遼大が指示を出したEMSO日本支局の人間が聖カトリーナに集結する。「持って来たか?」遼大がそう聞くと遼大の部下のうちの一人が頷く。「EMSOの方で保管、管理していたものをお持ちしました」そう言ってたくさんの機材と荷物を運び込み始める。「これは?」湊がそう聞くと遼大が少し笑う。「陽圧式防護服だよ」遼大はそう言って、湊に更に湊に言う。「湊くんはこのまま聖カトリーナに来ている患者さんたちを外に誘導してくれ。中には俺たちが入る」遼大はそう言って私を見て微笑む。「高嶺さん!」そんな声がして振り向くと、EMSOから加山良江と真壁早妃も来ていたようで、遼大を呼んだのは真壁早妃だった。真壁早妃は遼大の部下の人たちの中から抜け出て、私たちのところまで小走りでやって来る。「バイオハザードだと聞きました……」純粋に心配しているのだろうけれど、遼大を見上げる真壁早妃の瞳に何だか少しだけモヤッとする。見上げている真壁早妃に遼大が表情を変えずに言う。「あぁ、だから防護服を持って来て貰ったが」そう言って遼大は私を見下ろして微笑み、言う。「燈と一緒に入るから大丈夫だ」遼大はそう言って私の頭をポンと撫でて、視線を上げる。「賀神! お前も来るだろう?」視線の先に居た賀神さんは、遼大にそう聞かれニヤッと笑って言う。「当然です」そう言いながら賀神さんは早くも防護服に手を掛けている。「まずは、何が起きているのか、何が原因かを特定しなきゃいけない」遼大はそう言って部下の人たちに言う。「聖カトリーナを封鎖。症状を出ている者を隔離。ロビーを空けるんだ」部下の人たちが遼大の一声で一斉に動き出す。「さぁ、燈、行こうか」遼大はそう言って防護服を手に取る。「えぇ、そうね」◇◇◇防護服を着てERに入る。中はさながら戦場のような状態だった。吐気を訴える人、体中に発疹の出ている者、それを看護する看護師と医師たち。「私はEMSOの責任者、高嶺だ。今からトリアージを開始する。医師も看護師も、自覚症状のある者は患者として扱う。自覚症状の無い者は防護服を着るように」そう言って私たち三人はERの中心部へ行く。その場に看護に当たっていた医師たちと看護師が集まる。「まずは何が起きているのか、教えてくれ」遼大がそう言うと、医師の一人が言う。「私が把握している限り、今、蔓
Last Updated : 2026-09-09 Read more