ホームセンターへ行って実物の値段を見てみたが、だいたいベニヤ板と角材の値段は似たようなものだった。ホームセンターの方が少し高いくらいだが、誤差の範囲だ。コンパネは90cm×180cmのものが一枚二千円しないくらいだ。ベッドを一つ作るなら一枚、椅子を作る時は座面の部分だけコンパネを使うので一枚も使わない。もし階段を作るなら、もう一枚必要だろうか。僕が作った舞台案では階段は作らない予定だけど。 とりあえず舞台案はできた。近い内に佐々木さんに見てもらおう。なにか見落としがあるかもしれない。アルバイトに行くまでまだ少し時間がある。台本を読もう。 セリフを覚えるのも大切だけど、自分の役がどんな人間なのか考えたほうがいいな。石山先生は、病院の院長だから五十歳くらいだろうか。結婚はしてるだろうな。子どももいる?いるとしたら、三上ショウくらいの年齢かな。石山総合病院はいつからあったんだろう。石山先生が作ったのか、親から引き継がれたのか。なんとなく親も医者っぽいな。 医者だから医学部に行ったのか。てことは、子どもの頃からずっと勉強してたのか。親が医者なら医者になることを望まれてたかもしれない。実際に医者になったんだから、勉強は頑張ったんだろう。総合病院なら各科の医者が揃っているだろう。その中で親から引き継いで院長になるというのはプレッシャーがあったかもしれない。実力がなければ周りからも認められないのではないか。 結婚したのはいつで、子どもが生まれたのはいつだろう?病院の院長になったのは何歳だ?台本を読む限り、性格は穏やかそうだ。プレッシャーの多そうな人生だけど、その中で穏やかでいられたのはなぜだろう?昔と性格が変わったんだろうか。 台本に書かれていないところはある程度自由に考えていい部分だと思う。解釈が違うならダメ出しされるだろう。 バイトの時間になったので役作りを中断し、次の日の日曜日はセリフを覚えるために何度も台本を読み込んだ。そうするうちに台本を外してぶつぶつとセリフを諳んじることができることができるようになった。
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