All Chapters of AIカレシの愛楽くん: Chapter 71

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71話 キラキラの世界

「ありがとうございました――」  カランカラン、と扉のベルに紛れて、聞き馴染みのある声が聞こえた。 店から出ていく男の人の向こうに――愛楽くんの姿が、見えた。 閉じていく扉の隙間から、視線が交差した――。 「……え、あ…………ヒャッ」  深美くんが、冷たい手で私の右手を引いて、ナチュリウムカフェから離れていく。 「ま、待って、愛楽くんが……!」 「肉体は愛楽かもしれないけど、ゆうが求めている愛楽じゃない。ゆうとの記憶もないし、人格だって全くの別物だ。そもそも、ゆうが愛楽を好きだったのは、愛楽が、ゆうにやさしい言葉をかけたからでしょ。あの愛楽はそうじゃない。その事実に直面したら、ゆうが傷つくのが目に見えてる」  たしかに……そうなのかもしれない。愛楽くんは、きっとあの時の愛楽くんじゃなくて……。私の記憶もなくて……。 それに、私が愛楽くんを好きだった理由……それもきっと、深美くんの言う通りだ。 愛楽くんがやさしい言葉をくれたから、私の想いを大切にしてくれたから、私はきっと、愛楽くんを好きになった。私が私らしくいられる。そういう人だから、好きだった。 全部、違うのかもしれない。私が好きだと思ったところは、なんにもなくなっちゃっているのかもしれない。 ――だけど。 「すみません! お姉さん! そこのお姉さーん‼」  男の子の声が近づいてきたと思ったら、腕を掴まれた。深美くんも思わず足が止まって、二人で振り向いた。 ――あ。 「突然すいません! あの、お、お姉さんのこと、なんかすっげー好みで! 連絡先ください!」  スマートウォッチに表示されたバーコードをずいっと近づけられて、ほとんど強引に、連絡先を交換する流れになる。 彼は、私の連絡先を
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