やっと来た出番だ。舞台に飛び乗った俺にもありがたいことに声援が飛んでくるんだが……。「あいつが邪神殺しだろ? 女みたいだなー」「それパレードのときにも思った!」「でも途轍もなく美しいわ!」「貴族姓が姫と同じだぞ?!」「ということは……、マジかよー」 などと、まあいらん野次も聞こえてくる。ったく誰だよ……、その呼び名考えた奴は。あのハゲ長男か? 確かに俺の称号にも加わっていたけどさー、まるで俺が悪い奴みたいなんだよな。徐々に大きくなる邪神殺しコール。 いやーこれはマジでやめて欲しい。早速パパさんに役に立ってもらおうか。(義父さん、あの不名誉な二つ名呼びを止めさせてくれよ、声が大きくなる魔法かけるから叫ばなくていいし) 通信・念話のスキルについては、アヤの念話の話をしたときに伝えてある。すぐに返事が返ってきた。(うむ、大切な我が息子の頼みだ。任せておけ!) 舞台からラウダー・ヴォイスをかける。無茶苦茶言わなければいいんだけどなあ。「「「観客諸君、私は国王フィリップだ。カーズはこの国を救ってくれた英雄にして、私の愛する息子も同然! 二度とそのような不名誉な二つ名で呼ぶことは許さん! 応援するのであれば勇敢な彼の名を呼べ! これは王命である! そしてこれは全王国民にもお触れを出す、破ったものは禁固刑は免れぬと思うように!」」」 うん、やっぱやり過ぎ……。それに持ち上げ過ぎだが、御陰で一瞬にしてあの不名誉な二つ名では呼ばれなくなった。変なオッサンなんだけど、国民には慕われてるんだよな。今はカーズコールだ。これはこれでむず痒いんだが、さっきのよりは万倍マシだよ。(ありがとう、義父さん。もう充分だ)(いや何、役に立ったのなら何よりだ。明日にはお触れを出しておくからな)(あ、あー、うん、助かるよ……) そこまでしなくてもいいんだけど。まあとりあえずはOK、逆側からのそのそとザコジャイが上がって来る。こいつにはブーイングが容赦なく飛ぶ。他の悪党どもは壊滅したし、こいつもやられると思ってるんだろうね。相当悪さをしてきたんだろう、もう観衆は敵意丸出しだ。「くそっ、どいつもこいつも使えねえな……」 なんかブツブツと悪態をついてるな…、うむ、こいつに勝手に喋らせておくだけでもへし折れそうだ。頭を使おう。さあ、自分の汚い内面を
Última atualização : 2026-01-07 Ler mais