唇が離れ、銀色の糸がプツリと切れる。(キスって、こんなに気持ちいいんだ……) ぼんやり考えながら、潤んだ瞳でラウルを見上げる。彼は妖艶に微笑み、触れるだけのキスをひとつ、ふたつ、首筋に落とした。その度にカミリアは吐息を零し、身体を小さく跳ねさせた。「可愛いよ、カミリア」 ラウルはうっとりしながら言うと、バスローブを脱いだ、目に入るのは、三日月の焼印。カミリアは焼印にちゅっと吸い付くようなキスをする。「……っ!」「ごめんなさい、痛かった?」 息を呑むラウルを、心配そうに見上げる。目が合うとラウルは優しく微笑み、カミリアを抱きしめた。「ううん、ちっとも痛くない。ただ、驚いたんだ。この焼印ごと愛してくれてるって、自惚れてもいい?」「自惚れなんかじゃないわ。焼印があってもなくても、ラウルはラウルよ。たとえこの焼印が顔にあったとしても、私はラウルを愛してる」「ありがとう、カミリア。愛してるよ」 ラウルはやんわりとカミリアを押し倒すと、彼女の右鎖骨下にキスをする。「ねぇ、ここに僕のものだって印、つけていい? 僕とおそろいの、この場所に」「えぇ、どうぞ」 最低限の性知識しか持っていないカミリアは、よく分からないまま頷いた。ラウルと同じ痛みを分かち合うことはできないだろうが、彼と同じ場所に特別な何かを施されることで、何か見えてくる気がした。 ラウルは鎖骨の下に唇を寄せ、思い切り吸い上げる。吸い上げた皮膚に、歯を立てた。「いっ……!?」 噛まれると思っていなかったカミリアは、小さな悲鳴を上げる。「ごめんね、痛かった? けど、綺麗についたよ」 ラウルはうっとりしながら、ついたばかりの所有印を指先で撫でた。赤い花弁にも見えるソレは、カミリアの色白の肌によく目立つ。「もっとつけてもいい? 今度は歯を立てたりしないから」「えぇ……」 カミリアが静かに頷くと、ラウルは優しい手つきでバスローブをはだけさせ、首筋や胸元にいくつもの花弁を散らしていった。
Huling Na-update : 2026-02-03 Magbasa pa