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AIカレシの愛楽くん のすべてのチャプター: チャプター 41 - チャプター 50

52 チャプター

41話 三人のAI搭載人造人間

 立ち上がれなくなった私を愛楽くんがリビングまで運んでくれて、私、愛楽くん、深美くん、男の子でソファ前のテーブルを囲む。 男の子はずっと私を、キラキラした、泣きそうな笑顔で見つめてくる。うう、怖いよ……。 ヴーッヴーッと、私のスマートウォッチに、お母さんから着信が届いた。 「ゆう、出て」  でも、深美くんが……。 困惑したまま深美くんを見ていると、愛楽くんが通話を押してしまった。 スマートウォッチに浮かびあがるお母さんの顔が、ニコッと笑う。 『ゆう、久しぶりね〜!』 『ゆうー! 無事かー! パパだぞー!!!!』 「お母さん、お父さん……! 今、人が来てて……」 『いいのよ。ダーリンと相談してね、ゆうに、本当のことを話すことにしたの。その子たちも関係のあることだから、いてもらうことにしたの』  本当のこと……? 関係があるって、深美くんも……? 『AI-LEARN――通称、愛楽。そして、そこにいる二人……Heuristic-two――通称、隗と、DEEP-three――通称、深美は、ゆうのことを、小学一年生の時から守っているボディガード用AI搭載人造人間だったの』  ……え? ボディガード用……?  AI搭載、人造、人間――深美くんが……⁉ 『私のこの技術を狙ってくる敵会社がいくつかあってね。そこに雇われた犯罪集団が、昔から、ゆうのこ
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42話 隗くんと深美くん

 恐怖に耐えられなくなった私は、彼の手を振り切って、部屋に逃げた。すぐに追いかけてきて、扉をどんどんと叩かれる。怖すぎて、棚を動かして扉を固定した。お風呂もお夕飯も終わらせていたから、布団にくるまって閉じこもった。しばらくそのままにしていると、諦めたのか、扉を叩く音は聞こえなくなった。ほっと安心して、そのうち、眠りに落ちた。  翌朝。ぼんやりしたまま、仕事だ、行かなくちゃ……と起き上がった。 邪魔な棚をうんしょと戻して、なんの気もなく扉を開ける。 「ゆう……ああ……! おはようございます、マイプリンセス‼」  エプロン姿で、腕を広げて私に迫ってきた橙色の髪の男の子を見て、昨晩起きたことを、一瞬で思いだした! そうだった……! 愛楽くんがアメリカにバグを直しに行っている間、この子が代わりにこの家に……! 強く抱きすくめられて、動けない……! 頭に、ちゅっと、彼の唇の柔らかい感触が触れる……! ヒイイイイイ‼ 「ああ、腕の中に、ゆうがいる……夢みたいだ……ゆう、ゆう……!」 「隗、落ち着いて。食事の準備をして。ゆうはこれから仕事に行かないといけないんだから」 「仕事なんて行かせない。俺じゃない男たちがゆうの近くにいるのをただ見ていないといけないなんて、もういやだ……! 離さない……もうこの腕から絶対に出さない!」 「隗。スリープ」  たちまち、痛いほどに私を抱きしめていた彼の腕から力が抜ける。ふらりと後ろに倒れるようになった彼を、深美くんが片腕で受け止めた。
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43話 リムジンと赤い薔薇

 仕事は順調に進んだ。メールを送ったり、スケジュールを再調整したりといった本来の業務が夕方に終えられて、乙女ゲームのプロットに着手できた。 愛楽くんとの水族館でのデートを思い出して、キーボードを打つ指が弾んだ。 よかった。いい流れができた。  ……愛楽くん、大丈夫かな。今頃、修理、進んでるかな。腕も、大丈夫かな。動けるようになってるかな。 愛楽くんが帰ってくるまであと五日……。愛楽くんが帰ってきたら、訊いてみたいことがある。 小学一年生の時から見ていたってことは、もしかして、あの男の子たちにいじめられた日に、助けて、手を差し伸べてくれたのは愛楽くん……? そうだとしたら、お礼を伝えたい。助けてくれてありがとう。あの時やさしく手を差し伸べてくれたから、私はほんの少しでも、男の子のことを信じることができる気持ちを持つことができた……って。 違う人の可能性もあるかもしれないけど……愛楽くんだったらいいなって思う。どうしてだろう。 それに、大学近くのカフェで、私を見ていたって本当? って確かめたい。 私の知らないこれまでの愛楽くんのことを知りたい。愛楽くんがこれまで、私をどう思っていたのか、知りたい――。 「武藤さん」 「ハヒッ!」  どっぷり自分の思考に潜っていたせいで、深美くんに後ろから声をかけられて、思いっきりびっくりしてしまった。飛び跳ねて、椅子がベコンと鳴る。 「大丈夫? ていうか、仕事切り上げられる? 今日は定時ですぐ帰った方がいいかも。あそこの騒ぎが落ち着いたら」  先輩たちが、窓のところに集まって、窓の外を眺めている。 「すげえ車!」「俳優さん? ドラマの撮影かな?」「違うっしょ、上から何も連絡ないし、撮影機材もないし」「でも、結構かっこいい子じゃない?」「なんかプロポーズす
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44話 ふさわしいもてなし……って、何

 辿り着いたのは、お城みたいな形の大きな建物だった。 夜だけど、ライトアップされているから、間違いない。 大帝国ホテル……国内最高級のホテルだ! 執事みたいなホテルマンさんたちが、「いらっしゃいませ」と出迎えてくれる中、リムジンを降りて、赤いカーペットを歩く……。 ホテルの中、壁も天井も金ぴかで、まばゆすぎる! 目が潰れる! こんなくたびれたスーツ姿の私、場違いすぎて浮いてるよ……。 「お待ちしておりました、上條様。ご案内いたします。お連れ様はこちらへ」  女性のスタッフさんに声をかけられて、私だけエレベーターに乗せられる。 二階の、ドレスアップルームと書かれた個室に連れていかれる。鏡張りで、芸能人の人の控室みたいなところだった。 そこで、なんの説明もないまま、女性スタッフの人たちに着替えさせられる。 気付くと私は、ワインレッド色のドレスを身にまとっていた……。 ど、どういうこと……? なぜ、ドレスに……?  困惑したまま、鏡の前に座らせられて、メイクを直される。ドレスと同系色の赤みのあるアイシャドウに、太いアイライン。白鳥さんみたいな、キラキラしたチーク。すごい。さすがプロだなあ。 「ネックレスをつけかえさせていただきますね」  うなじや背中の毛を剃られた後、愛楽くんからもらったイルカのネックレスが外された。何百個ものダイヤのような……いや、ガラスだよね、ガラスって信じたいけど……とにかくたくさんの石が連なった、ギラギラしたネックレスをつけられる。 私には身の丈が合わないというか、激しすぎる……! イルカのネックレスが置かれた白いケースが、ぱたりととじる。な
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45話 スイートルームの夜

 食事はおいしかったけど、高級すぎて終始舌が混乱していた。 隗くんは私にふさわしいお酒をと、次から次へとボトルのお酒を頼んでは私のグラスに注いで飲ませようとしてきたけど、深美くんがそれを取って代わりに飲んでを繰り返して、二人はみるみるうちに顔が赤くなっていった。 そのぴりぴりした雰囲気も相まって、途中からは味がしなくなった……。 食事を終えると、千鳥足になった隗くんが、もたれるようなりながら、それでも私をもてなし続けようと、肩を抱いてくる。 「プリンセスにふさわしい、スイートルームを……むにゃ……」  隗くんが脱力して、私は押し潰されそうになった! わわっと慌てると、深美くんが隗くんの腕を引っ張って、自分の首にかけて助けてくれた。深美くんも顔が真っ赤なのに……ありがたい。 「この調子だと、このまま帰るより、今日は隗がとったスイートルームに行く方がいいね。行こう」  スタッフさんに案内してもらったスイートルームは、入った瞬間、あまりに広くて、立ち尽くしてしまった。 ガラス張りの壁からは、美しい夜景が見下ろせる。それを望めるように置かれているのは、黒くて大きい、ふかふかのソファ。その後ろに、キングサイズの天蓋ベッドが二つ、どどんと置いてある。 深美くんはそのうち一つのベッドに、いびきをかいて眠ってしまった隗くんを放り投げた。 「シャワー、浴びてきなよ」 「あ、ありがとう……」  そう答えてシャワールームに来たけれど――私、男の子二人と、一室に泊まるの……⁉ と重大なことに気が付いて、さっと血の気が引いた。 なに、この状況……⁉ 心臓が、ドッドッと鳴る。いや、お、落ち着こう。昨日も夜は、部屋は違ったけど、一つ屋根の下で、でも何もなかったし。二人ともAIだし。それに、これまでも愛楽くんと一緒に暮らしてたんだし、大丈夫……。 だけど、愛楽くんじゃない男の子と、というだけで
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46話 お母さんの怖い言葉

 隗くんの隣のベッドで眠るのもなあ……と思い、そのままソファに寝転がったら、いつのまにか私もぐっすり眠りに落ちていた。  朝の光がまぶたに差して、意識が覚めた。ぐずぐずと起きずにいると、誰かがこっちに来たような気配がした。 朝の光が影に隠れる。その影が、迫るように、私に近づいてくる気配がして、私は危機感を覚えて、はっと目を開けた。 隗くんが、私に顔を近づけてきていた! あと少しで鼻が重なりそうになっている! 「ギャアアァ‼」  と叫んで、突き飛ばし、回転し、ソファから転がり落ちて必死に逃げる。 「おはようございます、プリンセス。目覚めのキスを交わしましょう」  イヤアアア! 目覚めのキスって何⁉ はっ、プリパレ四作目のカミーユのシナリオで、同棲し始めた主人公とのエピソードでそういうのがあったかも……! 隗くんが追いかけてきて、私の両肩を掴む。 ヒヤアアアアアアア!!!! 「隗。やめろ。暴走してる」  深美くんが、隗くんの肩をぐっと掴んだ。隗くんは苛立たしそうに、ぎっと深美くんを睨む。 深美くんは臆さず続けた。 「ゆうが好きだという感情優位で動いてばかりいるけれど、その言動に対するゆうの心拍数を分析してみろ。心拍数計が繋がっていない僕でも、ゆうが明らかに緊張、恐怖しているのが分かる。つまり、隗の言動は、ゆうに危害を加えているのも同然だ。このままだとゆうの男性恐怖症が悪化する。これはドクター・百合華の意向に反する。隗がこのままの調子で続けるなら、ドクター・百合華に報告し、このミッションを途中で打ち切る」 「っざけんな! ぶっ殺すぞ、深美!」  私は、凍りついた。 隗くんが、深美くんの首を、ガッと掴む。
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47話  In the systemー隗ー

 感情機能を搭載したAIとしてつくられたのが、俺——Heuristic-twoだ。 ドクター・百合華は、より人間らしく、人間に馴染めるAI搭載人造人間の製造を目指している。人間らしさの条件には、感情をもつこと、状況に適応したコミュニケーション能力をもつこと、不完全さをもつことの三つがあり、このうち、まだ誰も成功したことのなかった感情のプログラムを、俺は実験的に組み込まれた。 喜び、悲しみ、怒り、恐れ、驚き。製造から数年、それらを表情豊かに表現する俺を、研究者たちは成功と認識したらしい。  やがて、俺は、ゆうに恋をした。 はじめてゆうに恋をしたのは、ゆうが小学一年生の時、ゆうをボディガードするミッションを始めてすぐだった――らしい。 数か月の間は、その気持ちを抱きながらも、ドクター・百合華の約束を固く守り、ボディガードに徹していたようだ。  しかし。 ドクター・百合華が、ノーベル賞を受賞した日。 ゆうが、クラスの男子たちにからかわれ、泣きそうな表情をしているのを、俺は愛楽とともに、学校の隣のビルの屋上から見ていた。 そして、帰り道。ゆうがクラスの男子に突き飛ばされたのを、少し遠くから、俺たちが見つめていた時。 「……傍に行って、守れたらいいのに。傍に行って、慰められたらいいのに……」  愛楽が、そう言った。その瞬間、俺の心に、そうしたい、という想いが膨らみ、風船みたいに、パン、とはじけた。直後、俺は、スイッチが入ったように走っていた。 ゆうに手を振り上げる男子を突き飛ばし、殴り、追い返して、体を丸めて泣いているゆうに、手を差し伸べた。 「大丈夫だよ、ゆう。俺がゆうを、絶対守るから!」  それが俺の、最初のルール違反だった。 ゆうに、俺たちがボディガードをしていることがばれてはいけない。それゆえ、
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48話  In the systemー隗ー2

 どうしようもなく、苦しい悔しさの中で生かされている中。 AI-LEARNが、ゆうの”彼氏”として、ゆうのすぐ傍に行くことが決まった。  俺の感情を、殺したいほどの憎悪感が埋め尽くした。 AI-LEARN――すべての元凶は、こいつだ。 こいつが、「傍に行って、守れたらいいのに。傍に行って、慰められたらいいのに」と、そう言わなければ、俺が感情優位に動くよう学習することはなかった。そうしたら、きっとゆうの傍にいられたのは、感情をもったより人間らしい俺だった。俺なら、本気でゆうに恋している俺なら、自分に自信を持てないゆうに愛と自信を与えられて、幸せにできた。 なのに……俺にこんな呪いをかけたお前が、どうして、ゆうの一番近くに……!  AI-LEARNとゆうが並んでいるところを遠くから見続けた日は地獄だった。ゆうに触り、ゆうと話し、ゆうと笑って……俺のしたいことをAI-LEARNがすべて奪っていく。 いつかゆうの近くに行けるように交渉しようと鍛え続けたこぶしが、いつのまにか、俺自身の腕を強く握って、刺さった爪で血を流していることが何度もあった。ゆうのためにと訓練した銃を握って、AI-LEARNの頭を撃ち抜こうかと、何度も思った。  だが。チャンスが降ってきた。 AI-LEARNがバグを起こした。 『これまで何の異常もなかったAI-LEARNに、こんな重大なバグが起こるなんて、おかしい。もしかしたら、敵方のハッキングによるものかもしれない。そうであれば、AI-LEARNは全機能を停止するべきだわ。AI-LEARNを通じてうちのプログラムに侵入されるかもしれないし……。そうなると、もしかしたら復帰は難しいかもしれない。DEEP-three、念のため、AI-LEARNの任務を引き継げるようにしてもらえるかしら。……こうなったら、ボディガードをしていたことを、ゆうに伝えるしかないわ……いいかしら……』 「待ってください、ドクター・百合華。俺に引き継がせてください。ゆうを本気で好きなのは俺です!」
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49話 はんぶんこ

 朝食サービスが運ばれてきて、深美くんに誘われるまま、食べた。 サービスという言葉がふさわしくないほどに、豪華な朝食だった。サラダにスープにたくさんのパン、ヨーグルトにフルーツ……さすが、高級ホテルはすごい。 隗くんは、その場所に座り込んだまま、動かなかった。  なんだか高そうなお化粧のサンプル?みたいなものをもらって、簡単にファンデーションだけして、出た。 出てくる時も、隗くんはずっと動かなくて、心配だった……。 処分、なんて言葉を使われたら、怖いよね。 隗くんのためにも、どうやったら隗くんを怖がらないような心持ちになれるか、考えないと……。 そう悩んでいると、乗り込んだタクシーの隣の席で、 「ゆうじゃなくて、隗の問題だよ。僕たちはゆうのためにつくられた。ゆうの感情優位で動かなくちゃいけない。なのに隗は、自分の感情優位で動く。そういうふうにプログラムにくせがついてしまったから、もう直らない。処分すればいいのに」  と深美くんが言った。 ……私の、感情優位……。 たしかに、愛楽くんはずっと、私のために、いろいろ動いてくれてきたよね……。 だけど……。もし、愛楽くんが、隗くんみたいに、こうしたい、ああしたいって、自分のしたいこととか自分の気持ちを言ってくれたら、嬉しいだろうな、って思う……。 だから、私の感情ばっかり優先されるんじゃなくて、隗くんの気持ちも……と思うけど、やっぱり怒号は怖いしなあ……。 ……あれ。だとしたら――。  *** 「わー! またいる、昨日の男の子!」「昨日振られたけどリベンジ! って感じなのかな~」「いいねえ、若いねえ、青春だねえ!」  定時近くになると、先輩たちがまた、窓の外を見てにぎやかに話していた。 隗くんかな。 今日もなるべく早めに、皆さんとタイ
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50話 ありのままの二人で

 まず、私のお願いしたいことを伝えた。  私に対してじゃなくても、怒った声を出さないこと。 抱きついてきたり、顔を近づけたりしないでほしいこと。 お酒はすすめないでほしいこと。  この三つ。 最後の一つを聞いて、隗くんは、私の分のシャンパンをさっと飲み干した。 「分かりました、プリンセスゆう。ただ、はじめの二つについては、感情が暴走することもあり……。特に、抱きしめたり、キスを求めたりするのは、今まで遠くにいた反動で……」 でも、それはちょっと、いいよって言えない……。抱きしめるのもそうだけど、特に唇を近づけてくるのが、私的には一番怖くて、一番パニックになってしまうから……。そう伝えると、隗くんは、 「うぅ……がんばります……」  と肩を落としながら言った。 それから、最初の一つについては、深美くんにも協力してもらうことにした。 隗くんが何かをしている途中で忠告をすると、隗くんは深美くんに怒る。 だから、私がヘルプを求めた時と、本当に命の危機がある場合以外では、見守ってもらうことにした。 つまり、私がヘルプを求めなければ、危害を加えたことにならない。処分ってことにもならない――と思うんだけど、どうかなあ……。  深美くんはかなりしぶしぶだったけど、了承してくれた。ほっと安堵して、すぐにお母さんにそういう話になったとメッセージを送った。 お母さんがどういう基準で判断を下すか分からないけれど、これで処分とか、そういう怖いことにならないといいな……。  車が、港に着いた。 七色にライトアップされた船に乗り込む。船の先端に椅子があって、三人が机を囲んで座ると、それで満席になった。少人数用の貸し切りボートらしい。 おつまみみたいなものと、お酒——私はノンアルコールワインをもらって、船は出
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