All Chapters of OVERKILL(オーバーキル)~世界が変わろうと巻き込まれ体質は変わらない~: Chapter 81 - Chapter 90

90 Chapters

第五章 81  祭典開幕

 アヤ達Bランク組と、俺とエリユズの対Sランク同士の興行試合の日になった。結局ギルドでわざと大暴れしたのと、アヤ達のレベルがSランク以上という問題もあり、Aランク相手との昇格試験は無意味だということになって、一気にSランク相手の昇格試験を兼ねた、前代未聞の、こちらもある意味興行試合となった。 昨日マリーさんがわざわざ城まで伝えに来てくれたのだ。何でもステファンがかなりイキって、他国のギルマス達を黙らせたらしい。あのときもかなり煽ってたしなあ。まあレベル差から考えてAランクとやるとデコピン一発で終わるし、神格持ちとでは勝負にすらならない。ずっと人外を相手にしてきたせいで、こういう普通の人族の基準に当てはめると規格外になるのは目に見えているんだけどね。これはこれで困ったもんだが、仕方ない。でもSランクになっとけばギルドの仕事は報酬が良いものを選びたい放題だし、人として暮らしている以上、お金はたくさん稼げるに越したことはないしね。 お祭りは昼過ぎからだが、城下は朝からかなり盛り上がっている。俺達は準備ができ次第お城の使いの人達が迎えに来てくれるらしいので、相変わらず俺の部屋が溜まり場になっている。適当に食事も済ませたし、まったりとみんなでお菓子をつまみながらお喋りタイムだ。そして何故か今朝からアリアを見かけない。何か変なことやってそうで不穏だ。嫌な予感しかしない。「なあ、アリアはどこ行ったんだ? あいつは放って置くと碌なことしかしないからな……」「うーん、今日は大事な用事があるって朝から出かけたみたいだよ。何かサプライズがあるとか言ってたけど。何なんだろうね?」 アヤは朝出会ったのか。サプライズね…嫌な予感しかない。「あいつはギルド登録してる訳じゃないからなあ。どこで何してようが構わんのだが、サプライズとか言ってる時点でもう何か変なことを企んでるとしか思えないよな……」「まあアリアさんだからねえー」「何かおもろいことやってるんじゃないのか?」 エリユズは慣れたもんだな。いいんだろうかこれで?「アリア様はいつもマイペースですよね」「良い意味で奔放ですよね、アリア様は」 ディードにアガシャ、そりゃまあいい加減慣れるよな……、一緒に生活してるんだし。それにティミスと比べたらマシに決まっているけどな。「アリア様って神様なのに面白いよねー。この前不思議な
last updateLast Updated : 2026-02-23
Read more

第五章 82  驚愕!Bランク組の実力

 イヴァと対戦相手のSランク、暗黒騎士のサウロンが一礼をしてから距離を取る。暗黒騎士ねー、まるでFF4の主人公の初期ジョブだな。フルフェイスのヘルムを被った長身。全身を黒づくめの鎧で覆っている。うーん、重そうだ。ウチの連中の装備はアリアが創ったかなり軽い服だからな。暑い季節や地方だとしんどそうにしか見えない。鑑定、レベル1180か、イヴァの半分くらいだな。あのダメージ肩代わりの魔道具はアリアが創ったものだし、普通にやり合っても問題ないだろうな。「Bランクであっても容赦はしない。それに剣聖の称号を持つ者と闘えるなど…。本気でいかせてもらうぞ!」 おお、結構まともな人っぽい発言だな。さてイヴァはどうするんだろうか?「じゃあ本気でいくのさ。リミット・ブレイク!!! ビースト・モード!!!」 ドゴオオオオッ!!! おおい……、いきなりぶちかますんかい!『おおっと、イヴァリース選手の髪の色が銀色に変わって闘気が全身から溢れ出しました! 解説のアリアさん、あれは一体何なのでしょうか?!』『あれは自己のリミッターを外し、防御耐性を下げる代わりに大幅に攻撃能力が増すという、ウチのニャンコちゃんの戦闘モードですねー。うーん、一撃で終わりそうですねー、これはー。あの黒づくめの厨二さんには悪いですけどー(笑)』 アリア、ニャンコ呼びは止めてやれよ。それに確かにそうだけど、相手を馬鹿にしすぎだろ……。「いくぞ、鳴けアロンダイト! 暗黒剣武技! ダーク・エアスラッシュ!」 ザシュシュッ!!! 右肩の上に両手で構えたアロンダイトを一瞬で3回振るった。黒い衝撃波がイヴァへと放たれる。「聖剣技・白龍天衝」 パパパァーン!!! ドゴオオオ――!!! イヴァが抜刀術の構えから放ったのは白く輝く龍の姿をした剣閃。それがサウロンの武技を軽々と、まるで虫を払うかの様に消し去り、そのままサウロンへと直撃した。「がはあああああッ!!!」 バキィイイイン!!! サウロンの黒い鎧が砕け散り、彼の『ダメージ肩代わり君』が粉々になった。あーあ、やっぱこうなったか……。しかもリミット・ブレイクにビースト・モードまで使いやがった。加減しろよな……。 ダアンッ!! そのまま仰向けに倒れたサウロン。兜も砕
last updateLast Updated : 2026-02-24
Read more

第五章 83  竜王兄の空回り

 さて、インターバルも終わった。次は誰の出番かな?『えーでは次の対戦、第四試合は…リチェスターBランク、アジーン・バハムル選手とアレキサンドリア連合王国西の国スクラから、Sランクの上級格闘拳士のゴリゴリオ・キューティ選手の対戦です! 準備を済ませたら、舞台へ上がって下さい!』「よっしゃー! 兄貴、いってきます!」「おう、気合入れていってこいよーアジーン」 兄貴呼びはやめてくれねえ。しかし、引っ掛かるのが相手の名前のセンスだ。いや、見た目も筋骨隆々でムキムキマッスルの髭のオッサン。しかもピンクのフリフリなゴスロリドレスを着ているし、すね毛がボーボーでぶっちゃけ直視するのもビジュアル的にキツイ。黒くて長い髭も三つ編みだし、同色の髪の毛も三つ編みで長いツインテ―ルだ。しかもデカい、2m以上はある巨体だ。「なんか相手の名前変じゃね?」 ディードにそれとなく聞いてみる。「ああ、あの方は元々クラーチで冒険者をしていたのですが、修行の旅に出ると言って他国へ行ってしまったんですよ。今はこの国にいたんですね」 ああ…、そうか、そうだろうね……。「やっぱ名前からしてそんな気がしてた……」『アリアさん、何でもアジーン選手はあの次代の竜王候補と言われる程の逸材らしいですね? そして龍拳闘士と言うからには格闘技に魔法という龍人族ならではのスタイルなのでしょうか? そして相手のゴリゴリオ選手も似た様な格闘術で闘うということでいいんですかね?』『ハイハーイ! みなさんお待たー?! 解説のアリアお姉ちゃんですよー! そうですねー、マリーさんの言う通りですねー。龍人族は世界の秩序を守る観測者として長くそのスタイルを磨いてきました。ウチのアジーンとチェトレの二人が次代の竜王ですよー。でもまだまだ粗削りなところもありますね。そしてアジーンのレベルが1770に対して、ゴリマッスルさん? は1480ですかー。これは中々拮抗したバトルになりそうですねー。アジーンは稽古でも毎回剣士のエリックにマジウケするほどボコられてますからねー。まだまだこれからの伸びしろに期待ということですかねー?』 あのアホは味方なのか? しかも相手のことディスり過ぎだろ。「「「ゴーリゴリ!!! ゴーリゴリ!!!」」」 おおぅ、さすが地元だけあってゴリさんに声
last updateLast Updated : 2026-02-25
Read more

第五章 84  祭典初日最終戦・チェトレとディードの戦略は?

 準備を済ませた二人、黒が基調の龍人族の着物のチェトレと暗殺者のジョブらしく、黒一色のローブに動き易いボディスーツの様な装備、口元もマスクで表情が見えないが、短めの金髪のタマユラが舞台の中央に立つ。鑑定に千里眼、ローブの内側には隠してある武器や暗器で一杯だ。さすが暗殺者のジョブだな。実際に人を殺してる訳じゃないだろうけど。そういう特性のジョブだ。 これは気を付けないと不意打ちを喰らう可能性が高いな。真っ向からやり合うタイプじゃない。俺としてはトリッキーな攻撃方法は使えるかも知れないから見てみたいが、チェトレがまともに闘えるかだ。真っ向から突撃しても確実に回避されて間合いを保たれるだろう。レベル的に掴まれたら龍帝拳の餌食だからな。そしてさっきの試合で無駄にアジーンが龍帝拳を見せびらかせてしまった。気を付けないと危ないだろうな、チェトレは。アジーン同様に泥試合をさせる訳にもいかない、ちょっとアンフェアかも知れないが、念話でサポートするくらいならいいだろう。『では第五戦、始め!!!』 マリーさんの開始の合図で一礼をした両者。チェトレはその場から動かないが、やはりタマユラは距離を取った。「これでこちらの五連勝にさせて貰うわ」「フッ、今迄の様にはいかんぞ」 距離を保ったまま舞台の上をチェトレを中心に回転する様に走り始めるタマユラ。ダッシュと縮地を組み合わせた歩法か、陽動だろうが中々の速度だな。「じゃあ、初代様直伝の戦術を見せてあげる」 両腕を組んで、仁王立ちの姿勢をするチェトレ。ほう、龍掌底波の構えか。あいつはアレを使えるのか? だがあの構えはかなり挑発にはなる。悪くはないな。「腕を組むとは……、舐めている様だな。喰らえ! 暗殺者武技・シャドウ・ナイヴズ!!!」 シュババババッ!!! 背後の死角から闇属性の魔力を込めた短剣やナイフの投擲か、だがチェトレは魔力鎧装に心眼、未来視、明鏡止水も全て発動させている。ちゃんと死角からの攻撃に備えていたな。 パパパパーァン!! ピシィ!! しっかりと方向も把握し、振り向きながら魔力の籠った掌底でナイフを叩き落とし、一番大きな短剣を人差し指と中指で白刃取りの様に止めた。うんうん、冷静だな。「チッ、全て防がれるとは……!」「お返
last updateLast Updated : 2026-02-26
Read more

第五章 85  折角だしお祭りを楽しもうか?

 うーん、どうしてこうなった……?  祭典、夕暮れのお祭りの街中をみんなと歩いている俺は浴衣を着ている。いや、浴衣が悪い訳じゃないんよ。なぜピンクの女性用の浴衣もろもろのお祭りセットを着せられているのかということだ。そして仕方ないので勿論、女性体になっている。さすがに男性体の状態では違う意味で着れない。このお祭り堪能セットを用意していたのはやっぱりアリアだが、持って来たのはアヤだ。しかもノリノリで。みんなの分も頼んでいたらしい。「折角だから一緒に可愛い恰好をして、日本の夏祭りとか縁日みたいに過ごしたいなー」 などと目を輝かせて言うから、断れなかった。うーん、困った。着付けも髪の毛の飾り付けも全部アヤとウチのメイド組がやってくれた。もうこれまたノリノリで……。でもね、女性体の時の体を見られるのは何故かすんげー恥ずかしいんだよ。あー、いやマジ勘弁して欲しいけど、アヤがこういうシチュエーションも楽しみたいらしいので、もう今更だなあと逆らわないことにした。段々受け入れていってる自分がいるのは確かだが、アガシャに見られるのだけは一番キツかった。いやマジで。 バトル組の男性陣、エリックにアジーンは男性用の紺色やら暗めの配色の浴衣だ。城内で軽く飲み食いしながら待ってくれていた。って言うかそりゃ気まずいよ、それに俺も男性陣なんだけどね……。そしてユズリハにちょくちょく邪魔され悪戯された。クラーチでの悪夢を思い出すよね、これ……。言っとくけど、昔の日本の伝統みたいなことはしてないぞ。ちゃんと下も穿いてるからな。でも上は勘弁してください。 そしてお祭りセット一式をフル装備で城下に出て来たんだが、浴衣を着ている人が結構いることにも驚いたけど、夜店とか屋台とかも西洋のものと同じくらい日本ぽいのが結構あるんだよ。なんだろなあー、この世界は和洋折衷みたいな感じなんだよなあ。屋台には焼きそばとかたこ焼き、りんご飴、お面とか射的(コルク銃ではなくおもちゃの弓だが)、千本つりみたいなくじ引き(これはまず当たらないからやらない方がいいとみんなには言っておいた)、まあ千里眼や鑑定で視えるしね。うん、でも何だか懐かしい気分になる。 浴衣を初めて着るイヴァやルティは子供の様にはしゃいでいた。アガシャも初めて着たらしいが、少し照れ臭そうだったので、「可愛いし似合ってるぞ」と
last updateLast Updated : 2026-02-27
Read more

第五章 86  懲りない女性陣・カーズの受難?女難?

 うーん、どうしてこうなった……? 二回目。 城下のお祭りから、まだ食い続けているアリアを放置して某人気走る娘の様に腹ポコ状態のイヴァとルティを回収して帰って来た迄はいい。そしてみんなで一旦風呂にしようということで大浴場に向かった。普通は男湯に入るよね? でも女性体状態でピンクの浴衣に髪の毛も飾られている状態で男湯の暖簾を潜ろうとしてた俺は、女性陣に全力で止められた。まあ、冷静に考えたらこの状態で入るのは問題あるよね。中で男性体に戻ればいいんだが、その前に絶対に全身を「なんだなんだ?」って感じで見られるだろうし……。 でもね、躊躇なく女湯の暖簾を潜れる程、俺は自分を捨ててないんだよ。女性陣に散々説教されて、仕方なく女性体のまま女湯に入り、体を洗って、髪の毛は何故かみんなが我先にと言わんばかりの勢いで洗ってくれた。いやあ、ありがたいけどツラいな……。「お前は毎回無駄に苦労するよな……」 というエリックからの同情と憐れみの視線はともかく、「女風呂に堂々と入れるとか最高っすね、兄貴は!」 と思春期丸出しの発言でチェトレに蹴られていたアジーンにまで、変な気の遣われ方をされるというツラさ。まあね、見た目の性別は変えられるよ。でもねー、中身? 精神は男なんだよ? ウチの女性陣が多分おかしいんだろうと思っていたんだが、いや寧ろ気を遣ってくれているのかも知れないと最近は思う様になってきた。自宅でも女性陣の方が堂々と「一緒にお風呂に入ろうよ」と言って俺を連れて行く。その後で「女性体になってね」って言う感じで。 実際女性体の方がリラックスできるってのはある。男性体を維持するための全身の魔力の緊張を解きほぐすには女性体の方がいいんだよな。それに男性体でも顔の見てくれがね……、てことで男性陣は余り一緒に風呂ってくれない。全くこの思春期童貞共め……!  女性陣の方が度胸があると言うか恥じらいがないと言うか、肝が据わっている感じだ。一応男なので極力見ない様にしているけど、向こうは堂々と見て来るし、モロに触って来る。もうね、距離感がわからんのだよ。イヴァとかルティは子供と風呂ってる様な感覚、アガシャもそんな感じだ。まあ大抵はアヤも一緒だしな。と言うかアヤがいないとさすがに気が引ける。 タチが悪いのがユズリハやチェトレ、アリアのアホとくっついて
last updateLast Updated : 2026-02-28
Read more

第五章 87  Sランク対決イベント開幕

 Sランク同士の興行試合の日になった。時間的には昨日と同じくらい。みんなリラックスしながら俺の部屋でスタンバっている。後は城の使いの人が迎えに来るのを待つだけだ。 昨夜の夜這い連中はアヤが目を覚ました時に、ベッドの左半分を占拠する様に鼾をかいてだらしなく寝ていた。そして事情聴取からの当然怒られていた。だからやめろって言ったのになあ。「「「「次はうまくやるし/やります/やるわー/やるのさ……」」」」 まあどう見ても反省してないけどね、こいつら……。全く、なんでこんなことをするんだか……? しかもまたやる気だし…もう知らね。「今日もアリアの姿がないということは……、やっぱり実況やるんだろうな」「昨日楽しそうだったもんねー」 アヤが答える。だよなー、絶対面白半分でやるだろうな。「盛り上がってたし、いいんじゃないの?」「今更なあー、あの人に何か言っても無駄だろうぜ」 エリユズの言う通りだな。あのアホは面白いと思ったことに対しては全力で命をかけてでも取り組むやつだからなあ。取り敢えず俺は両親がゲストに呼ばれないことを祈ろう。念の為に後で念話も送っておくか。「今日は恐らく昨日以上にレベル差がある分、更に一方的になるだろう。相手の仕掛けて来るスキルやら魔法、魔力撃も全て俺らに傷をつけられない。だから取り敢えずは一通り相手の手の内を見てやろう。俺達が先に仕掛けたら、そこで試合終了だ。一応イベントだし、多少は盛り上げさせないとな」「面倒臭いけど、仕方ないわよねー」「ちんたらしてたら先にしばきそうだけどなー」 この二人の戦闘狂なら充分ありえそうだが、折角の貴重な対戦だ。一瞬で終わらせるのは勿体無い。「まあ、そうかも知れないけどなあ。一応相手の戦術やらを見てみようぜ。相手のが俺達よりも形式上は先輩なんだし。あ、そう言えば俺はあのハゲと対決させられるんだろうか? ぶっちゃけ嫌なんだけど」「昨日の対戦順とかも勝手に決められてたし、違う相手かも知れないよ?」 アヤが言う様に、確かにプログラムとかもなかったし、世界的なイベントの割には意外と杜撰だよな……。勝手に実況までやってたくらいだし。盛り上がれば何でもいいのかね? 文化が中世だしそこまでキッチリじゃないのかもな。「そうだな。まあ誰が相手でもいいか。あのハゲは豪
last updateLast Updated : 2026-03-01
Read more

第五章 88  竜騎士攻略・ハゲVSイヴァ?

 魔導具を起動させて、エリックが舞台へと上がる。そして逆方向からは竜騎士のカセルが舞台へ跳び上がって来る。「「「カセル!!! カセル!!!」」」 凄い声援だな。先程のソフィアの時も凄かったが、この人は相当の人気だ。青銀と群青色の色彩の全身鎧だが、昨日の暗黒騎士のサウロンよりは軽量だ。頭にも竜の頭を模した様なヘルム。FF4の竜騎士みたいな装備だ。そして武器はやはり槍か。穂先が結構長めのスピアだな。刺突にも斬撃にも対応可能な2m程の長さの槍。鑑定、ドラグーン・スピアね……。やはりSランクか。何処で手に入れたんだろうな? 後で聞こう。  スピアとは英語で『槍』を意味する言葉の一つ。槍全般を指す場合は『スピア(spear)』が一般的だが、馬上槍は『ランス(lance)』、長槍は『パイク(pike)』など呼び分けはされている。最も、スピアタイプの槍をランスと呼んでいたりもして、呼称の使い分けは厳密ではない。   スピアとランスはよく混同されるが、決定的な違いがある。スピアは片手もしくは両手で扱うことができる歩兵槍のことだ。振り回し、先端に付いた刃で刺突・斬撃が可能。投擲用のスピアは『ジャベリン』とも呼ばれる。  対してランスは、中世から近代まで主にヨーロッパの騎兵に用いられた槍の一種。語源はラテン語で槍を意味する『ランケア(lancea)』、日本語では、『騎槍』とも訳される。単純に馬に乗った状態での専用武器のため、馬に乗ってない場合は全く使えないシロモノだ。 戦場だけでなく馬上槍試合でも用いられたランスは、『兜・鎧・剣・メイス・盾』と並ぶ、騎士を象徴する装備の一つであり、ファンタジーRPGなどでは、細長い円錐の形に『ヴァンプレート』と呼ばれる大きな笠状の鍔がついたものがよく描かれているが、必ずしも全てのランスがその形状をしているわけではない。 ランスと他の槍との決定的な違いは、基本的に刃物がついておらず、棒の先が尖っているか、前述した円錐型をし、敵対者を突き刺して攻撃するのが最も効果的な武器である点だ(この先端の形状は国によって異なる)。また、長さも特徴の一つで 一般的な片手武器の中でずば抜けて長く、4~5メートルを超えるものもあり(一般的なランスは扱い易くするため2m前後だが、それでも片手武器では一番長い)、接近戦闘用の
last updateLast Updated : 2026-03-02
Read more

第五章 89  カーズの闘い・迫り来る危機

 舞台に乗ってストレッチをしていると、逆方向からハゲが上がって来た。「「「ハーゲ!!! ハーゲ!!!」」」 うーん、凄い声援だが地味に悪意を感じるな。まあ、あんなのでも国民には愛されてるのかな? とでも思っておくか。俺が毛根破壊したんだが、ちょっと不憫だ。「やはり貴様とは殺り合う運命のようだな。神殺しのカーズ!」 また変なことを言い始めたなあ。厨二か? やだやだ。それにダメージ肩代わり魔道具あるから死なねーよ。「いやいや、偶々くじ引きでそうなっただけだろ? 俺もあの竜騎士と闘いたかったんだけどなあー」「フッ、そうか。俺と闘うのが怖かったということだな」「いや、あいつの方が強いだろ? 意味の分からん敵意をぶつけてくるから、ぶっちゃけお前は面倒くせーだけだ」「おのれ…、貴様……!」「聞いたけどさー、お前自分がSランクの最速保持者だったんだろ? 所詮記録なんていつか塗り替えられるもんだ。今の最速はウチのニャンコだ。そんなしょうもない程度のことでイラついてたらストレスでハゲるぞ? あ、悪い、もうハゲてるんだったな。ごめんなー、ストレスかけて。俺に勝ったら治療してやるよ」 まあこいつの態度次第だけどね。「くっ……、貴様にはSランクの誇りは、プライドはないのか!?」 何だそれ? プライドチキンにプライドポテトか?「ねーな。そんなのしょうもないもんがあったら20ギールで売ってやるよ。後、ウチのPTが美人揃いだとか、邪神を斃したとか、そう言うのが気に入らないんだってな? 只のやっかみだろ。お前はガキか? そんなことにエネルギー割くくらいなら鍛錬でもしろよ、くっだらねーな」「貴様ああー…! 言わせておけば……!」 語彙が少ないなあ。そんなんで口で俺に勝てるとか思わないことだな。これでも元教師、アホなモンペのクレームとかで慣れっこなんだよ。いくらでも口が回るからな。『さて遂に最終戦ですが、ここまで我がリチェスター勢は連戦連勝。そしてリチェスター及び、現在世界中のSランク最強のカーズさんが相手。ハ、ゲフンゲフン、ガノン選手には打つ手がありますかね? アリアさん』『うーん、いや無理ゲーでしょー。レベルも3倍以上の開きがありますし、カーズはああいうヘイトばら撒く小物が大っ嫌いですからね。まあでも手加減しながら色々と技
last updateLast Updated : 2026-03-03
Read more

第五章 90  Devastation The Huge Stampede & The Last Demon!

 ヨルムに乗って南門の外まで飛ぶ。「来い! 神剣ニルヴァーナ!」「お願い、ルティ!」「あいよー」「星芒より来たれ! クローチェ・オブ・リーブラ!」  各々が自分の武器を構える。南門前に着地させたヨルムから見る、南門に迫り来るベヒーモスの大軍。東門の方にも反応がある。黒や青や赤など、様々な色をした数十m以上はある巨体に、二本の巨大な角、四足歩行の全身を分厚い獣皮が鎧の様に覆われている。こいつは確かに並の武器じゃ傷一つ付けられないだろうな。 だが俺達には神格に神気、神器やそれに匹敵する武器がある。怖れることはない。そして神気を放った状態でヨルムと両親の再召喚を行った。陽子を破壊できる俺達にとっては紙切れも同然だ。「先ずは挨拶代わりだ。いけ、ヨルム!」「任せよ主! 受けろ、我が輝くブレスを!」 ドゴアアアアアアアアアアアアッ!!! 神気を纏った極光の竜の息吹が、放射線状に放たれ大地を敵ごと抉る! グギャアアアアアアア!!! 凄まじい威力のブレスに、迫り来るベヒーモス共が粉砕されていく。だがまだまだだ、俺の千里眼と鷹の目には、南東にある大迷宮から次々に敵が飛び出して来ているのが視える。どんだけいるんだ? 数万は下らないだろうな。だが俺達だけで掃討する!「アヤ、母さん! 南門の防衛と援護は任せる!」「任せて!」「はーい、漸く母さんの出番ねー」 ババッ! 飛び降りる二人。「イヴァ、親父! 東門にも反応がある! 二人はそっちを頼む!」「よっしゃー、行くぜ猫嬢ちゃん!」「任せるのさー!」 ダンッ!!「全員逆探知を発動させて自分達にターゲットを絞らせろ! エリック、ユズリハ、ディードは目の前の敵の掃除を任せる!」「はい! カーズ様!」「オッケー!」「任せときなー!」 ドンッ! 同時に飛び出す三人。「アリア、視えてるんだろ? 操られてる神獣達が」「ええ、神龍ケツアルコアトルにグリフォン、フェンリルにフェニックス。どうやら大将首は神鳥フェニックスに乗っていますね」「なるほど、ダカルーのばーちゃんの時と同じだな。アリア、グリフォンはお前がどうにかしろよ。ケツアルコアトルは、竜王兄妹、お前達に任せる! 行け!」「ハイハーイ、気が乘らないけど行って来ま―す」
last updateLast Updated : 2026-03-04
Read more
PREV
1
...
456789
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status