All Chapters of 結婚式で捨てられた後、私は彼の最大のライバルと結婚した: Chapter 41 - Chapter 50

57 Chapters

第四十一話 美奈の反撃

〈独占スキャンダル〉──御曹司に嫁いだ若妻の過去!! 今暴かれる! 美貌の裏の顔。 ──と題して、美奈がつらつらと並べた虚偽の内容が、ネット上で急速に拡散された。 「何よ! これ……」 綾は、リビングで一人、その記事を目にした。 何が起こっているのか分からず、画面を見ながら呆然としている。 コメントにも酷い文字が並ぶ。 〈男を取っ替え引っ替えって、それだけ女を武器にしてたの? 最低じゃん〉 〈金持ちに嫁ぐ為なら何でもするのかよ!〉 〈突然、修様が結婚なんて、おかしいと思ったのよね〉 〈修様も騙されちゃったの? 可哀想〜〉 〈皆んなの修様を返してよ!〉 〈義妹の彼氏を奪うなんて、最悪! どんな神経してんだよ〉 ──酷い言葉ばかり……嘘なのに……。 どうして、こんな嘘を信じるの? 綾は、悪意のあるコメントを見て傷つくが、 修の前では平然としているように努める。 修が風呂から出て来た。 「あ〜サッパリした」 綾は、何も話さず、悲しい感情を隠した。 しかし、修はすぐに異変に気づいた。 修は──常に会社の現状を把握する為、タブレットを使って株価をチェックし、会社の売上も把握している。 「ん? なぜだ? 急落している……」 綾がデザインした洋服の売上が急落している。 先ほどまで、順調に売上を伸ばし過去最高の記録を更新し続けていたのに──おかしい! すると……倉田から入電。 『坊ちゃん! 奥様の記事がネット上に……それもデタラメばかりです!』 修は、慌ててネット記事
last updateLast Updated : 2026-04-24
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第四十ニ話 会社での噂と事情聴取

──翌日 いつも通り綾は出勤する。 社内でも噂が広まり始める。 「ねえ、見た? あの記事」 「あ〜見た見た!」 「社長の奥さんって、どんな人か分からなかったけど……あんな人だったなんてね」 「ホント、そんな風には見えないのに、人間不信に陥りそう」 「あっ! シーッ」 皆んな、虚偽の記事を鵜呑みにしている。 変わらず警備員さんが一人、着いて来てくださっている。今日は、いつもと違い前に出て綾を守るようにしてくださっている。 「ありがとうございます」 「いえ……」 部署に到着すると── 「おはようございます」 「「「「「おはようございます」」」」」 挨拶はするものの場の空気は淀み、すぐにスタッフは皆、綾に背を向けよそよそしく距離を取っている。 綾は── 「この度の騒動で、皆様には多大なるご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ありません」 と頭を下げるが、誰も何も話さない。 「……」 「拡散されています記事は、全て事実無根です。現在発信元等の調査中ですので、事実が判明するまで暫くの間ご迷惑をおかけ致します」 もう一度頭を下げている。 「綾さん、受注が減少しています。今朝は、注文が入っていない状態です。違う商品をおススメに差し替えますか?」と聞かれ…… 綾自身も──
last updateLast Updated : 2026-04-25
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第四十三話 マスコミと……

噂がますます激しくなり、マスコミが会社の入口にまで押し寄せている。 「綾さん! 書き込みは事実ですか?」 「男を取っ替え引っ替えしてたのですか?」 「義妹さんの彼氏まで奪ったのですか?」 「社長もそうして手に入れたのですか?」 「あなたがデザインした洋服の売上にまで影響が出ていますね? どう責任を取るのですか?」 心ない質問を投げかけるマスコミ。 あまりにも、大声で叫んでいる為、社員たちも迷惑がり、在らぬ事を適当に言ってしまう。 一人の女性社員が、詰め寄られる。 ──「本当は、綾さんの記事は事実とか?」 ──「知りませんよ」 ──「何か聞いてませんか? あなたの証言が有れば、書けますよ! 情報提供してくれたら謝礼も出しますよ」 ──「え? そう? 本人は違うって言ってるけど、本当は社長を誘惑したのも綾さんなんじゃないんですかね〜? じゃなきゃ皆んなの憧れの社長をあんなに簡単にゲットなんて出来ないでしょう? 何かあるとは思ってたんですよね〜」 更に嘘の上塗りで、事実ではない話がどんどん広がっていく……。 〈綾は、夫である社長にも自ら近づき、誘惑して結婚した〉 〈私たちの推しを返せ! ◯乱女!〉 綾を侮辱する下劣で稚拙な文字ばかりが並ぶ。 書いている人物たちは、己の罪の意識など微塵もなく、ただ"皆んなが書くから”"ノリだから”というだけで書いているのだろう。 それに感化された上層部も──「本当は、やっぱり社長夫人に問題があるんじゃないの?」という声が上がり始める。
last updateLast Updated : 2026-04-26
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第四十四話 証拠集めと過激ファン

──── 一方、修は──連日綾には黙って証拠を集め続けていた。 しかし、綾にはそのことを伝えていない。 綾は──出来る限り、自分一人で何とかしなきゃと思っていたようだったから……。 修には、それが痛いほど分かっていた。 まずは、倉田と一緒に、天埜家の晩餐会を行なった会場まで行き、防犯カメラの録画を確認させてもらう。 最初は、廊下や出入口に取り付けられた防犯カメラから美奈を確認する。 「坊ちゃん! コレです」 「うん」 受付で綾の義妹と名乗ったようだが、当然招待客リストに名前などない。 受付の人が困った様子で、誰かに確認しているが…… その間に美奈は、会場スタッフに話しかけて、何処かに向かったようだ。 追跡するとトイレに入ったようだ。 恐らくトイレだけ借りるフリでもしたのだろう。 「フッ、そこまで用意周到か……」 修の顔には、嫌味な笑いが溢れる。 「出て来ました!」 倉田が言う。 トイレから出て来た美奈は、そのまま違うドアから部屋に忍び込んでいるのが鮮明に映し出されている。 「こんな所から入ったんですね」 倉田が呆れる。 修は、会場スタッフに、 「この部分の映像をコピーしていただけますか?」 「かしこまりました」 その
last updateLast Updated : 2026-04-27
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第四十七話 美奈の企み

──美奈は、 自分が流した噂のおかげで綾の評判が落ち、売上が急降下したことに得意満面となっている。 「あははは、綾が嘲笑されるのが、こんなにも楽しいことだなんて思わなかったわ。洋服の売上も落ちてることだし……あんたがデザイナーだなんて生意気なのよ! それに、あんたがデザインした洋服なんて、もう誰も買わないわよ、はははは」 美奈は、今回ばかりは上手くいったので、勢いに乗り、"被害者”として、綾を告発するため、自ら記者会見を開くことを決めた。 ──そもそも…… 母が父と不倫して私は生まれた。少しだけ早く生まれた綾は、日本に居て許嫁まで居た。 なのに、父と母が再婚後、私は高校生の頃にアメリカへ留学させられた。 このままだと父の愛情も地位も財産も全てを綾に奪われると思ったのよ! だから、綾の彼氏だった昌浩に近づき、奪ってやった。 そうすれば、徳野家の財産も平井家の財産もどっちも手に入れられると思ったのよ。 なのに……綾が 昌浩以上に金持ちの男を見つけて結婚するなんて、許せない! しかも、デザイナーの仕事をして成功するなんて、もっと許せない! 綾──あなたは、私より幸せになる資格なんてないのよ! 皆んなにバカにされて、生きるのがお似合いよ。 「記者会見で、それを思い知らせてあげるわ!」 昌浩が帰って来た。少し元気がないようだ。 「お帰り〜」 「ただいま」 「どこ行ってたの?」 「ああ、ちょっと……」 昌浩は、美奈に──「綾のところに行ってた」なんて、言えるわけがない。 どうせ美奈のことだから、またヒステリーを起こされても困ると思っていた。 すると美奈は、昌浩に、「記者会
last updateLast Updated : 2026-04-30
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第四十八話 記者会見(前半)

会見場内は、大勢のマスコミで埋め尽くされている。テレビカメラをセットする者、ノートパソコンを開き何やら打ち込んでいる者、中にはリアルタイムでずっと配信を流し視聴者と会話している者もいる。 皆、会見が始まるのを首を長くしながら待っている。 それを美奈が舞台の袖から覗いている。 「わあ〜物凄い人! 皆んなの関心度って、こんなに高いのね〜それとも、私の人気が凄いのかしら〜? ヤダ〜」 美奈は、とても満足そうに笑っている。 昌浩は── 「俺は会場の一番後ろで見てるから……」 「え〜そうなの? 一緒に出ればいいのに〜」 「いや……」 昌浩には、美奈がそこまでする意味が分からなかった。 しかし、現時点では婚約者という立場。 全く関わらないわけにもいかないのだ。 そして──ついに…… 美奈が会見場に姿を現わした! すると、一斉にフラッシュが焚かれ、多くのカメラが美奈を捉え、撮影・中継・配信が始まったようだ。 濃紺の上下スーツで現れた美奈は、──深々と一礼すると、席に着いた。 まずは参加者にお礼を述べた。 ──始まった。 美奈は早速練習した通り悲しい表情をする。 ネット上で書き込みのあった事案に対する事実確認のため、会見を開くことを決意したと述べた。 そして、"女友達”と名乗る人物によって書き込みがあった一つ一つに対して、壇上で声を詰まらせながら、綾の事を非難する。 ・これまで綾がどんなに品行が悪かったのか…… 「取っ替え引っ替えと書かれていたように、姉は元々男性に対してだらしなく、まるで使い捨てかのように短期間で何人もの男
last updateLast Updated : 2026-05-01
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第四十九話 記者会見(後半)

修はその場で手を挙げ、美奈に質問する。 「ちょっとよろしいでしょうか?」 「はい……」 修は──「先ほど話されていた件について、"証拠”はありますか?」 「……あります」 「では、まず、その"証拠”とやらを見せていただきましょうか」 新たに席が設けられ、修と綾に座るよう促される。 美奈は、修の姿を見て緊張している。 しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。 なんとか平然を装い──「証拠はあります」 改めて皆んなに宣言し、写真や動画を公開する。 しかし…… ──「ん? なんだか不自然じゃないか?」 ──「修さんとは、似ても似つかないなあ」 ──「AI? フェイク動画なんじゃないのか?」 一瞬で会場は、ざわつく。 修は──「皆さんがおっしゃる通り! これは明らかにフェイクですよね? 私の体型をご覧ください。この動画の私は妙に筋肉が付き過ぎて違和感があるばかりか、顔! 私こんな顔ですか?」 立ち上がりマスコミに見えるよう、自分の身体と顔を指差し指摘する。 ──「あはは、全く違う」 ──「絶対フェイクだな」 ──「嘘だったのか? いったい何がしたいんだ?」 それでも、まだ美奈は── 「いえ、これは本物の証拠です……だったら、そちらは、何か"証拠”でもあるんですか? どうせ何もないのに……」
last updateLast Updated : 2026-05-02
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