Semua Bab 大好きな幼馴染が手の届かない大人気アイドルになってしまった…: Bab 21 - Bab 30

90 Bab

21話

つい最近、聞いた声。 私は振り向いた先にいる男性に向かって答えた。 「遠藤くん?」 「やっぱり香月ちゃんだった!」 遠藤くんは嬉しそうに笑いながら、私に駆け寄る。 そう言えば、あの合コンの日に遠藤くんも同じ大学に通っているって言っていたっけ。 本当に広い大学で会えるなんて、と私も笑みを返した。 「この間ぶりだね、遠藤くん」 「うん。この間はありがとう、香月ちゃん」 「こっちこそ、楽しかったよ」 自然と、会話をしつつ隣に並んだ遠藤くんと歩いて行く。 遠藤くんは、私が持っているトートバッグを見て、続けた。 「もう授業は全部終わり?香月ちゃんも帰るの?」 「うん、そう」 「なら、良かったらまた家まで送ろうか?」 「──えっ」 まさか、そんな事を提案されるとは思わなかった私は、驚きで目を見開く。 横にいる遠藤くんを見上げると、ほのかに遠藤くんの耳が赤く染まっているように見えて、私は気まずくなってしまった。 自惚れ、じゃなければ……もしかしたら遠藤くんは私と仲良くしたいのかもしれない。 友人として、なのか。異性として、なのか。それは分からないけど、私は今でも奏斗の事が好き。 それに、奏斗と待ち合わせをしているから、遠藤くんに家まで送ってもらうことはできない。 私は気まずげに、流れた髪の毛を耳にかけ直しながら答えた。 「えっと、ごめん遠藤くん。この後、約束があって……家には帰らないんだ」 私の言葉に、遠藤くんははっとした顔をして、慌てて謝罪を口にする。 「そ、そっか……!急にごめん!」 「ううん、せっかく送ってくれるって言ってくれたのに、ごめ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-13
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22話

パタパタ、と雨が硝子を打つ音が強くなり、私はぎょっとしてテーブルに突っ伏していた顔を上げた。 「えっ、嘘でしょ……?今日って雨予報が出てたっけ……?」 天気予報は、晴れだった。 だから、今日は傘を持ってきていない。 お天気雨でも無さそうで、私は途方に暮れてしまう。 このカフェは、路地裏にあるから近くにコンビニは無い。 1番近いコンビニも、歩いて10分程の距離にある。 走っても5分くらいはかかるだろうから、今の雨の降り方だとびしょ濡れになってしまう。 夏だったら多少濡れるくらい大丈夫だけど、今は冬だ。 長い時間雨に濡れたら、風邪を引いてしまう。 それに──。 「奏斗も、傘なんて持ってなかったはず……。大丈夫かな」 奏斗の体調が心配になってしまう。 風邪を引いてしまったら。 喉をやられてしまったら。 アイドルの奏斗には、風邪1つが致命傷になってしまう。 そわそわとしながら、何度もスマホを確認してしまう。 けれど、やっぱりスマホには奏斗からの連絡は来ておらず、どうしよう、と困ってしまった。 一旦、家に戻ろうか……。 でも、雨も酷いし──。 悩みつつ、カフェを出ようと考えていた香月の耳に、カフェの入口が開くベルの音が届いた。 「あれっ、香月?香月じゃん!」 「えっ、あっ!美緒!」 そこには、大学の友人で、同じKanato推しの美緒が居た。 美緒も数人の友人とカフェにやって来たのだろう。 美緒の後ろから、同じ大学に通っている4人が入ってきた。 そして、美緒を除く4人の中に、見知った顔を見つけ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-13
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23話

「香月ちゃん、幼馴染がいるんだね」 隣から、ふと遠藤くんの静かな声が落ちる。 私と美緒は遠藤くんに顔を向けた。 私が答えるより先に、何故か美緒が得意気に遠藤くんに答えた。 「そうそう、私も今日まで知らなかったんだけど。香月、今日はその幼馴染くんに大学まで送ってもらったみたい!遠目からだけど、雰囲気的に相当イケメンだと見たね、私は!」 何故か美緒が興奮気味に喋り、その内容に他の友人達も興味を引いたのか「なになに?」と楽しそうに話しかけてくる。 美緒は、他の友人達に「それがさぁ!」と楽しそうに説明をしだして、私はその様子に呆れてしまった。 美緒を見ていたから、隣に座っている遠藤くんが私をじっと見つめていた事は気づかなくて。 ちょん、と遠藤くんから肩をつつかれて私はそちらに顔を向けた。 思っていたより近い距離に遠藤くんの顔があり、私はびっくりしてしまう。 けど、そんな私の様子は気にせず、遠藤くんは口を開いた。 「香月ちゃんって、そんなにかっこいい幼馴染がいるんだね……」 「えっ、そんな、かっこいい……かなぁ」 ははは、と愛想笑いを浮かべて私は答える。 「見慣れてるから、そんな事考えた事ないかも……」 私は話を逸らそうとしたけど、私の返答に遠藤くんは益々視線を落としてしまう。 「……見慣れるほど、香月ちゃんはその幼馴染と一緒 にいるのが長いんだね……羨ましいなぁ……」 「──へ、……え?」 ぽつり、と落ちた遠藤くんの声。 それはとても小さくて、聴き逃してしまいそうなほどだった。 実際、美緒や他の友人達には遠藤くんの声は小さ過ぎて聞こえていなかったみたいで、楽しそうにお喋りを続けている。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-14
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24話

「やだ、無理……本当に無理なんだけどぉ!!信じられない、Kanatoが付き合ってるって認めてる〜っ!!」 スマホを見ていた美緒が涙混じりに叫び、テーブルに突っ伏してしまう。 周囲にいた友人達も、皆それぞれスマホを操作し、口々に「うわ!」とか「マジかよ!」と声を上げている。 私の隣に座っていた遠藤くんも、友人達と同じようにスマホを操作して「うわ、本当だ」と呟いた。 私は、頭の中が真っ白になっていて。 友人達や、美緒の嘆きがどこか他人事のように感じていた。 Kanatoって、奏斗の事だよ、ね……? 美緒が言う「Kanato」は、奏斗の事に違い無い。 なんで。 どうして、そんな急に。 私の頭の中は、そんな言葉がぐるぐると繰り返される。 見なければいいのに、私も皆と同じようにスマホを開いて、SNSを確認した。 トレンドを確認しなくとも、タイムラインは阿鼻叫喚。 皆Kanatoや、RikOの事を書いていて、中にはニュース記事を引用している投稿もあった。 私は、大元の記事をタップする。 ぱっ、と画面がニュース記事に移り変わり、KanatoとRikO。2人がお付き合いをしている事。 そして、お互いがそれを認めている事。 事務所が、正式に付き合いを認める記事をすぐに出している事が分かった。 Kanatoと、RikOは同じ事務所だ。 RikOはKanatoの1個下の後輩女性アイドル。 最近、ショート動画投稿サイトで可愛らしい振り付け動画がバズって、人気急上昇のアイドル。 来年には武道館ライブが決まった、と最近ニュースになったいたと記憶している。 人気で、可愛いアイドルのRikOと、Kanatoが付き合っているなんて。 もしかして、と私は1つの考えに行き着く。 奏斗が珍しく私を大学まで送ってくれて、一緒に帰ろう、と言ったのは。 大事な話がある、と言ったのは。 RikOとお付き合いをしている事を、私に伝えたかったから……? だから、あんなに改まった態度で、大事な話がある、なんて言っていたの? それなら、そうとはっきり振ってくれれば良かったのに。 あんな風に、私の部屋で一緒に眠ったりできる奏斗の考えが、分からない。 幼馴染とは言え、私だって女だ。 そして、奏斗は男だ。 間違いなんて絶対に起きない、なんて言いきれない。それな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-14
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25話

あれから。 私は美緒や遠藤くんとどんな風に会話をして、どうやって皆と別れたのか、覚えていない。 気付いたら自分の家に帰ってきていた。 全身は、雨に濡れてびしょ濡れになっていたから、多分皆とは一緒に帰って来なかったんだろう。 スマホも、服も、鞄も全部が全部びしょ濡れになってしまっていた。 防水仕様になっていないスマホの電源がつかなくなっている事には気付かず、私は重い足取りで階段を上り、自分の部屋に向かう。 「眠い……」 それに、体も何だかダルい気がする。 私は、鞄も上に羽織っていたコートもそのまま床に投げ出して、ベッドに倒れ込んだ。 頭がガンガンしてきて、思考がままならない。 それに、体がとても熱くなっている気がする。 悪い予感がしたけど、私はそれ以上考えたくなくて、そのまま目を閉じた。 それから私が目を覚ましたのは、信じられない事に、2日も経った後だった。 ◇ 「──えっ!?私、2日も寝てたの……!?」 「そうよ、香月。あなた雨に濡れてびしょ濡れのまま寝たんでしょう?高熱を出して、大変だったんだからね」 お母さんが怒ったような、泣きそうな表情でそう教えてくれた。 私が目を覚ましたのは、病院の一室。 目覚めたら天井が真っ白で、私の部屋じゃない事に一瞬混乱してしまった。 「でも、無事に目を覚まして良かったわ。病院の先生からは熱が下がったから、目を覚ましたら退院していいって言われてるから、ちょっと手続きをしてくるわね」 お母さんがそう言い、私の頭を優しく撫でてくれてから、病室を出て行った。 「……嘘でしょう」 まさか、高熱で2
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-15
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26話

「あぁ〜っ、しんどい……!!」 病院を後にした私は、お母さんと一緒に自宅に戻ってきていた。 2日も眠っていたからか、体がバキバキだし、ダルいし、上手く動かせない。 それでも必死になって家に帰って来た途端、ほっとして体から力が抜けてしまった。 リビングのソファにだらしなく横になっていると、お母さんがキッチンから話しかけてきた。 「香月、お腹減ってるんじゃない?先生も、消化の良いものだったら食べて大丈夫って言ってたから、うどんでも茹でる?」 「うどん!食べたいー!お腹ぺこぺこだよ〜」 「はいはい。少し休んでなさい」 「はーい。……あ!お母さん!私のスマホって大学のバッグの中かな?」 私は、気になっていたスマホの事を口にする。 すると、お母さんはなんて事ないようにあっさりと答えた。 「ああ、何か壊れてしまったみたいよ?美緒ちゃんや、他のお友達が連絡が取れないし、電話も繋がらなくなってるって言ってたから」 「──え!?嘘でしょ!?」 私は、寝転がっていた体勢から勢いよく起き上がる。 少し頭がくらっとして、私は再びソファに沈み込んだ。 「後で取ってきてあげるから、今は休んでなさい!」 「……はーい」 もう、じっとしてないんだから! とお母さんがぷりぷり怒っているのが聞こえる。 私はダルさに、そのまま目を閉じてしまう。 体がしんどくて、頭が働かない。 でも、そんな中でも奏斗の事が気になって、気になって。 ──あの日。 奏斗がアイドルの女の子と付き合っている、と報道された日。 あの日に、私と奏斗は約束をしていたんだから、私と連絡が取れなかったらきっと奏斗はお母さんに連絡をしているはず。 だけど、お母さんからはこうやって帰ってくる道中も、家に帰ってからも、奏斗の話は聞いていない。 いくら私の体調を気にしていると言っても、奏斗から連絡があればお母さんは教えてくれる。 それなのに、奏斗の事を何も言わないって事は。 「……何も、連絡が無かったんだ」 「香月ー?何か言ったー?」 「ううん。何も言ってないよ」 「そうー?」 ぽつり、と呟いた私の声が届いたのかもしれない。 キッチンからお母さんの声が聞こえてきた。 けど、私はなんでもない、と返す。 今は取りあえず、体調を元に戻す事だけを考えよう。 うどんを作り終わったお
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-15
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27話

「香月、このバッグでいいんだよね?持って来たわよ」 「あっ!ありがとう、お母さん!」 うどんを食べていると、階段を降りてきたお母さんが私の大学用のバッグを渡してくれる。 私は、食事を一旦中断してスマホをバッグの中から探し出し、取り出す。 スマホを点けてみようとしたけど、うんともすんとも言わず、画面は真っ暗なまま。 充電が切れちゃったのかも、と思ってスマホを充電コードに繋げてみたけれど、状態は変わらない。 そもそも、充電中に点灯するはずのランプも点かないから、もしかしたら本当に壊れてしまったのかもしれない。 「うわ〜……スマホ駄目かも……」 私の絶望したような声が聞こえたのか、お母さんがキッチンから振り返る。 「ええ?本当?どうしようかしらね……新しいの買いに行く?」 「うん……スマホ壊れてると友達と連絡も取れないし、不便かも……」 そう話しながら、私は気になっていた奏斗の事をお母さんに聞いてみる事にした。 「そう言えば、奏斗は元気そう?」 「え?奏斗くん?」 きょとん、と目を瞬かせるお母さん。 不思議そうにしているお母さんの様子に、私は奏斗から何の連絡も入っていないんだ、と察した。 「そう言えば奏斗くん、ここ数日見てないわねぇ……。お家にも帰って来てないみたい。お仕事忙しいのかもね」 「そっかぁ……」 「奏斗くん忙しいんだから、香月は自分のお見舞いに来て欲しいなんて言っちゃ駄目よ?風邪を移しちゃっても大変だし」 「うん……分かってるよ……。体調が良くなってから、奏斗には連絡する事にする」 「ええ、その方がいいでしょうね」 でも、丁度いい機会かもしれない。 スマホが壊れてしまったから、皆の連絡先は消えてしまった
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-16
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28話

あれから、数日。 しっかりと休息を取った私の体調はすっかり良くなった。 その間、やっぱり隣の奏斗の家には誰も帰って来ていない。 私を、避けてるのかもしれない。 そう考えたけど、私は奏斗の連絡先も何も分からないから、直接話をしないと分からない。 憶測でしかないけど、多分奏斗は私を避けてるんだと思う。 付き合っている彼女がいるのに、幼馴染に告白されて。しかも家まで隣。 私が逆の立場だったら、確かに気まずいと思う。 でも、これから私は大学が忙しくなるから、ちょうど良かった。 来年は就職活動があるし、就職を機にこの家を出る事も考えている。 物理的に奏斗と距離を取ってしまえば、きっとその内思い出になって、奏斗を忘れられる。 他に好きな人だって、出来るかもしれない。 私は、両親が出社してしまい、静かになった家の中で、大学に向かう準備をする。 今日から、大学に復帰だ。 数日休んでしまったし、グループワークにも参加出来なかった。 友人にノートを借りなくちゃな、と考えながら私は家を出た。 「香月ー!!良かった、もう体調大丈夫なの!?」 「美緒!うん、もう大丈夫。入院してる時、お見舞いに来てくれたんだよね?ありがとうー!」 私が大学に行くと、友人の美緒がすぐに私に気が付いて抱きついてきた。 私はしっかり美緒を抱きしめ返して、お見舞いに来てくれたお礼をする。 「そんなの全然気にしなくていいよ!それより、ちょこちょこ連絡したんだけど、全部未読だったけど……どうしたの?」 「実は、スマホが壊れちゃって……。今日の夕方に新しいスマホを買いに行く予定なんだ。電話番号も全部新しくなるから、明日新しい連絡先を教えるね」 「えっ!スマホ壊れたの……!?マジかー……大変じゃん」 「うん。バックアップを取ってなかったから、ちょっと落ち込んだけど……しょうがないよね」 壊れてしまったものはしょうがない。 幸い、スマホは新しく買い換える事ができるから、また連絡先を登録すればいい。 「分かった。明日私の連絡先入れ直してね!」 「うん、りょーかい」 美緒とは取っている授業が違うから、廊下で別れる。 手を振りあって別れ、私達はそれぞれの講義室に向かった。 「香月ちゃん。ここ空いてるよ」 「遠藤くん……!」 講義室に着いた私は、空いている席を探してい
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-16
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29話

◇ 場所は変わり、とある建物内。 1人の男が、必死な形相でスマホを操作し、ある人物に電話をかけていた。 「──なんでっ、何で繋がらない……っ!!」 何度かけても。 時間を変えてかけても。 聞こえてくるのは無機質な機械音だけ。 求めている人物の声は、数日が経った今でも聞こえてこない。 今日も、何度目かの電話をして、変わらず相手が出なくて。 男──瀬見 奏斗は苦しそうに、悲しそうに表情を歪め、通話を諦めた。 そして、いつものように連絡を送るが、奏斗が今まで送ったメッセージはどれも既読にはなっていない。 「……香月」 奏斗が呟くと同時、奏斗が居た廊下に、小走りで駆け寄ってくる足音が聞こえてきた。 ぽん、と肩を叩かれた奏斗は振り向く。 「社長が呼んでたよ。いこ?」 「ああ、分かったよRikO」 奏斗が諦めたように「Kanato」の仮面を被った瞬間、RikOがするりとKanatoの腕に自分の腕を回す。 ぎゅっと抱きついてくるRikOには目もくれず、奏斗は無表情で廊下を歩いた。 ◇ 「社長、遅れてすみません」 「ああ、奏斗か。入って」 俺は、社長室の扉をノックして中に入る。 すると、デスクに座っていた社長が立ち上がり、俺とRikOにソファに座るよう促した。 廊下を歩いている時に組まれていた腕を緩く振り、RikOの腕を解く。 「もう社長室の中だ。恋人の振りはしなくてもいいだろ?」 「……そうだね、Kanato!ありがとう」 俺の言葉に、RikOはにこりと笑顔を浮かべてぱっと腕から手を離す。 そして俺の隣に座ると、社長の話を聞く体勢になった。 「先日の記事を出してから、多少少なくはなったが……まだ手紙は届いている。Kanato、もう少しだけ付き合ってもらってもいいか?」 「……仕方がない事ですから、分かりました」 「ありがとう、礼を言うよ。これが落ち着いたら、Kanatoが希望していた長期休暇、この要望が通るように尽力するよ」 社長の言葉に、俺はぱっと表情を明るくすると「頼みます」と頷いた。 俺が、事務所の頼みとしてRikOの恋人役を引き受ける事になったのは、数日前。 香月と約束をしていた日。 あの日、香月の大学に彼女を迎えに行く前に、マネージャーから連絡を受けた。 今、人気が出始めているアイドルのRikOに
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-12-17
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30話

最初は、俺たちグループも反対だった。 俺たちのファンは、若い女の子がメインだ。 いわゆる「ガチ恋勢」が多く、彼女達が支えてくれているお陰でこれだけのグループに成長出来た。 アイドルと付き合うなんて、ファン達を裏切る行為だ、と最初は俺自信も、メンバーも反対した。 だけど、RikOに殺害予告が届いた。 いわゆる、「君を殺して俺も死ぬ」と言うような酷い脅迫文。 だけど、そんな手紙が届いてしまった張本人のRikOはたまったものじゃなかったんだろう。 日に日にやつれ、痩せて行く姿を見たマネージャーも、社長も、彼女を可哀想に思い、試しに付き合いを公表してみたい、と言い出した。 ストーカーに怯えて体調まで崩すRikOは確かに可哀想だったが、俺には香月がいる。 しかも、香月に気持ちを伝えようとしていた時だった。 俺はRikOより香月の方が大事だし、可哀想だとは思うが、はっきり言ってそれくらい自分で対処して欲しかった。 だけど、事務所の社長が頭を下げ、頼み込まれてしまえば、それを俺には突っぱねる事が出来ない。 だから俺は、あの日に香月を迎えに行けなくなってしまった事を謝罪しようとした。 長時間の話し合いで、香月と約束した時間はとっくに過ぎてしまっていて。 しかも、外は雨が降っていた。 俺のせいで風邪をひいてはいないか。 俺のせいで待ちぼうけになっていないか。 変な男に絡まれていないか。 謝罪と、理由を伝えたい。 そう思って、あれから香月に連絡をし続けているが、電話は繋がらず、連絡も返って来ない。 安全面を考え、暫くの間は事務所で寝泊まりをしなくちゃならない。 その間、家に帰る事も出来ない。 許可された以外に、外部の人間に連絡が出来ない。 こんな事なら、香月の母親への連絡許可も取っておけば良かった。 香月が今、どんな風に過ごしているのかが全く分からない。 それが、こんなに不安で、心細く感じる事になるなんて。 早く全て解決して、香月に会えるようになればいいのに。 だけど、そんな俺の願いなんて簡単には叶わない。 「じゃあ、Kanatoにはもう暫く事務所で寝泊まりしてもらって……。ほかのメンバーは大丈夫そうだから、家に帰ってもらう。Kanatoにはもう暫く不便な生活を強いてしまうが……もう少しだけ頼むよ」 社長にそう言われてしまえ
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