「私、なんて言ったらいいのかわかりません。範経や皆さんが、私が思っていたよりずっと大変だったのですね」と由紀。「お姉さんたちや圭ちゃん、明ちゃんのことを全然わかってなかった。そんな大変なことがあったなんて。ごめんなさい、私、何も分かってないのに家族のことに口出ししたりして」と祥子。「そんなつもりで話したんじゃないのよ。あなたたちは大変だった時に範経を守ってくれていたのよ。それを感謝したかったの。由紀ちゃん、祥子ちゃん、どうもありがとう。これからも範経の面倒を見てあげてくれたら、とてもうれしいわ」と美登里。「私、範経のことが大好きだったけど、でも今はもっと大好き。だって範経こんなにかわいそうな目にあったのに他の人にはいつも優しくて……」と由紀。「範経がつらかったことの理由がわかってうれしい……」と祥子。「かわいがってあげてね」と美登里。「もう、ベタベタに甘やかしてあげます……」と由紀。「これで範経を遠慮なくかわいがってあげられる。容赦しないから……」と祥子。「よかったわね、範経」と涼子。「ありがとうございます、お姉様方」と範経はうんざりした顔をした。「そろそろ本題に入りたいのだけど」と美登里。「そうね。美登里、わたしから話そうかしら」と涼子。「お願いするわ」と美登里。「由紀と祥子には悪いけど、会社の話をさせてもらうわ。大事な話だからよく聞いて。第二アルゴー社とローレル社を統合したいの。協力してくれないかしら」と涼子。「涼子姉さんと美登里姉さんですでに話がついているということは、圭と明、麗華とぼくの了解を取りたいってこと?」と範経。「そうじゃないわ。あなたの承諾を取りたいの。圭、明と麗華ちゃんはあなたの意見に従うわ。そうでしょ?」と涼子。「ぼくはあの会社にうんざりしてるんだ。なぜわざわざ統合する必要があるの?」と範経。「このままじゃ立ちいかなくなるわよ」と美登里。「自明なことだよ。二社に分離した段階でまともな開発はできない」と範経。「だから元に戻すのよ」と涼子。「だからなぜ?」と範経。「だってつぶれてしまうわ」と美登里。「もういいだろう。十分楽しんだんだから。大手の企業に会社を売れば一生遊んで暮らせるお金が手に入る。それでいいじゃないか」と範経。「だめよ。もう遅いわ。ローレルは明日にも破産するわ」と涼子
Terakhir Diperbarui : 2025-12-16 Baca selengkapnya