もう一度重なり合った彼の唇が、名残惜しそうにゆっくりと離れていく。目の前にいる蓮さんの、少し潤んだ瞳。その熱に当てられたように、私の顔が火照り続けていた。「料理……続けましょうか。このままだと、夜になっちゃいますよ」照れ隠しのように私が言うと、蓮さんは目を細めて笑った。「ああ。最高のディナーにしよう」そんな何気ない会話を交わしながら、私たちは再びキッチンに向き合った。◇メインの煮込み料理がお鍋の中でコトコトと音を立てる間、私たちはリビングでくつろいでいた。蓮さんは、ソファに座って私の肩を抱いている。「そういえば、今朝もらったチョコ……まだ食べてなかった」蓮さんが、箱を取り出した。「一緒に、食べよう」蓮さんは、ハート型のチョコを一つ取って、私の口元に運んだ。「咲希、あーん」恥ずかしくなったけれど、口を開ける。甘いチョコレートが、口の中で溶けていく。「美味しいです」蓮さんが微笑んだ。「今度は、私が」私もチョコを一つ取って、彼の口元に運ぶ。「……はい、蓮さん。あーん」蓮さんは少し耳を赤くしながらも、観念したように口を開けた。その無防備な姿に、心臓が跳ねる。「甘いな」「チョコレートですから」「いや」蓮さんは、私を見た。「君が、甘い」その言葉に、顔が真っ赤になった。蓮さんは、笑いながら私を抱き寄せた。どちらからともなくキスをすると、甘いチョコレートの味がした。◇夕方、6時。私たちは、一緒に作った夕食をテーブルに並べた。じっくり煮込んだ牛肉の赤ワイン煮に、彩り豊かなサラダ、そして香ばしく焼いたバゲット。「いただきます」二人で、食事を始めた。「美味しい」蓮さんが、お肉を口に運びながら言った。「
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