All Chapters of 異世界転移、魔法使いは女体化した僕を溺愛する: Chapter 51 - Chapter 53

53 Chapters

第51話 激太りのフレア

正妃フレアは、裸でカインの部屋を抜け出して以来、自室に閉じこもって外に出てこないらしかった。入室も限られており、今は親しい侍女だけが出入りを許されていた。特に男性の入室は完全に拒絶され、彼女と契約している魔法使いのギルドでさえ入れないらしい。智也は、妹のモモを連れてフレアの部屋を訪問した。カインの側室が正妃の部屋を訪ねたことで、お付きの侍女はおたおたしていたが、すぐにフレアに智也の訪問を伝えてくれた。すると、開かずの扉のように閉ざされていたフレアの部屋の扉を、彼女自ら開けてくれた。「トモヤおねーさまーーー!!」「うわぁあ!!」扉から飛び出してきた彼女は、智也に抱きついてきた。智也は彼女を受け止めきれず、廊下の床に転がってしまった。智也の背中にしがみついていたモモはもっと悲惨で、妹は智也とフレアの体重に押しつぶされて『ふぎゃ』っと声を出した。何とか上半身だけ起き上がった智也は、フレアの変化に気が付いた。もともとぽっちゃりとした体型をしていたが……なんだか、ぽっちゃりを通り越してどっしりしている。体重が増えたせいで受け止めきれなかったらしい。智也は戸惑いながらも、その事を口にした。「フレア……ひょっとして、太った??」「うっ、わぁあんーーーー」智也が体重の件に触れると、途端に泣き出した。困った智也は、元男の意地で泣いている太った正妃をお姫様抱っこすると、そのまま彼女の部屋へと入った。足はよたよたするし腰は痛いしで、智也は突進するように彼女の寝室まで運ぶと、フレアと妹と智也の三人は一緒にベッドにダイブしてしまった。「はぁーーー、疲れた。って、何この部屋!!」智也は寝室のベッドを取り囲むようにして、お菓子の包み紙が大量に床に散乱していることに気が付き、思わず声をあげてしまった。「ううっ……ごめんなさい」フレアは、ベッドの上で泣くばかりである。妹のモモはまだ食べられていないお菓子をベッドからすこし離れたテーブルで発見すると、文字通り猫のように智也の背中からテーブルに乗り移り、クッキーらしきものを食べ始めた。「こら、猫モモーーー。お行儀悪いよ!!」「トモヤおにーーさま、最高に美味しいですにゃぁ。ぱくぱくうまうまですぅう」「そんなに美味しいの?」ちょっとお腹がすいていたこともあり、智也はベッドから降りるとモモに近づいて、モモが食べているクッキーを
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第52話 ぽっちゃりがかわいい

魔法使いのギルドが女性化したのはいいとして、その格好が刺激的過ぎた。トップレスにマント姿のギルドは、ベッドに潜り込んでいるフレアに話しかけた。亀のように、ベッドから顔だけ出したフレアがギルドの女性化した姿を見て、また顔を引っ込めてしまった。「ああーーーーー、男のギルドがこんなにも美しいのにどうして私はこんなにも醜いのぉお」またベッドに潜って泣き出してしまった。智也はギルドの胸……じゃなくて、魔法使いの顔を見て口を開いた。「とりあえず、魔法でこの部屋のお菓子と紙くずを処理して清潔にして。それからテーブルには美しい花と……そうね、果物をすこし置いて。できる?」「もちろんです、トモヤ様」ギルドはそう言うと、手をかざし呪文を唱え始めた。蓮は魔法を使うとき呪文を使わないが、この世界の魔法使いは魔法を使う時に呪文を唱えるらしい。ギルドが呪文を唱え終わると、部屋の中央にブラックホールのような球体の暗黒が現れた。床に散らばっていたお菓子の包み紙やクッキーの食べかすがそこに吸い込まれていって、一気に部屋が綺麗になった。そして、そのブラックホールは役目を終えると小さくなって部屋から消えた。「掃除機?空気清浄機って感じかな。湿気も取れてたみたいね!!澱んだ空気も無くなってすっきりしたぁーーーって、あれ???ちょっと、猫モモがまだいないんだけどまさか掃除機で吸い取ったんじゃないでしょうねぇえ!!」智也が焦ってそう叫ぶと、当のモモがギルドの背中を這い上がってギルドの頭に顎をのせてにゃーと鳴き声を出して笑った。猫モモはギルドが気に入っているらしく、背中に張り付いたり前に回りこんでギルドの豊満なニセ乳房を楽しそうに弄って遊んでいた。ギルドは気にならないのか、猫モモにされるがままになっていた。テーブルには美しい花と果物が注文通り用意されている。魔法って本当に便利だ、と智也は思った。「さて、部屋も綺麗になったことだし……フレア、ベッドから出てきなさい」「嫌です。トモヤ様の頼みでもベッドからは出ません。ひっく、ひっく」「まだ泣いてるの?もう、仕方ないなぁ」智也は溜息をついた。そして、ベッドの中にもぐりこむことにした。お菓子を食べ過ぎてぽっちゃりさんからぼってりさんになってしまったフレアの体に触れると、彼女がびくりと震えた。「ひっ、トモヤ様!!」「大丈夫、じっとしていて」
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第53話 ダイエット!

正妃フレアのダイエット大作戦が開始された。ギルドが女に変身できたように、魔法でフレアの体型を変えてしまうことも可能だったかもしれないが、その方法は取らなかった。智也は、フレアに自信を持って欲しかった。彼女は確かに美人とはいえないが、ぽっちゃり可愛い系と言えなくもない。……まあ、好みの問題だが。とにかく、彼女が安産型体型であることは元男の智也にも分かる。カインからの願いを引き受けた以上、智也はフレアにお世継ぎを産んで欲しかった。彼女なら、良い母になれると思うから。智也は治療院の女医ギーナに頼んでダイエットメニューを組んでもらった。ギーナは、すこし食べるだけでお腹がいっぱいになるパンを作ってくれた。それを中心として、野菜中心の食事に切り替えた。やる気を出したフレアは、そのダイエット食を毎日食べて食後は智也や女性化したギルドとモモと一緒に中庭のバラ園を散策した。中央の噴水で猫モモが水浴びをする中、ベンチに座ったフレアは智也に真面目な顔で話しかけてきた。「ねえ、トモヤ。あなたは……カイン様の事をどう思っていらっしゃるの? 彼のお世継ぎを産みたいとは思わないのですか?」「え、わたし??ん……」智也は思わず黙り込んでしまった。アーサーと逢えなくなって随分時が経つ。彼の声や彼の姿を思い浮かべるたびに胸は苦しくなる。でも、逢えない時間が長くなるほどに、もしかしたら彼への想いが『愛』ではなかったのではないかと思い始めている自分がいる。今では彼とセックスすることが怖いと思っていた。もし、智也の中でアーサーが『愛する人』でなくなっていたなら、アーサーに抱かれても異世界から元の世界に帰ることができない。自分の『愛』が試されるようで、怖くてたまらなかった。智也は、自嘲の笑みを浮かべて口を開いた。「ごめんね、フレア。私、あなたが初夜の日に逃げちゃったことを正直、笑っちゃったんだよね。フレアは怖がりなんだなって」智也は続けた。「でも……私も一緒だ。私も怖くて堪らないよ。抱かれて自分の本心を知るのが怖いよ。怖くてたまらない……『愛する人』なんて、本当にこの世に存在するのかなって、疑心暗鬼状態。フレアを笑った自分が恥ずかしいよ」「トモヤ」フレアは、そっと智也の手にその手を重ねてくれた。もう彼女の手は、むくみはなくすっきりとしていた。ダイエットは順調で、ぼってり体型からぽっ
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