくれた。 私は、ニッコリ笑って、 「なら、良い!」と言うと、 黙って、私の頬を持ってキスをした。 「ふふ」と笑うと、陸人さんも、優しく微笑んだ。 そして、またぎゅっと抱きしめられて、 「良かった。菜月が奥さんで」と言った。 嬉しかった。 そして、私は、話を変えようと、 「それよりさあ〜」と言うと、 「ん?」と、顔を見ながら聞く。 「今日、会社に来た時、やたらとモテてたよね〜?」と言うと、 「え? 何の話だ?」と言った。 「もう〜! そういう所よ!」と、1人で膨れていると、 「ハハッ、なんだ? その顔、ホントに分からないんだけど」と笑っている。 なので、会社の女性社員たちが、 『え? 誰?』 『イケメ〜ン』って騒いでいたことを話すと、 「え? 俺?」と言った。 「うん」と言うと、 「え? ないない! 俺には愛する奥様がいますから」と微笑みながら言
last updateLast Updated : 2025-12-02
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第40話 祖父母宅へ初訪問

「こんばんは〜」と陸人さん。 「「は〜い」」 「こんばんは、改めまして菜月と申します。よろしくお願いします」とご挨拶すると、 「菜月さんね、どうぞどうぞ」と、招き入れてくださった。 陸人さんと目を合わせるとニコニコしている。 33階は、ワンフロアしかない階だ。 とても広く感じる。 「凄〜い! 広いですね」と思わず言っていた。 「あら、そうかしらね、物が少ないからね」とにこやかにおっしゃるお祖母様。そのせいか余計に広く感じた。 そして、先程買って来た きんつばの詰め合わせを手渡した。 「まあ、きんつば! 大好きなのよ、ありがとう。頂戴します。今度からは手ぶらで来てね」と喜んでいただけたようだ。 私は、33階からの夜景が気になっていた。 それを分かってか陸人さんが、 「ちょっと夜景見てもいい?」と言ってくれた。 「おお、良いぞ。どうぞ」とお祖父様がカーテンを開けてくださった。同じ電動カーテンだ。 「凄〜い!」 25階より更に高いので、その分遠くまで見えるような気がする。 「綺麗〜」と言うと、 「うん、やっぱりちょっと高いからな」と、2人で並んで見ているのを、後ろからホッコリされながら、見られていたようだ。 そして、 「ありがとうございました」と言うと、 お祖母様がお祖父様に目配せをして…… 「コレ、結婚のお祝いだ。おめでとう!」と、
last updateLast Updated : 2025-12-02
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