Semua Bab 氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜: Bab 141 - Bab 150

179 Bab

141話

「感じのいい子だね。僕はティミッドのところに行ってくるよ。さっき見かけたんだ」「なるべくはやく戻ってきてね」「あぁ、分かってるよ。行ってきます」 ラウルはカミリアの髪にキスを落とすと、ティミッドを探しに行った。「キザなんだから……。他の女性にもしてるんじゃないでしょうね?」 髪に触れながら出てきた自分の言葉に驚く。(ラウルを好きになってるみたいじゃない。違う、ただ、人たらしなところに呆れてるだけなんだから) 自分にそう言い聞かせていると、誰かがカミリアにぶつかってきた。驚いてそちらを見ると、アストゥートだった。オールバックにしていた焦げ茶色の髪は少し崩れ、額には玉の汗が浮かんでいる。顔色もかなり悪く、今にも倒れそうだ。「失礼……。君は、確かラウルの……」「顔色が優れませんね。どうしたんですか?」 カミリアの質問に、アストゥートは眉をひそめる。「レディにこういうことは言いたくないが、彼女達の香水の匂いがキツくてね……。公務で疲れた心と身体には毒だよ……。君は、強い香水を使っていないんだね。だからラウルにも好かれるんだろう」 こうして話している間にも、アストゥートの顔色はどんどん悪くなり、汗が流れている。アストゥートに苦手意識はあるものの、こうも具合が悪そうだと心配になる。「休憩室で休んではどうですか?」「あぁ、そうしたいんだけど、そこまで歩いていける自信がなくてね……。悪いけど、付き添ってもらえるかい?」 休憩室に連れて行ってほしいというアストゥートに、カミリアの顔が強張る。ラウルからは他の男性と休憩室や庭の茂みに行くなと、口を酸っぱくして言われている。カミリアとしても、アストゥートと妙な噂ができたら不愉快だ。「もしかして、警戒してる? こんな病人が、女性を襲うと思うのかい? 今はそんな元気はないし、俺はそんな外道じゃないよ」 彼の言葉はあまり信用できないが、今にも倒れそうなアストゥートを放っておくのも気が引ける。カミリアはドレスの上から、そっとナイフに触れた。(何かあったら、反撃すればいい。病人に好き勝手されるほど、私はヤワじゃないんだから)
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142話

「分かりました、休憩室に連れていきます」「あぁ、よかった。肩を貸してもらえるかい?」「……えぇ」 カミリアは渋々肩を貸す。アストゥートの荒い息遣いと苦しげな声が耳に届き、はやく彼を休憩室に運ばなければならないと強く思う。「実は、体調を崩すと思って、休憩室を予約しているんだ。気分がよくなる香も焚いてある」 廊下に出ると、アストゥートは予約していたという部屋を教えてくれる。その部屋の札は、満月になっていた。「誰かが入っているようですが……」「俺がひっくり返して予約したんだ。こういうことは、あまりしてはいけないんだけどね」 アストゥートは力なく笑いながら言う。体調を崩すと分かっているのなら休めばいいのにと思いながら、ドアを開ける。「うっ……」 ドアを開けた瞬間、強烈な甘い匂いが部屋から溢れ出た。あまりにも強い匂いに、クラクラしてしまう。こんな匂いの中にいたら、余計に体調を崩してしまいそうだ。「どうやら、香を間違えられたみたいだ……。悪いけど、窓を開けてくれるかい?」「分かりました」 部屋に入ると、アストゥートが倒れてしまった。慌てて抱き起こすと、アストゥートの息は先程よりも荒くなっていた。「大丈夫ですか? 違う部屋に……」「いや、ここでいい。ちょっと身体の力が抜けただけだから……。窓を……」 一刻もはやく空気を入れ替えようと、カミリアは窓を開けに行く。だが……。「開かない……?」 古いせいか、窓はビクともしない。よく見ると観音開きの窓の取っ手は、糸で固定されている。「どうして……?」 これが罠だと悟ったのとほぼ同時に、後ろから抱きしめられる。嫌悪感で全身に鳥肌が立つのを感じた。「引っかかってくれてありがとう、馬鹿女。こっちに来るんだ」「いや、やめて!」 抱きしめられたまま、ソファに引きづられる。カミリアは必死で抵抗するが、力がうまく入らない。抵抗も虚しく、ソファに突き飛ばされてしまう。テーブルの上にある香の匂いで、クラクラして力が更に抜けていく。どういうわけか、身体が内側からじんじんと熱くなってくる。
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143話

「どうやら香が効いてきたようだな。この香には、催淫効果があるんだ。もう抵抗する力もないだろう?」 アストゥートはカミリアの上に跨ると、彼女の腕を頭上でひとまとめにして片手で押さえ込んだ。空いてる手でポケットからハンカチを取り出し、カミリアの口と鼻を覆う。 ハンカチは湿っていて、香に似た甘い匂いがする。呼吸が制限され、余計に力が抜けていく。(私、こんな男に……。ラウルに、あんなに言われてたのに……) 呼吸を制限された苦しさや、アストゥートに騙された情けなさ、そしてこんな外道に処女を奪われてしまうという悔しさと恐怖で涙が流れる。 甘い匂いのせいで頭が霞みがかっていき、身体の熱が増していった。「これでもう抵抗できないだろう?」 アストゥートは残忍な笑みを浮かべながら、カミリアの手を解放する。先程口を塞いでいたハンカチを広げると、猿轡にしてしまう。カミリアは抵抗しようとするが、腕を持ち上げるのがやっとで、アストゥートの肩を押そうとするも、手を添えるだけで精一杯だ。「ラウルからお前を奪ってやる。これでアイツもおしまいだ。安心しろ、お前は玩具として、飽きるまで可愛がってやるからな」「いやよ……」 なんとか声を絞り出して言うと、アストゥートは鼻で笑った。「助けは来ない、諦めろ。それにあれだけ催淫薬を吸ったんだ。ラウルなんかよりもよくしてやるから、お前も諦めて楽しめよ。あぁ、俺にも効いてきた」 アストゥートはカミリアのドレスをはだけさせる。豊満な胸がぷるんっと揺れ、誰にも触れさせたことのないピンク色の乳首が尖っている。 誇り高い騎士のカミリアも、鎧を脱いでしまえば乙女。嫌いな男に素肌を見られ、恥ずかしさと嫌悪で涙が溢れる。「どんなに嫌がっても無駄だ。身体は男を欲しがっている。ほら、乳首がこんなにいやらしく尖っているぞ」 アストゥートはサディスティックな笑みを浮かべ、カミリアの乳首を引っ張り上げる。爪を立てられて痛いはずなのに、痺れるような快楽が胸全体に広がり、男を知らない秘所にまで届く。
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144話

 催淫剤のせいとはいえ、こんな男に胸を乱暴に揉みしだかれ、感じてしまう浅ましい身体が情けない。はしたない声を上げる喉を潰し、ヴァギナから愛液をとぷりと零してドロワーズを汚してしまう下半身を切り落としたいとさえ思った。 アストゥートに乱され、穢されるくらいなら、死んだほうがマシだ」「や、んんっ……! はぁ、こ、殺して……。こんなの、嫌……」「俺に犯されるのがそんなに嫌か。安心しろ、すぐにラウルを忘れるくらい気持ちよくなれる」 アストゥートはドレスをたくし上げ、カミリアの片足を持ち上げた。1枚の布越しとはいえ、大事なトコロを男の前に曝け出し、死にたくなる。 それなのに、ヴァギナははやく触れて欲しくて、締めたり緩めたりを繰り返している。心と身体の矛盾に、気が狂いそうになる。「随分と物騒なものを持ってるな。ラウル同様、用心深い。だが、こんなもの、なんの役にも立たない」 アストゥートはレッグホルスターのナイフを抜き取ると、テーブルの向こう側へ投げ捨てた。使えないのは分かっていたとはいえ、唯一の反撃手段を奪われ、絶望する。「ドロワーズが濡れてるじゃないか」「ひっ……!」 ドロワーズ越しに筋を撫でられ、吐き気がする。それに反してもっと触ってほしいと言わんばかりに腰が揺れる。イヤらしいと笑うアストゥートの声に、耳を塞ぎたくなる。(もう嫌……。助けて、ラウル……) 心の中で、本来守らなければならない人の名前を呼ぶ。彼の優しい笑顔が脳裏に過ぎり、胸が苦しくなった。 何の前触れも無しに、ドアが乱雑に叩かれる音がする。アストゥートはカミリアの足を掴んだまま、ドアへ目をやる。カミリアも祈りながらドアを見た。「ソニア、そこにいるんだろう!?」 それは紛れもなく、ラウルの声だった。安堵と歓喜で胸が打ち震え、悔し涙が嬉し涙に変わる。「ラウル! 助けっ……んんっ!?」 助けを求めるも、アストゥートに口を塞がれてしまう。ラウルの声で平静を取り戻したカミリアは、アストゥートを見上げた。ドアを何度も叩く音に、彼は焦りながら部屋の中を見回している。カミリアと目が合うと、彼は残忍な笑みを浮かべた。
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145話

(まさか……!) 嫌な予感がしたのとほぼ同時に、アストゥートがドロワーズに手をかける。彼がドロワーズを引き下ろすのを肌で感じていると、大きな音を立ててドアが壊れた。「アストゥート!!!」 ラウルはテーブルの上に飛び乗ると、アストゥートの髪を掴み、壁に打ち付けた。怒りでギラついたラウルの目に、カミリアは怯えるのと同時に嬉しくなる。 いつも温厚で優しいラウルが、自分のためにここまで怒ってくれている。不謹慎だが、それが嬉しかった。「よくも、ソニアを……」「おいおい、そんなに怒るなよ。まだヤッてないんだから」「黙れ」 ラウルはアストゥートの頭を壁に打ち付け、腹に膝を入れて彼の髪を離した。アストゥートはうめき声を上げ、テーブルの上に倒れた。「ラウル……」 カミリアが名前を呼ぶと、ラウルはハッとして燕尾服を脱ぎ、カミリアの上にかける。「ひとりにしてごめん。ここから出よう」 ラウルはカミリアを抱き上げると、ここから離れた休憩室に連れていく。ラウルの体温が、匂いが、催淫剤で火照った身体を更に火照らしていく。「苦しそうだね」「催淫剤を……」 カミリアがそれだけ言うと、ラウルは顔をしかめる。ラウルに迷惑をかけしてまったと反省するが、身体はラウルに期待して、更に疼いていく。 休憩室に入るとラウルは鍵を締め、カミリアをソファに寝かせた。悲しそうな顔をして、カミリアに覆いかぶさる。「嫌かもしれないけど、触れるよ。このまま放っておいたら、気が触れてしまうからね」 ラウルの言葉に、カミリアはコクンと頷く。もちろん羞恥はあるが、ラウルになら触れられてもいいと思った。「アイツに、どこまでされた? キスは?」 ラウルの指が、唇をなぞる。背筋が粟立ち、ヴァギナから愛液が零れてしまう。(どうしちゃったの? 私……) 催淫剤で淫らになってしまった身体に戸惑っていると、ラウルの顔が近づく。熱い吐息が顔にかかり、胸が高鳴る。
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146話

「カミリア、キス、されてない?」 ラウルがもう一度聞くと、カミリアは頷いた。「アストゥートにどこを触られたの?」「胸と……アソコを、下着越しに……」「そう……」 抑揚のないラウルの声に戸惑っていると、首筋に吸い付かれる。甘噛みと熱い舌に、痺れる快感が押し寄せる。アストゥートに触れられた時と違い、嫌悪感などはない。むしろ、もっと触れてほしいと心の底から思ってしまう。「ああぁ……! ラウル、私……」「余裕が無さそうだね。けど、アイツが触れたところには触れさせて。じゃないと、嫉妬でおかしくなる……」 ラウルはカミリアの頬にキスをすると、胸をやわやわと揉みながら乳首を吸い上げる。もう片方を指でこねくり回す。甘く痺れるような快楽に、声を抑え切れず、指を噛んで声を殺そうとする。ラウルは優しくその手を取ると、歯型がついた指にキスを落とす。「声、抑えないで。恥ずかしいことじゃないよ」「あの、ラウル……。私、まだ……」 処女を奪わないでほしいと訴えようとするも、羞恥で言葉が続かない。カミリアの涙目で察したのか、ラウルは安心させるように微笑みかけ、彼女の頬を撫でる。「安心して、処女は奪わないから」 ラウルはカミリアのドレスを優しい手つきで脱がせると、お腹や太ももにキスを落としていく。それだけで気持ちよくなってしまい、無意識に腰を揺らした。「もう限界でしょ?」 ラウルはドロワーズを脱がし、カミリアの足を大きく開いた。大事なトコロが外気に触れ、ラウルの目の前に曝され、叫びたくなるほど恥ずかしいのに、感じてしまう。(見られて感じるなんて、そんなこと、あってはいけない……。私は誇り高い騎士なの。こんなはしたないこと……) 催淫剤を吸ったとはいえ、ここまで感じてしまう自分に嫌気が差す。騎士がこんなことで感じではいけないと自分に言い聞かせるも、ラウルに筋を撫でられただけでその考えは遥か遠くへ飛んでいってしまう。
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147話

「ああっ!?」  布越しに触れられるのと、直接触れられるのはわけが違う。 「可愛いよ、カミリア」  ラウルはうっとりと言うと、秘所に顔を埋めた。蜜壺に舌を入れられ、じゅるじゅるとはしたない音を立てられ、羞恥と快楽に仰け反る。 「あぁ……っ! だ、ダメ、そんなとこ……や、やめ……、あああっ!」  奥から何かが込み上げて来る感覚に恐怖を覚え、ラウルの腕を掴んだ。それでもラウルはヴァギナの愛撫をやめない。それどころか、舌をクリトリスに移動させ、むしゃぶりついた。今までとは比にならない快楽に、込み上げて来る何かが弾けた。カミリアは声にならない声を上げ、絶頂する。  一瞬頭が真っ白になるも、身体は浅ましく更なる快楽を求めていた。強靭な理性は絶頂と同時に崩れ去り、カミリアはラウルに手を伸ばす。 「ラウル、足りないの……。お願い、もっと……」  ラウルは固唾を飲むと、伸ばされた手を取ってキスをする。 「いいよ、気持ちよくなろう」  ラウルはスラックスを脱ぐと、カミリアのヴァギナにペニスを宛てがった。彼女の両足を掴んでペニスを挟むと、腰を動かした。いわゆる素股だ。カミリアを傷つけず、互いの欲を発散させるには、これしかないと思ってのことだ。 「ひゃぅ、あ、ああっ! 熱いの、擦れてる……!」  カミリアは甘い声で啼きながら、腰を揺らす。熱いペニスがクリトリスを擦りあげるたびにイキそうになる。欲情しきった身体と心は、もっともっととラウルを求めていた。 「ラウル……、んぅ、はぁ……あっ、アッ、私、もう……」 「イキそう? いいよ、イッて」  ラウルがラストスパートをかけると、カミリアは弓なりに身体をしならせ、果てた。そのまま気をやり、寝息を立てる。ラウルは1足遅れて達すると、白い欲でカミリアの身体を汚した。 ラウルは息を整えると、スラックスを履いてカミリアを見下ろす。彼女は気持ちよさそうに寝息を立てていた。よく見ると目尻に涙が滲んでいる。ラウルは涙を指で拭うと、カミリアの身体にかけてしまった精液をハンカチで拭き取っていく。 「だからあの男に気をつけろって言ったのに……」  目を閉じると、アストゥートに襲われていたカミリアの姿が脳裏に過ぎる。あの時のカミリアは嫌悪で泣き濡れていたが、快楽に溺れかけているようにも見えた。いくら催淫剤のせいとはいえ、他の男がカ
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148話

 5日目の朝、カミリアが目を覚ますと、ラウルの屋敷にある自室のベッドで寝ていた。上半身だけ起こしてみると、ネグリジェを着ていた。身体もさっぱりしていることから、誰かが身体を拭いてくれたのだろう。「私は……」 カミリアは昨晩の出来事を思い出す。アストゥートに襲われた時は、心の底から男を嫌悪し、死にたくなった。だが、ラウルに触れられた時は甘く乱れ、素直に彼を求めていた。催淫剤のせいだけでは片付けられない。ずっと気づかないようにしていた、ラウルへの好意に気づいてしまった。 だが、この恋はきっと叶わない。ラウルが自分に向けてくれている好意も、きっと本物だ。こちらは前から気づいていた。カミリアが想いを打ち明けたとしても、ラウルとカミリアは国籍、人種、地位、全てが違う。 シャムスの騎士が、フェガリの国王と結ばれるとは思えなかった。 叶わない恋をしてしまったことに落ち込んでいると、ドアがノックされる。「カミリア、起きてるかい?」 それは想い人の声だった。気持ちを落ち着かせようと大きく息を吐くと、返事をして彼を招き入れた。「おはよう、カミリア。身体は辛くない?」「平気……。昨日はごめんなさい、迷惑をかけてしまって……」 自覚したばかりの恋心と、昨晩の媚態に、ラウルの顔を直視できずにうつむきながら言う。「迷惑なんて思ってないよ。それに、謝るのは僕の方だよ」「え?」 顔を上げると、ラウルは申し訳なさそうに眉尻を下げていた。昨晩の事件は自分の失態なのに、何故彼が謝るのか理解できない。「アストゥートは危険な男だって分かっていたのに、初日に何もなかったから、離れるのは少しだからって、油断した。アムゼル夫人が教えてくれなかったらと思うと、ゾッとするよ……」「アムゼル夫人? どうして彼女が?」 ラウルは昨晩のことを話してくれた。ティミッドと話をした後に戻ったら、カミリアがいなかった。カミリアを探していると、アムゼル夫人が、具合悪そうにしているアストゥートを運ぶソニアを見たと教えてくれたという。不審に思ったアムゼルは、こっそり後をつけてふたりが入っていった部屋まで特定してくれていた。
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149話

「そんなことが……」「アムゼル夫人には、後で礼をしないとね。カミリア、このまま任務を続けるかい? アストゥートは捕まったけど、今度は他の男が君を狙うかもしれない。男だけじゃない。女性だって、カミリアを陥れようと何かするかもしれないよ?」「任務を降りるつもりはないわ」 カミリアはラウルの目をまっすぐ見つめて答えた。どんな目に遭おうとも、任務を途中放棄するなどありえない。「そう……。辞めたくなったらいつでも言って。それで君を責めるようなことはしないよ」「絶対に辞めないわ」 即答するカミリアに、ラウルは力なく笑う。「君には敵わないな……。女性にも注意して。アストゥートが捕まったのはまだ公になっていないとはいえ、一部の人間は知っている。ないとは思うけど、そのことが女性達の耳に届いたら、彼女達は全力で君を消しにかかるだろうから」 カミリアは晩餐会で同室にいた令嬢達や、リュゼから聞いた話を思い出す。結婚は彼女達の人生を大きく左右する一大イベント。 アストゥートがいなくなったとなれば、ラウルが時期国王なのはほぼ確定と言っていいだろう。彼女達がそれを知れば、女王になるためにカミリアを消そうとする。だからと言ってここで引くわけにはいかない。カミリアにはラウルを守り抜き、彼にフェガリの国王になってもらうという使命がある。「今度はあんなヘマはしない。絶対にあなたを守ってみせる」「心強いね。それなら、これを受け取って」 ラウルはカミリアの手を取ると、ネックレスを握らせた。澄んだ空色の美しい宝玉は、ラウルの瞳にようだ。「これは?」「フェガリでは、月には聖なる力が宿っていると言われていてね。だから月光浴をしたり、月光浴をさせた石をお守りにしたりする風習があるんだ。任務中だけでもいい、それを身に着けていてほしいんだ」 真剣なラウルの眼差しに、トクンと胸が高鳴る。カミリアはネックレスをぎゅっと握った。
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150話

「ありがとう、ラウル。大事にするわ」「そう言ってもらえて嬉しいよ。僕がつけてもいい?」「えぇ、もちろん」 ラウルにネックレスを手渡すと、彼はベッドに膝をついてカミリアにネックレスをつけた。一瞬だけ首に触れたラウルの手に、身体が小さく跳ねてしまう。「うん、よく似合ってるよ」 ラウルは満足げに頷くと、再び真剣な顔をする。「詳細は後で話すけど、今夜はフェガリのフローレス家で晩餐会をすることになっているんだ。そこにはサウラとフェガリの現国王、ノクスが来る予定だ」「現国王って、生きていたの?」 カミリアは目を丸くする。国王を決めようとしているから、てっきり国王は亡くなったと思い込んでいた。生きていたとしても、病で床に伏せっているだろうと思っていたのだ。「国王は元気だよ。まだ40代だしね」「じゃあなんで……」「国王の暮らしは性に合わないんだって。隠居して大きな畑で美味しい野菜や果実を作って暮らしたいんだって」 そう言ってラウルは苦笑する。カミリアはあまりにも自由すぎるフェガリに気が抜けた。性に合わないからと言って国王をやめたがるノクス王の考えは、責任感の強いカミリアには理解しがたいものだった。「変人だけど、悪い人ではないよ。それと、晩餐会を主催するフローレス公爵は、昔から国王に仕える人でね。立派な思想を持っているんだ」 フローレスという苗字に、カミリアは目を輝かせる。さっきは無茶苦茶な国王の話でそれどころではなかったが、またリュゼに会えるかもしれないと思うと、それだけで心が弾む。「嬉しそうだね」「フローレスってことは、リュゼの家なんでしょう?」 カミリアの言葉に、ラウルは思い出したようにあぁ、と声を出す。「フローレス公爵には可愛らしい娘さんがいるって聞いたことはあるけど、紹介してもらえなかったからね。フローレス公爵は子煩悩で、『お前みたいな人たらしに娘を紹介するわけにはいかんっ!』って言われて、会ったことがないんだ。だから、彼女があの人の娘かどうかは分からない。ちっとも似てなかったしね」 そう言ってラウルは思い出し笑いをする。リュゼの父親かもしれないフローレス公爵が気になった。
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