「実は、相談したいことがあって」 真帆という子が胸の前で両手を組む。「どんなことですか?」「私、美桜ちゃんの親友なんですけど、美桜ちゃん、浮気しているんです。相手は同じ大学の子です。こんなに優しくてカッコいい彼氏さんがいるのに……」 彼女は目を潤ませた。「それを伝えたくて。これ、証拠の写真です」 彼女がスマホから見せたのは、美桜と男性が抱き合っている写真だった。 美桜が浮気なんてするわけがない。 作られたものだとすぐにわかった。 偽りだとわかっていても、美桜が違う男と抱き合っている写真を見ると妬けた。そんな自分を面白く感じる。 他人に興味などなかったはずなのに、美桜が俺を変えてくれた。「それ、作られたものですよね?解析してみればすぐわかりますよ」 彼女は俺の言葉にビクッと反応したかのように見えたが「ウソなんかじゃないです。信じてください」 目から涙を流していた。 すごい演技力だな。何をしたいのかわからない。目的はなんだ?「私、美桜ちゃんから彼氏さんの話を聞いて、すごく羨ましかったんです。それでこの間、優菜ちゃんと会っているところを見て。どうしてこんなに素敵な彼氏さんなのに、浮気なんてするんだろうって思っていて……」 何も答えず、彼女の話を聞いていた。同じ話を繰り返している。 いつまで聞いていればいいのだろう。「私なら浮気なんてしないのに、もっとあなたのことを大切にできるのにって。私、実はあなたに一目惚れをしてしまって。美桜ちゃんからもよく自慢されてたから。内面もすごく素敵な人なんだなって。余計、好きになっちゃって」 つまらない話に、ふぅとため息をついてしまった。「すみません。俺、美桜のことを信じているので。写真を見せられても、キミから何か言われても、何も応えられません」 彼女が一瞬、目線が逸れた気がした。「私、好きになってもらえるよう頑張ります。あなたのことが好きなんです」 そう言って、抱きつかれた。 こんなに積極的な子、久しぶりだな。社内でもたまに告白はされるが、ここまでのことはさすがにされない。学生だから、まだ社会に出ていないからこんな大胆なことができるのか? 無言で彼女の肩を掴み、離そうと思った時ーー。「蓮さん?」 うしろを振り返ると、美桜の姿があった。 ・・・--- 私はアルバイトが終わって、蓮さ
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