校舎の裏手の空き地。夕陽が芝生を照らしていた。奥田と航平が並んで座っていた。二人の影は長く伸び、重なっていた。彼は遠くからその光景を見ていた。近づくことはなかった。ただ角の陰から、少しのあいだ眺めていただけだ。あのとき自分に言い聞かせた。——ただの友達同士の時間だ、と。けれど心のどこかが、静かに揺れた。西川は小さく息をつき、背筋を伸ばして座り直す。カーソルはまだ点滅していた。彼は新しいドキュメントを開く。タイトル欄は空白のままだった。その空白を見つめながら、頭に浮かんでくるのは、あの日の奥田の笑顔だった。観客に向けた笑顔でもない。写真のときの笑顔でもない。夕陽の中で目を少し細め、ただ一人に向けて見せた笑顔。そのとき、西川は理解した。自分が本当に望んでい
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