心臓が高鳴る。 可愛い女の子の無邪気な笑顔が、間近にあった。「君は二次試験に合格したんだよ? あの秘密の試験の一つを乗り越えたんだよ? 受験で追い詰められてコアの力に目覚めるって話はよく聞くじゃない。それが君にも起きたんだよ、きっと」「そ、うかな」「そうだよ」 渡良瀬さんは笑って頷いてくれた。「この瀬戸際で目覚められたなんて、君、すごく運がいいよ。よかったね。おめでとう」 笑顔で言ってくれた彼女は、驚いた顔をして、ちょっと笑ってから、ハンカチを差し出してくれた。 え?「ほら、拭いて拭いて。感激するのはまだ早いぞ。三次試験が残ってるんだからさ」 え? 僕、泣いてる……? ごめんとハンカチを断って、自分のハンカチで顔を拭く。彼方に何か言われるかと思ったけど、喧嘩腰で失格になったらたまらないと思ったんだろう、何も言わないでいた。「ごめ……ありが、と……」「それはお互い三次を受かってからにしようよ。大丈夫、だって君はコアを使えたんだもん。どういう力かは分からないけど、きっと君を助けてくれる力だよ! だから、君はきっと三次も通る! ついでにそのラッキーを私にも分けてくれればうれしいな」 ……世界に、こんなに言われてうれしい言葉があっただなんて。 ティッシュで鼻をかんで、涙が引っ込んだのを確認して、僕は頷いた。「ありがとう。渡良瀬さん」「どーいたしまして」 渡良瀬さんは人のいい笑顔で微笑んでくれた。 ……そうだ。 どういう理屈かは分からないけど、僕のコアは青色になって、僕は青く染まってたって言う。 色を変えるコアなんて聞いたことなかったけど、聞いたことがないからない、と言うのはせっかちな話だ。空気とかみたいに目には見えなくても存在してるものだってあるんだから。 未だにこのコアをどう扱うか分からない。 でも、コアは力を出したと渡良瀬さんは言った。言ってくれた。 なら。
Huling Na-update : 2025-11-21 Magbasa pa