Masuk結婚式の日、平井綾は胸いっぱいの期待を抱いていた。しかし待っていたのは、徳野昌浩の婚約破棄だった。 「綾.......ごめん、君とは結婚できない。僕が愛していたのは、ずっと(妹の)美奈だ」 平井綾の頭の中は一瞬にして真っ白になった。 美奈と昌浩は彼女に内緒でずっと連絡を取り合っていた。そして今.......美奈は彼の子を宿しているのだ! 怒り、屈辱、裏切りが彼女を飲み込み、裏切った者たちに思い知らせたい! こうして、彼女は誰も予想しなかった決断を下す。 彼女が選んだ道は……
Lihat lebih banyak修は、"初恋の女の子”が生きていると知り、自分も調査を始める。 新設現場の近くの為、もう一度、倉田と一緒に病院へ行く。 せめて、名前だけでも分からないかと聞くが、年月が経っている為、もう古いカルテのデータはないと言われた。 一番長く勤めているという看護師長に聞くと、担当だった元看護師がお金を貰って揉み消した話を元看護師が辞めた後に噂で知ったようで、"鈴木”という男性が訪ねて来ては、よくコソコソ話していたと聞いたようだ。 「鈴木」 ──誰だ? 偽名なのか? 看護師長は──当時違う科で働いていた為、その女の子の事は薄っすら覚えているが、名前までは分からないと言った。 「もう一度、その元看護師の所へ行こう!」 そう言って修は、倉田と共に元看護師の家へと向かう。 ──高級マンション 「なるほど、ココに住む為に金をもらって隠蔽したのか」 ──何の為に? しかし──インターホンを鳴らすが誰も出ない。 「おかしいですね、先日はすぐに出たのですが……」 倉田が管理会社に連絡を取り確認する。 すると…… 「え? そうですか、分かりました」 「どうした?」 元看護師は、突如マンションを売り払い行方をくらましたようだ。
「修さん?」 修は、綾を抱きしめたまま、 「大丈夫だからな」と言いながら、背中を撫でている。 修は、綾のことを大切に思っている。 しかし、嫌がられないように、慎重に心の距離を 縮めなくては……と思っている。 ──── ──昨夜、倉田からの電話…… 『坊ちゃん! あの時のお嬢様、亡くなってなんかいませんでした!』 「え? どういうことだ?」 『無事に退院されて、引っ越されていました』 「本当なのか?」 『はい、以前聞いた看護師は、とっくに辞めていたので、問い詰めたら、ある人物からお金を貰って嘘を吐いていたそうです。本当は生きています!』 ──あの子が生きてる! 修は、胸がいっぱいになった。 『しかし……今はそれだけです。お名前までは分かりませんでした。引き続き調査します』 修は、呆然としたまま電話を切った。 「ウウウッ……フッ、ハッハハハハ」 ──良かった、生きてる! 修は、余りにも驚き過ぎて、涙を流しながら笑ってしまっている。 ──生きてる……あの子が…… 生きてさえいれば、いつかは辿り着けるかもしれない。 しかし──修は、ふと思った。 以前なら倉田に「何が何でも探してくれ!」と頼んだに違いない。 でも今は、俺には"愛する人”がいる。 まだ、契約結婚だから、まず"本当の結婚”になるまで彼女の気持ちを全部、俺の方に向けなくてはならない! これが、俺にとってはとても大きな課題だ!
──翌日、土曜日 「おはようございます」 「おはよう」 「おはようございます」 修は、ニコニコしている。 綾は、少し複雑な顔をしているが、二人の距離の変化に、お手伝いさんは気付いている。 「では、私はこれで失礼します」 「ありがとう」 「ありがとうございました」 修は、綾のことをジッと見つめている。 「ん?」 「いや……」 そう言いながら、なぜか口元は緩みニコニコしている。 ──何? 何か良いことがあったのかしら? そう言えば…… 「昨夜、何か笑ってなかった?」 「ん?」 ──しまった! 笑っていたのを聞かれていたのか……なら、泣いていた声も聞こえていた? 「ああ、倉田がおかしなことを言うから」 ──倉田さんと話してたのか…… もしかして、また"初恋の女の子”の話? だから、朝からニコニコしてるんだ。 「そうなんだ」 ──笑い声しか聞こえなかったのか? 修は── 「あっ、今日知り合いが訪ねて来るから」 「そうなのね、分かった」 ──他人の前では、仲の良い夫婦を演じる。 それが言いたかったのかな? そして──── ピンポーン 来客が来られた。 ──え? 「修さん! お久しぶりです」 「ああ、お久しぶりですね」
仕事を終え、帰宅した修。 「おかえりなさい」 「ただいま」 二人で色々なことに立ち向かい、乗り越えて来た仲……。 ごく自然に笑顔になる二人は、まるで本当の夫婦のようだ。 誰も"契約結婚”だなんて疑いはしないだろう。 一つ屋根の下に住み、一緒に食事をし、時にはお互いを求め合う男女の仲。 しかし── 【契約書 3.相手を好きになってはいけない】 そう決めて、契約書を取り交わしている。 だから、本心はお互いの胸の中にしまい込んでいる状態だ。 それでも、共通の話題が多く、仕事の話も社長である修に聞かれると、綾は報告する。 「でね、私が描いたデザインで、新作を申請しようってことになって」 「うん」 ──綾、楽しそうだな 修は、微笑みながら、綾をジッと見つめて見惚れている。 「修さん! 聞いてる?」 「ああ、聞いてるよ」 修は、綾の方に身体を向けて綾の長い髪を指でクルクルしている。 「嘘! 今ボーっとしてたでしょう」 「ハハ、あまりにもキミが楽しそうだなと思って見惚れてた」 「え?」 綾は、急に恥ずかしくなってしまう。 「ああ、辞める必要はないぞ、続けて」 「……フッ、そんなこと言われて、続けられないわよ」 「どうして?」 ──そういう所、ホント修さんって、鈍感なのよね。 「もういい……」 綾が横を向いて拗ねていると、 「何? 俺何か悪いこと言ったか?」 修はキョ
Ulasan-ulasan