会場中のテーブルに淡い光が走った。 まるで目に見えない魔法のヴェールが、ふわりと剥がれていくように。何もなかったはずのテーブルの上に、色取りどりの料理が次々と姿を現していく。 湯気の立つスープや、宝石みたいに光っているお寿司、ジュレで包まれた前菜たち、ハーブの香る肉料理、香ばしい匂いの漂う焼きたてのパン、カラフルなフルーツタルトに、繊細に盛りつけられたスイーツ。 それぞれのテーブルが、一気にごちそうの舞台に変わったようだった。 一瞬の静けさの後、ざわり、と感嘆の波が広がっていく。驚きと喜びに満ちた声がホールのあちこちで弾けるように響き、新入生たちの表情がパッと花開いた。「嘘っ……! すごい……」「わぁっ、ケーキまである〜!」「全部、本物……だよな!?」 まるで魔法が生んだ夢の世界に迷い込んだようなひと時。その賑わいと高揚に私たちの心は優しく、そしてしっかりと包まれていた。 そんな新入生たちを見て、京香副寮長がふわりと微笑んだ。そして両手を胸の前でそっと合わせると、柔らかい声で言った。「それでは、みなさん……いただきましょうっ」 その一言で、会場がパッと明るくなった気がした。拍手のように笑顔が弾けて、あちこちで「いただきます!」の声が重なっていく。 芽依ちゃんと詩乃ちゃんは、テーブルに並んだ色取り取りの料理を見て目をキラキラさせながら「どれから食べる!?」何て迷ってしまうほど。「このミニトマトが乗ったサラダ取ってくるねっ!」「じゃあ私は、このパイ包みのお肉いってみるっ!」 芽依ちゃんと詩乃ちゃんがワクワクしながら料理を取りに行って、私もそっと後ろに着いて行った。 お皿を手に取ると、香ばしい匂いや甘い香りがふわっと広がって、お腹の音が鳴りそうになる。 料理の一つ一つが丁寧に盛りつけられていて、食べるのがもったいないくらい綺麗だった。「ねえ見て見て、このスープ、星型のパスタが入ってるの!」「わっ、可愛い~!」 そんな小さな発見に、キャッキャとはしゃぐ私たちの声が、パーティ会場のあちこちから聞こえてくる笑い声や会話と混じって、会場を温かくて賑やかな空気で包んでいた。 みんなが集まったテーブルで、初めて顔を合わせた子たちとも「これ美味しいねっ」「そっちの料理も気になる!」何て会話が弾んで、自然と笑顔が溢れてくる。・・・・
Last Updated : 2025-11-28 Read more