Se connecter元気になって生まれ変われるなら即答だ! 病や世界の因果に翻弄された彼は、 自分を「探していた」と言う女神に神格を貰い転生する。 異世界で目にした容姿は女神の趣味全開。 でも本当に異世界転生? どこか懐かしさを感じる。 封印された記憶の奥底に眠る運命の人。 自分が選ばれた理由とは? 「どんなに迷っても前へ、ただ護りたいもののために俺は剣を抜く!」 巻き込まれ体質主人公の異世界?ファンタジー、開幕です!
Voir plus(……大虐殺? 物騒だな、でも虐殺ってことはそれを行った奴らが居たってことだよな? 狂った奴らが核兵器みたいなもので世界が崩壊して人類が滅ぶくらいの爆撃とかしたのか?) 虐殺だから誰かが行ったというのが妥当だろう。自然破壊で滅ぶってのも、巨大隕石が落ちたってのもなんか違う気がする。【そうですね、人間を絶滅させるくらいの兵器とかはあったでしょう。それでも一人も残さず絶滅させるとなると、不可能ですね。シェルターのようなものに避難したり、運良く助かる者もいるでしょうから】 ダメだ、俺の頭じゃそんな芸当が出来そうな人間はいるわけがない、としか考えられない。ん、待てよ。確信がないがそれが出来そうな存在なら居るのは居る。でも……、まさかだけど。【カーズさんの推測は当たっていますよ。そんな芸当が出来るのは人間以上の存在】(ならやっぱり……)【……神です】(マジかよ……。何となく察しはついてたけど、神様直々に手を下すとか普通にない気がする。でも俺の勝手な見識だし、地球で神の存在なんて感じたこともないしな)【地球の神々は基本的に無干渉ですね。気が向いた時だけ歴史を修正する程度ですから、決して人前に姿を現しませんし、宗教なんて人間が勝手に創ったものですよ。中には人に紛れて遊んで暮らしてる神も居たりしますが。ですがこの世界ではもうすでに2回も神による大きな変革が行われています】(てことは2回もその大虐殺が行われたってことだよな? ……どうしてそんなことが?)【1度目は約1万年前。そのとき私はまだ生まれていませんでした。2度目は5000年ほど前で、それがニルヴァーナというこの世界の成り立ちです。でも人間たちはそのときの歴史に関することを知りません。そしてニルヴァーナという意味すら知らずにこの世界をそう呼んでいるに過ぎません。誰がそう名付けたのさえ知らないのです】(2回も世界を変革したのはなぜなんだ……? 人間は何をしたんだよ?!) 滅ぼされるなんてよっぽどだ。地球でも同じことが起こる可能性もあるけど、最早俺には関係のない話だ。地球なんざ1回滅んだ方がいいと思う。アリアはふう、と溜め息を漏らしながら、また話し続ける。神様が溜め息を吐くほどのことなんだろうか?【1度目は今の地球と酷似していると言った方が分かり易いですね。人間は互いに互いの利益の為に争いを続けました。
魔物の群れに向けて魔法を放つ、サンダー・ジャベリン。文字通り雷の槍だ。スキル弱点看破で目に映るのは相手の眉間だ。そこに標的化して狙いを定めて魔法をコントロールする。もう敵の数に合わせて発動できるくらいにはなった。超成長の恩恵だね。 ズドン! バチバチッ! バリバリバリィ!! 眉間を射抜かれながら追撃で電流が敵の全身を駆け巡る。今相手にしているのはビッグ・ボア、所謂でっかい猪だ。食べると美味いらしい。10頭程の群れだが、3頭急所を外してしまったのでまだまだコントロールが足りないな。仕方ない、残りは武器で対応しよう、鞘から抜き取ったのは女神刀。さすがに和名の日本刀には横文字は使わなかったみたいだ(笑) アリアさん、分かってらっしゃる。 まだ『抜刀術』は難しい、鞘の中で摩擦を起こし剣閃スピードを上昇させるということだが、刀剣を鞘から抜き放ち、さらに納刀に至るまでをも含めた動作が、高度な技術を有する武芸として成立しているくらいだ、一朝一夕で出来るものではない、普通に振り回すのがまだ精一杯だ。 残りの猪に向かって加速する。丁度3頭魔法で痺れて眼前に並んでくれている、「アストラリア流刀スキル」 弱点の眉間に向けてほぼ同時に瞬速の3連撃を1頭に1撃ずつ放つ、虎のツメの如き三連撃。「虎爪閃!」 ザザシュッ! ザヴァァーン!!! 全て的確にヒットした。断末魔とともに巨体が崩れ落ちる。<レベルアップしました、スキルの更新を行います> お、レベルも上がったな。「ふう、結構頑張ったな、ちょっと休憩しよう」 自身に新しく習得した気配遮断と物理結界に魔法結界を張る。俺の存在が認識されにくくなる。透明人間みたいなもんだ。とりあえず狩ったビッグ・ボアを片っ端から異次元収納庫に突っ込む。アリア曰く、【狩った魔物は体の部分が素材になったり、食材になったりしますからー、街のギルドで売って路銀に代えましょう。その時についでに冒険者登録をしておくといいでしょうねー】 ということらしい。なので最初に倒したクマさんから全部そこに突っ込んである。ちなみにこの中に入れている間は時間の制限がないらしい。新鮮なままお届け可能なのだ。クール便のようなものだということにした。そしてどのくらいものが入るのか聞くと、
さて、流れ的にバトルする羽目になってしまった。でもね、ぶっちゃけ俺結構ビビりだよ、他人にはバレないように強がってきたけどね。前世でもなるべく諍いは避けてきたしなあ。 でも売られたら買ってしまうスタンスだったし、根本的には短気なんだよ。喧嘩くらいは学生時分まではよくしてたから。相手がこっちよりビビってたら怖くないんだよね。もうそういうときってアドレナリン出まくってるし、スポーツでもゴール近辺だと気持ちが昂って仕方なかった。まあ冷静じゃないよね、本能のままにぶっぱするみたいなもんだし。 でもどれも対人間。魔物とか、RPGの中でしか戦ったことないから。子どものときに近所の狂暴な犬と死闘を繰り広げたくらいなだけだ。 冷静に考えて、平和な世界に生きてきた人間がそんなの相手に戦えるかい? 野生動物とか、家畜の牛やら馬、多分羊にも負けると思うよ、だって角生えてるし。早速ビビりが発動しながらアリアに尋ねる。(モンスター? 魔物? ってそんなのどこにいるのさ? 結構長話ししてたと思うんだけど、それらしきものは全く見なかったぞ。森の中だってのに)【えーと、それはですねー私が結界を張ってたんですよー。目覚めた瞬間に襲われるとか嫌じゃないですかー。カーズさんぐっすり眠ってましたし。それに私と話す時間も必要でしたしねー】 けらけらと笑いながら話すアリア。なるほど、結界ときたか、サラッとすごいこと言ったな。もうずっと張っておいて欲しい。(ほほうー、ならそれを解除したら?)【普通にこちらの存在が周囲に認識されますねー。魔物の方が人間よりも感覚器官が優れていますから。攻撃的な魔物だとすぐやって来るでしょうねー(笑)】(何それ、怖い。ごめん、胃が痛い気がする。持病の仮病が発病したみたいだわ)【気のせいです。しかも自分で仮病って言っちゃってますよー。小粋なトークで誤魔化さないでく下さーい。そんな小ネタ言える余裕があるなら大丈夫ですよー。この辺りの敵はぶっちゃけ弱いですから。スタート地点にここを選んだのも、しっかりと経験を積むためって理由がありますからねー。さあさあ、起きて準備して、結界を解きますよー】 止める間もなくアリアが結界を解く。パリーン、と何か薄いものが割れるような感覚がした。結界解除の音だろう。うーむ、弱い敵ねー。古代竜や
(アリア、どの装備もSランクなんだけど……。しかも補正値えげつないし。どんなもので出来てんの? とりあえずこのバトルドレス。ドレスって、俺男だよ) トンデモ素材が使われているのは間違いないだろう。でもそこはちゃんと把握しないといけない。先ずはこの服の見た目だ。黒のロングコートにもワンピースのようにも見えるが腰から上は体にフィットした服になっている。大きな襟が左右に2枚ずつ胸の下あたりで止めてある。インナーに白と黒のシャツの様なものがあり、首の半ばまでの長さだ。左右の肩にはショルダーガード、肩から下はまるでメイド服。肩回りが膨らんだデザインに、袖は長く肘の辺りからフレアーなデザインで袖先にはレースのフリルがご丁寧に付いている。それは腰から下の部分のコートのようなスカートみたいな部分も同じで裾にはこう、メイドさんのひらひらでギザギザなフリルだ。 どう形容したらいいのか、ぶっちゃけ俺のファッションに関する語彙力では無理だなあ。腰から下の前方は開いており、身に着けているのはズボンだ、良かった。腰から下のコート部分にはこれまたショルダーガードの素材と同じようなプレートがこう、鱗のように重ねて装着してあり、防御力も高そうだ、イメージ的にステイナイトな剣使いぽい。そして膝下くらいの茶色のブーツ、踵部分に羽がデザインしてある。これはぶっちゃけカッコイイ。 全体的に黒を基調としているが、縁取りは赤、レース部分は白だ。胸の上部には硬い金色のプレートが付いている。そして手には指先だけ出ているグローブ。ナックルの部分に超硬い金属のようなものが付けられている、これで殴られたら痛いだろう。見たらわかる、絶対死ぬやつやん普通に。でもね、なんと言っても軽い。凄く伸縮して動き易そうなのだ。【まあ結構中性的なデザインで作りましたしねー。レースやフリルは私の趣味でーす! もしMPが枯渇しかけたら女性側に肉体が引っ張られてしまいますからー、そんなときでも違和感なく着られますよー!】 言い切りやがったよ……、ものすげー潔いな……。(やっぱ自分の趣味じゃないか。でもそこまで自信満々で言われちゃあ、いっそ清々しいよ。で、何で出来てるの? てかどうしても女にさせたいのかよ?)【ふふーん、地上で最も硬いと言われるような鉱石素材、オリハルコンやアダマンタイト、ガマニオンに|星