早速、私と遼大は波多野優斗から聞いたミラトリウムについて調べる事にした。湊にも情報を共有する。私と遼大の共有オフィスで調べ物をしていると、扉がノックされて入って来たのは賀神さんだった。「賀神」遼大がそう言って賀神さんを歓迎する。「昨夜あった事をついさっき、聞いたんだ」そう言いながらオフィスに入って来る。「情報は狭い範囲でしか共有されていない。緘口令を敷いているからな」遼大がそう言う。「それで、何か分かったか?」賀神さんが遼大にそう聞く。「愛沢くるみが連れ去られた昨夜に関しては、今まだ調べている最中なんだ。だが」遼大がそこで言葉を区切る。「黒幕は千堂だ」そう言うと賀神さんが頷く。「そうだろうな。それ以外に考えられない」私は賀神さんに聞く。「賀神さんはミラトリウム製薬って知ってる?」そう聞くと賀神さんが私を見る。「ミラトリウム製薬だったら知っています。国内ではかなりのシェアを誇っている製薬会社ですよね」そう言われて私も頷く。「そうなの」そう言うと賀神さんが怪訝そうな顔をした次の瞬間には、事の展開が読めたのか、聞く。「まさか、ミラトリウム製薬が千堂……?」そう言われて遼大が少し笑う。「さすが、思考が早いな」遼大にそう言われて賀神さんが笑う。「私は知っての通り、国内の事情には疎い。だが製薬会社が絡んでいるなら、静香に聞くのも一つの手だ」賀神さんにそう言われて遼大が頷く。「それを頼もうと思っていたところだよ」賀神さんは微笑んで頷く。「すぐに聞いてみる」そう言いながら賀神さんが胸元からスマホを出す。「それで、御堂院静香とは?」遼大が何かのついでだと言うように、そう聞く。賀神さんが少し吹き出す。「問題無い。御堂院家の当主であるお父様からも謝罪を受けた」つい先日の視察の事を思い出す。かなりプライドの高そうなご当主だった気がする。「あのご当主が謝罪をしたのか」遼大も同意見だったようで、賀神さんにそう言う。「あぁ。これは私の予測だが、おそらくは東都メディカルを私に渡すつもりなんだろう。でなければ謝罪などする筈無いからな」賀神さんがそう言う。御堂院静香と結婚という事になれば、自然とそう言う流れになるだろう事は予測が出来た。そして賀神さんならそれが当たり前に出来てしまうだろう事も分かっている。「実力でもぎ取
Last Updated : 2026-10-13 Read more